いったいどれだけの人が、夢を叶えることができるのでしょうか。 ーーー 2020年。世界中がコロナウイルスの感染拡大で混沌としたあの1年。私も御多分に洩れず、その濁流に飲み込まれていました。日本に全てを置いて意気揚々と乗り込むも、2ヶ月目にロックダウン。結局その年はサッカーができませんでした。 迎えた2021年。スペイン5部リーグでキャリアが始まり、全18試合にフルタイム出場。そして目標としていた、カテゴリー昇格も達成できました。一度でも昇格できなければ辞めると決めていたの
現役を引退し、企業で働くようになって4ヶ月が経過しました。 ボールを蹴る技術は会社で役に立ちませんが、やはりサッカーでの学びは活かされています。 決定力を上げたいと思った時に、真っ先にシュート練習をするでしょう。 利き足だけでなく、逆足でのシュートや、的を狙ったキックなど、様々なパターンでシュートの練習をします。 しかし、ある時気づきます。「決定力」という言葉にはシュート精度以外の要素もたくさん含まれている、と。 相手DFから離れた場所でボールを受けられるよう、マークを外す
2022年8月サッカー選手引退。10月、IT系の東証プライム上場企業に入社。2022年9月にM&Aで新たにグループに参画した正社員15名のスタートアップに内部出向。営業部に配属。 CVR(成約率)8%前後の無形商材で入社初月に9件成約しCVR20%を記録。11月から営業代理店推進の立ち上げを行い、推進担当した4社全てで成約実績をつくる。代理店各社と経済条件の折衝、代理店営業担当の400名に対して勉強会の実施、顧客リード数増加のためのイベント企画、代理店推進ロードマップの策定・
公園で飴を落とす。しばらくすると、たくさんのアリが集まってきて、自分たちの巣にせっせと運んでいく。アリは嗅覚が非常に優れていて、砂糖の香りをキャッチしてどこからともなくやってくるそうです。しかしアリの環世界ではその飴は飴ではなく、エネルギー源となる何かでしかないでしょう。僕にとってその飴は黄色くて、ドーナツ型をしていて、パイン飴という名前はあるけど、それはヒトの環世界におけるそのものへの定義づけであり、アリには黄色味も、形も、ましてや商品名など概念として存在せず、ただそこにエ
コロナ禍ではマスクの着用が当たり前になりましたが、その目的はコロナウイルスに感染しないための予防です。僕たちアスリートは、プレー中に怪我をしないように、入念なウォーミングアップで怪我を予防します。 このように身体的な側面において僕らは敏感です。感染すれば熱が出るなどの症状が明確にありますし、怪我をすればその部位が痛むので、結果がイメージしやすく、そのため予防をしようという動機が働きやすいです。 しかし、精神面ではどうでしょう。僕は鬱になったことがないので、その「痛み」をイ
高知県の高校を出て、上京。大学に行く選択肢なんてあるはずもなく、バイトをしながら美容師の卵に。お金がないから都内のボロアパートで一人暮らし。数年経った頃、自分が本当にやりたいことは靴作りだと気づく。一念発起して美容師を辞めるも、さらにお金がなくなる。電子レンジが買えないから、湯船のお湯に浸かりながらサトウのご飯を沈めて温めて、食べる。エアコンも買えないから、冬は大きなビニール袋に穴をあけ、それを着て寝る。このやり方は災害時にとても役に立つらしい。夏はどうしようもなく、1時間に
大学入学当初、自分の技術レベルの低さに苦しんでいました。特に、センターバックとしてのビルドアップ能力の欠如は、それはそれは致命的なものでした。それでも早い段階でAチームに上がれたのは空中戦や対人のディフェンス能力を買ってもらえたからで、幸運でした。 けれど、周囲のレベルが上がれば当然求められる足元のスキルも難しくなります。自分のミスから何度も何度もピンチを招きました。そんな僕をみていた同期のあるアドバイスが、一気に問題を解決してくれました。 「足裏でボール触っとけばええね
僕の座右の銘は「ちゃんとやる」です。 試合でくたくたに疲れた時にこそ、ちゃんと飯を食う。ちゃんとストレッチをし、ちゃんと寝る。やるべきことやり、当たり前のことを当たり前にやる。 そんな日々の積み重ねが今日の僕を形成しています。 積み重ね、コツコツ、一歩ずつは日本人の美徳ではありますし、「ちゃんとやる」が好きな僕にとって、それらは心地の良い言葉です。 しかし、物事はやはり表裏一体で、積み重ねにも負の側面があります。 それは一気に・急速に・大胆に成長するような感覚を忘れてしまう
