チャーハン定食から学ぶロボットの価値。
食産業はロボットの活用が期待されている業界です。
今回はそんな食品業界、特にチャーハン定食から学ぶロボット”ならでは”の価値について。
食産業でのロボット活用
食産業におけるロボット活用は結構前から始まっていて、私が大好きなロボット活用事例のひとつで、昔のnoteでも書いたように相模屋食料さんは豆腐をパックに詰める作業の自動化を2005年にされています。
一般の方にも割と知られることになったのは、2022年の北京オリンピックとかでしょうか。中華料理を自動で調理したり、天井から料理が運ばれてくる様子をテレビでご覧になった方も多いのでは!?
他にも日本では経済産業省や農林水産省が主導しながら、また日本惣菜協会が代表として数多くの企業を取りまとめながら、食産業の自動化に関する取り組みが積極的に進められています。
餃子屋さんは人かロボットか!?
そんな中で、人手不足などで困っているのは、大手チェーン店も一緒です。
少し前に「餃子の王将」と「大阪王将」の人手不足へのアプローチが違うというのがニュース記事になっていました。
ざっくりいえば、大阪王将は、人力に頼っていた調理を代行する調理ロボットを活用。一方、餃子の王将では、人による調理を追求すべく店員の調理スキルを磨く「王将調理道場」を開設。
ということで、ロボットによりプロと遜色ない調理を目指すか、プロの養成に重きを置くか、ということのようです。
この記事をみて、企業によってロボットを使うか、より人の教育に力を入れていくかのが分かれて、企業としての考え方がアプローチに出て、面白いなぁ~と思ったのを覚えています。
大阪王将の取り組みやTechmagicさんのI-ROBOについては、以下の記事などが丁寧に記載されています。
すごいぞ、炒め物+炒め物
上の森山さんの記事、公開になった後に、私もざっと読んだ記憶があるのですが、基本は人手不足の対応のための自動化、品質安定化のための自動化というのがメインなんだなと理解していました。
と思いきや、そんな単純な話ではなかったような気がしたというか、大きなポイントを見逃していたようです。
記事の中にも書かれていますが、
熱々の料理がおいしさのポイントでもある中華料理において、炒め物と炒め物というコンビネーションというのは厄介な存在だったようです。中華鍋を振り続けるようなチャーハンを作りながら、レバニラ炒めを作ろうとすると、熱々を犠牲にして一品ずつ作るか、人件費を犠牲にして2人作業にするか、ということにならざるをえません。
それを回避できるのが、「ロボット」という手段であると。
これって結構すごい価値な気がします。単純に人で作業を置き換えるという話だけではなく、1人の人では提供できない価値を提供できるのです。
NEWS PICKSの特集記事によると、調理ロボットを導入している西五反田店では、チャーハン+レバニラ、回鍋肉、エビチリというような炒め物+炒め物という限定メニューが存在しているよう。
セットメニューの拡充による結果として、単価のアップ、客数のアップにつながっているとのこと。人件費の削減はもちろんのこと、ほかの機能の効果も併せてですが、営業利益率は10%以上改善しているそうです。
この収益の改善にどれくらい炒め物+炒め物がインパクトを与えているかはわかりませんが、ロボットというと人作業の置き換え、人件費削減みたいなみたいなところから、一歩先に進んだロボットならではの価値をユーザーに提供している事例かと思いました。
ロボットならではというと、ついつい高速高精度とかデータ活用とか小難しいことを考えてしまいがちですが、まだまだ身の回りにもシンプルなロボット価値は存在しているよ!!ということをチャーハン定食に教えてもらいました。
今度、東京出張の際に西五反田店に食べに行ってみたくなりました!!(ちなみに今日のランチは餃子の王将でした)
ということで、また来週~!!
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安藤健(@takecando)
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