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読了『自分の居場所をつくる働き方』
会社員としての出世でも、独立・企業でも、
スペシャリスト・専門家でもない働き方の新しい選択肢として、
「コミュニティ・ワーカー」を提唱。
「コミュニティ・ワーカー」とは、
自分らしさを大切にしながら、仲間と協力し合って
成果を出せる「居場所」を自ら作り出せる人。
人生100年時代の働き方
著者が「コミュニティ・ワーカー」を提唱する背景として、
VUCAという不確実性の高い不安定な時代において、
1つのコミュニティ(多くの場合は会社)のみに所属していると、
リスクが大きいことを挙げている。
具体的なリスクとは、
・会社の倒産
(私たちは会社より長く生きる可能性が高い)
・出世レースからの脱落、また、その競争に伴う心身の疲弊
また、会社員という働き方でなく、独立・企業という働き方も、
・スキルを磨き続ける必要性
・スキルを磨けど磨けど、上には上がいる終わりのない競争
・上記に伴う心身の疲弊
が付きまとう。
そこで著者が提唱しているのが「コミュニティ・ワーカー」である。
「コミュニティ・ワーカー」とは、
自分らしさを大切にしながら、仲間と協力し合って
成果を出せる「居場所」を自ら作り出せる人。
そして、複数のコミュニティを持つことで、
リスクを分散させる重要性についても本書で語っている。
自分が所属している居場所(コミュニティ)がひとつしかないと、「この場所でうまく立ち回れない自分はダメだ、もう生きていけない」といった気持ちになります。
一つの「居場所」しかないと、その居場所に、経済的にも、心理的にも、人間関係的にも左右されてしまう危険な状態である。
・会社が倒産したら?
・仕事がうまくいかなかったら?
・ストレスフルな人間関係だったら?
複数の「居場所」を持つことで、
一方の居場所で多少うまくいかなくても、
もう一方の居場所で気持ちを切り替えることができるようになる。
「居場所をふくす持つことは、株式投資に似てい」るとし、下記の例を挙げている。
たとえば、「会社員人生株」が急落しても、「地域コミュニティ株」(PTA役員など)や、「大学時代の友人株」「趣味の教室株」など、別の居場所で自己肯定感を維持し、次のことにチャレンジするための自信を育てることができるのです。
コミュニティ・ワーカーとしての働き方
著者はコミュニティ・ワーカーとして幸せに働くためのポイントを2つ挙げている。
スキル・知識よりも、人とつながる力を大切にする。
自分の「居場所」をつくるだけではなく、関わる人たちの「居場所」も用意してあげられるようなコミュニケーション・スキルと心の余裕を持つ。
一つ目のポイントに取り組むために、
まず取り払う必要のある思い込みとして、
「人に迷惑をかけて嫌われないように、なんでもできるようになろう」
を挙げている。
変化の激しい時代、テクノロジーが変化しても「仕事は、誰かと協力して成果を出すもの」という仕事の本質は変わらないとし、そのための「つながる力」を重要視している。
そして、二つ目のポイントとして、人生100年時代の一番のリスクは居場所を失うことであるとし、その「居場所」を生み出せる人はとても貴重だと述べている。
著者によれば、コミュニティ・ワーカーの周りにはコミュニティ・ワーカーが集まり、幸せに成果を出す人が集まり続けることで、幸せの連鎖を生み出すことが、コミュニティ・ワーカーであるという。
感想
多様性の時代とも言われている現代において、所属するコミュニティにも、
会社だけではなく多様性が必要であることに気付かされた。
本書では、コミュニティ・ワーカーとして働く上でのスキルについても書かれている(ぜひ本書を手に取って読んでほしい)。
一人一人長所と短所がある様子をパズルのピース(凸凹)に喩え、それぞれの長所で、それぞれの短所を補い合うという考え方には、非常に共感した。
また、WILL・MUST・CANのフレームワークがあるが、
「"自分"がしたいこと・すべきこと・できること」
という捉え方をするのではなく、
WILL=(応援したいと思える)"誰か"がしたいこと
MUST=そのためにすべきこと
CAN=そのために自分ができること
という考え方も書かれており、目から鱗だった。
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