こんにちは、竹本将太です。 今日は習得するということについて書きたいと思います。 スポーツ、仕事、勉強、あらゆる物事に共通するのでぜひ最後までご覧ください。 習得するには4つのステップを踏みます。 ①イメージを作る ②実行する ③(イメージと実際の動きにおける)ズレの認識 ④修正 という過程です。 これをビジネスマン風にいうとPDCAを回すというやつです。 それぞれを掘り下げていきましょう。 ①イメージを作る 極端な話、自分のイメージ通りに身体を操ることができれば、ミ
20-21シーズンが終わりました。 スペインでの初めてのリーグ戦は2位でフィニッシュしました。 個人としてはセンターバックとして全試合フル出場、2ゴール1アシストという結果でした。 最後は11試合連続で負けなし、1分け挟んで9連勝でしたが、あと一歩優勝まで届きませんでした。 チームの歴史上一番良い成績だったようで、サポーターが心から喜んでくれていたことは嬉しかったです。 ただ、二番目なんです。プレーオフにも進めず、昇格はできませんでした。 小学生の頃は、神奈川県大会の
幾千も積み上げた敗戦が、現在の自分を形作っている。そんなふうに考えられるようになった、きっかけとなる試合があります。 2018年7月11日、0−1で敗れた、天皇杯3回戦での東京ヴェルディ戦です。 「2回戦でジャイアントキリングを起こした関西学院大、3回戦で惜しくも敗退」。そんなニュースになっていたと思います。傍目には大学生の健闘に写ったかもしれません。 ですが、僕の中では罪滅ぼしができなかった試合でした。 東京V戦の少し前に行われた、大学サッカーの全国大会に当たる総理大
こんにちは、竹本将太です。 今回は「僕のスペイン挑戦の現在とこれから」というテーマでお話ししたいと思います。 2020年にスペインサッカーに意気揚々と乗り込むも、最初の1年はコロナで公式戦が全くできませんでした。さらに移籍に必要な書類もコロナの影響で揃わず、昨年8月と今年の1月の移籍期間での移籍ができませんでした。当初半年のみ在籍するつもりだった今のチームには1年半近く在籍することになりました。 僕が今所属しているチームは数年前まで6部リーグで、5部に昇格してからは毎年残
こんにちは。竹本将太です。 2021年3月7日。365日ぶりに公式戦のピッチに立ちました。 部屋で筋トレをして、陽が落ちる頃に走りにいく。単調な練習をひたすらに繰り返す毎日からようやく解放されました。 「この1年の鬱憤をぶつけてやる」というエネルギーで臨みました。でも開始10分でそんな感情は消え去っていて、頭の中には相手の配置やFWの特長をいかに消すかなんてことばかり。ただ目の前の試合に集中し切っていました。 思いのほか冷静だったのは、なんだかんだ成長できて有意義な1
自炊を始めたばかりの頃は、パスタを一品作るのに1時間もかけていました。今なら半分の時間でパスタにサラダもスープも、おかずも作ることができます。より短い時間で、より多くの料理が作れます。 100m走が15秒から10秒になれば、より短い時間でより長い距離を移動できるようになります。 成長とは、より少ないものからより多くを生み出せるようになることです。 僕は努力を「見極め→量→質」の順に追っていくと結果につながりやすいと考えています。この量から質への転換において「より少ないも
もしも僕に50mを5秒台で駆け抜ける瞬足や、ネイマール選手のような超絶テクニックがあれば、その才を存分に活かしてサッカーを楽しんでいたでしょう。 (生まれ変わったらネイマールになりたい) しかし、残念ながら速さも巧さも無いので、戦略的に努力をする必要があります。そんな僕にとって、「天才たちと同じ土俵で戦わないこと」が勝利の必要条件です。 高校生ぐらいまではスピードやテクニックを磨こうとする時間も長かったのですが、Jオファーを獲得するという目標の期限まで残り4年となったタイ
中学1年生の時、所属していたクラブチームを辞めて地元の中学の部活に転向しました。 この頃に初めて具体的にJリーガーになるにはどうするか?を考え始め、大卒プロを目指そうと決めたからです。 小学生の時点で自分にサッカーの才能がないことは嫌というほどわかっていたので、6年後にJでプレーしているイメージはどうしても湧きませんでした。でも、10年あればなんとかなるかもしれないと考える、わりと前向きな少年だったんです。 大卒プロから逆算すると、大学で日本一のチームに入って活躍できさ