見出し画像

やっぱり辞書がすき。

#学問への愛を語ろう #英語がすき #国語がすき #辞書がすき


辞書との出会いというのは、特に記憶にない。

ごくふつうに、国語の授業で習ったから。英語の授業で使うから。わからない漢字を調べなくちゃいけないから。そんなことだったように思う。

今では300冊以上を抱える辞書コレクターとなったわけだが、それは、大学院で辞書の勉強をしっかりしてからのことだ。辞書にはけっきょくのところ、なにが書かれているのか。ことばの意味や、漢字の書き方が載っている本、そう思っていた自分の理解の浅さに気づく間もなく、そのおもしろさにどんどん夢中になっていった。

画像2

(この写真はコレクションの一部。いつもここにこう並べているわけではなく、この書棚がいちばんデスクに近いので、その時使うものを置いている棚。)

大学院では、毎週毎週、数年にわたり、持ち回りで国語辞典についての演習。毎週辞書を見るなんて飽きないの? と思われそうだが、とんでもない。

何種もの国語辞典を、テーマを決めて分析していく。語釈だけじゃない。漢字の表記はどうなっている? 文法項目はどうやって記述されている? この辞書にこの単語が載っていないのはなぜ? 例文はどうやって作っている? アクセント表示のしかたに違いがあるのはなぜ? ………こうやって挙げていくときりがない。辞書を見る視点は多様で、辞書ごとに個性があることはもちろん、辞書史も学ぶこととなり、デジタル化されたものについての考察も必要、と、学ぶことに終わりが見えない。

それで、気づいたらコレクターになっていた。職業としては、英語を教えることを選んだので、英語の辞書もどんどん増えていった。イギリス辞書学にハマり、イギリス版放送大学のようなオンラインコースで辞書学の単位も取得した。(こちらがそのときの修了証。Michael RundellやHilary Nesiといった有名辞書研究者と直接やりとりができる、夢のような場所だった✨)

画像1

今後もコレクションは増えるばかりで、減ることはないだろう。でも、気がかりなのは、辞書出版業界が、どんどん先細りしていること。

辞書を引かなくてもググればいい。
辞書を引かなくても、DeepLがあればなんとかなる。
辞書を引いてもつまらない。

まさか、あなたはそんなことは思っていないですよね? もしそうお思いなら、特にあなたが英語学習者であったら、もったいないことこの上ない! 辞書を引くことには、多大なメリットがあるんです。

それが今まで、しっかりと解説されてこなかった。これは由々しきことですね。辞書は、これ以上ないぐらいコスパのよい学習書です。ただ、使い方にちょっとコツが要る。そのコツを、どんどん伝授していくのが私の仕事。

実際に私の辞書講座を受けた人からは、「辞書にこんなことが書いてあるなんて知らなかった」「もっと早く知りたかった」「学校で教えてほしかった」との声を多数いただいている。(ご興味ある方はこちらから。開催リクエストもお待ちしてます!)

辞書の使い方について学会で講演させていただいたり、辞書の老舗出版社三省堂さんでコラムの連載もさせていただけるようになった。辞書マニアとして、英語講師として、ますます精進しなければと思うところ。

今後も、今の英和辞典はどこがすばらしいか、英語を身につけるためにどうしたらよいか、どんどん情報発信していきます!


投げ銭大歓迎です🙌💖 日々みなさんの役に立つコンテンツを積み上げていきますので、よろしければご支援ください!