マガジンのカバー画像

禅語

31
2週間に一度記事をアップします。 禅の世界で言われる言葉には、含蓄のあるものが多くあります。そのような言葉をアップしていきます。
運営しているクリエイター

#禅の言葉

対立概念は単に頭の中だけの関係だ #禅の言葉

白黒、善悪、有無、といった対立する概念などでは、人はどちらか一方に答えを求めようとする。…

TakHirao
8日前
2

師に3回尋ねても分からず #禅の言葉

禅の修行中には、正師に何度尋ねても腑に落ちないことはあるものだ。悩み考えあぐねて、その上…

TakHirao
3週間前
2

真の自己を見ることができるか #禅の言葉

真の自己、すなわち仏心を見ることができるだろうか。説明することができるだろうか。昔から、…

TakHirao
1か月前

一を聞いてすべてを悟る #禅の言葉

世の中には、特異な人はいるものだ。あるときに見た景色を、一瞬で記憶して、そのままに絵にし…

TakHirao
1か月前
4

維摩の病は衆生が原因 #禅の言葉

『維摩経』の主人公である維摩(ゆいま)居士は、病に苦しんでいたという。これは、「衆生病むが…

TakHirao
2か月前
3

外に求めるというこだわりを捨てよ #禅の言葉

声(聞こえる言葉)や色(目に見える色・形)にこだわるのは、「外に福を(利益を)求める」のと同じ…

TakHirao
2か月前
6

分別すれば相応した影が現れる #禅の言葉

ああだこうだと分別すれば、それに相応する偏りが出てくる。何事も空だと自覚した途端に空見に囚われる(「覚(かく)すれば即ち塵(ちり)生ず」)。いずれも、影や塵と呼ばれるものだ。 挙起(こき)すれば分明(ふんみょう)、放下すれば隠密(おんみつ)  影や塵を取り上げれば何もなかった(何も取り上げることができるものがない)と明らかになる。さらに明らかになったということをも放り出せば天下太平の境地に至る。 田地隠密(でんちおんみつ)の処、着衣喫飯(じゃくえきっぱん)  田地は、あ

大器晩成す #禅の言葉

仏法の大意を問うても、禅師は言葉では答えようとしない。どの禅師も同様だ。しかし、修行者は…

TakHirao
3か月前
3

悟る前と、悟った後 #禅の言葉

衆生を斉度しようとする菩薩の想いは、非常に気高い。禅の修行は、菩薩を目標とすべきだ。ただ…

TakHirao
4か月前

あれがいいか、これがいいか、などと考えるな #禅の言葉

あれがいいか、これがいいか、などと考えるのは妄想であり、恥をかくことになる。このことを、…

TakHirao
4か月前

真理をどう表現するか: 一円相 #禅の言葉

禅の世界では、悟りや仏性や真理や宇宙全体などを「○」のように、一つの円の形(一円相)で表現…

TakHirao
4か月前

修行して悟り、利他する #禅の言葉

修行のスタートは、「この世の中に真実の道は一つしかない」と信じて分別を無くしていくことで…

TakHirao
5か月前
1

真の自己は智不到と言える #禅の言葉

心(しん)とは、全てのものが常に活動・変化し続けていることを表す語であり、真の自己とか本来…

TakHirao
5か月前
3

文言へのこだわりが執着ということ #禅の言葉

私たちの周りに起こっていることは瞬間の姿であって、常に変化していると知るべきだ。諸法に常なるものは無く、無自性・空である。このことを、「一切の相を離れて一切の相に即す」と言う。 百尺竿頭(かんとう)に歩を進めて、十方世界に身を全うす  文言などにこだわらずに、高い竿の頂上からさらに一歩を進めて全世界に全身を発露する。自分の仏心・仏性に身を任す。 無住の本より一切法を立つ   『維摩経』に、「あらゆる存在(一切法)はよるべき基底がない(無住)」と記している。『六祖壇経』では