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メーカーがユーザーになる最大のメリットは仕事への愛の理解!?

サービスロボットの分野において、メーカーがユーザになるという進め方がちょこちょこ増えてきていると感じています。

農業ロボットの会社が農園を運営したり、調理ロボットの会社が飲食店を経営したりという感じです。

最近では、TechMagic社が恵比寿に調理ロボットを使った麺料理屋さんをオープンしたというニュースが流れていましたし、少し前にはTelexistence社が竹芝のローソンに自らが加盟店オーナーとして遠隔操作可能なロボットを導入し、店舗を運営するということが発表されていました。

このようなメーカー自らが現場を持ち、ロボットを導入した店舗を運営するという取り組みの背景には色々な意味があります。

先端技術を試したり、盛り盛りに盛り込んだフラッグシップ的な位置付けにしたり。導入に関するユーザー側との様々な交渉を省けるし、現場の環境を自由にいじれる、などなど。そして、何よりも自分たちで現場をオペレーションすることで表からは見えにくい顧客の大変さや課題を身をもって認識することができる。つまり、改善すべき課題もわかるし、お金の回り方なんかもリアリティを持って考えられるようになる。

この辺りの感覚は、もちろんロジック的にはユーザーとの協業というスタイルでも理解はできるでしょうが、やはり当事者意識のレベルが圧倒的に違うのは致し方ない事実な気もします。

一方で、個人的には最も意味があるのは、エンドユーザから直接お金も頂きながら、その仕事で何が最も大切なのか、何が最も嬉しいのかということを理解できることではないかと思っています。

農業であれば、精魂込めて育てた野菜の美味しさであり、飲食店であれば、楽しそうに美味しそうにご飯を食べているお客さんの様子みたいなイメージで、仕事での喜びとか愛とも言えるでしょうか?笑

仕事なので大変なことや課題もたくさんあるでしょうが、この瞬間があるから辞められないよねーというものが、どの仕事にもあるはずで、その感覚自体を体験することや、その感覚を味わうために大切にしないといけないことを心の底から理解することは、とても大事だと思う訳です。

もちろん、現場を持つのに必要な投資規模は業界や業種により異なりますし、既存の顧客とカニバリゼーションというかコンペティタになるようなケースもあるかもしれないので、全ての業界、企業でこのようなアプローチが取れる訳でもないです。

ただし、課題や困りごと、そして、ちょっとした不安も含めてをしっかり理解しているメーカーほど頼もしい存在はありませんが、そこに留まらず、その仕事の根源的な楽しさややりがいを心の底から共有できていれば、ユーザーとメーカーで色んな障壁を乗り越えられていくのではないでしょうか。

では、また来週〜。

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安藤健(@takecando)

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安藤 健/ロボット開発者
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