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平尾のブログ

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2022年5月の記事一覧

ものごとを知り分けるステップ (817)

ものごとを知り分けるステップ (817)

ものごとを知るということには、見聞きすることと、判断・分別することの2段階があります。見聞きしている対象は、自分とは別にある(すなわち外界にある)実在するもの(実体、物質現象)であり、「色(しき)」と呼びます。そして実体とは別に、頭の中だけで考えて判断・分別している無形のもの(精神現象)があり、それを「名(みょう)」と呼びます。
要するに、見聞きして判断・分別することで、外界に何か(名色)があると

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あなたは不変的真理に明るいか(816)

あなたは不変的真理に明るいか(816)

世の中には、時の変化によって変わることのない不変的真理というものがあります。例えば、すべてのものは無常である(恒常的に不変のものは無い)という真理があります。ものごとは、原因があって状況・環境(縁と言う)が関与することで変化している、というものです。
 [注] 今回のテーマの「真理」とは、人間の生死に関するものを扱う。
    知識や技術を習得し真理探究するという学問での真理ではない。

無常など

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本性と自性の違い(815)

本性と自性の違い(815)

分かりにくい、または混同する単語は、意外と多くあるものです。本性と自性もその一つです。すでに『「こころ」を意味する「心」と「性」』と題してブログを書いていますが、今回は、本性と自性について書いてみたいと思います。

まず、「本性(ほんしょう)」についてです。本性は、生まれつき、本来の性質・本質、しっかりした心がまえ、といった意味があります。また、ものごとを導き出す中心となるもの、知識・感情・意志な

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5月8日は布袋さんが改めて世に出る日(814)

5月8日は布袋さんが改めて世に出る日(814)

太鼓腹をした布袋(ほてい)さん、または七福神の一人である布袋さんを知っている人は多いのではないかと思います。

布袋さんは、七福神の中で唯一の実在の人物です。10世紀初頭の中国に実在した契此(かいし)というお坊さんであると伝えられているのです。いつも大きな布袋(ぬのぶくろ)を担いでいたため、「布袋(ほてい)さん」と呼ばれるようになったようです。各地を行脚(あんぎゃ、諸国を巡り歩いて修行すること)し

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初夏に花を咲かせるうつぎは「空木」と書く (813)

初夏に花を咲かせるうつぎは「空木」と書く (813)

古風、秘密、乙女の香りといった花言葉を有するウツギ(空木)は、卯の花とも呼ばれています。なぜ空っぽの木と書くかというと、その幹や枝の中は空洞になっているからです。外から見ると、幹や枝の中が空洞などとは思いもつかないがゆえに、秘密という花言葉を持っているそうです。ちなみに、枝に咲く花は風情のある古風な雰囲気を漂わせているか、古風という花言葉もあるのです。

さて、「空」を「うつろ」と読むと、現代では

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