悟る前と、悟った後 #禅の言葉
衆生を斉度しようとする菩薩の想いは、非常に気高い。禅の修行は、菩薩を目標とすべきだ。ただ、悟る前の状態は、あたかも瑠璃の器の中で栗餅をつくようなものだ。すなわち、瑠璃の器の中では器を壊さないように栗餅を慎重につくので、まだまだ自由自在ではない。
人を驚かす浪(なみ)に入らずんば、意に称(かな)う魚に逢い難し 怒涛(いかり狂うような大波)に飛び込まなければ、目標とする思いの魚を取ることはできない。それができて初めて、悟りの境地に入れるというものだ。父母未生以前本来の面目を悟