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【オオクニヌシ】サイコパス神・スサノオの娘を愛してしまった神様に過酷すぎる試練が与えられた話【日本神話】

どーも、たかしーのです。

今回も、前回に引き続き、日本の神話に登場する『オオクニヌシ』について、書いていきたいと思います!

前回までのお話

今回は、みんな大好き!あのサイコパス神・スサノオが登場するよ!


根の国訪問

※今回も「古事記」をベースに書いていきます。

八十神に2回もぶっ殺されたオオナムチ(のちのオオクニヌシ)は、母親であるサシクニワカヒメの助言によって、木国(紀伊国:現在の現在の和歌山県、三重県南部)にいるオオヤビコのもとへと逃れていました。

オオヤビコ、オオナムチを根の国に逃がす

オオヤビコは、イザナギとイザナミが神産みで産んだ35神の1柱で、家宅を表す神様(家宅六神)でした。

無事、オオヤビコのもとへとやってきたオオナムチですが、その後ろを八十神たちが追ってきていました(オオナムチ絶対殺すマン…)

追っ手が来ることを知ったオオヤビコは、

オオヤビコ「早くこの木の股をくぐって、根の国に向かうんや!」

と、オオナムチに助言。

オオナムチは、言われるがまま、木の股をくぐって逃げ、根の国に向かいます!

この根の国(根の堅州国/ねのかたすのくに、ともいう)ですが、ヨモツオオカミ(闇堕ちしたイザナミ)が治める黄泉の国と同じ地下に存在する国として、「古事記」にはすでに登場をしていました。

そう、あのスサノオが「イザナミに会いたい…」と泣き喚き、イザナギに向かうことを懇願していたあの国です。

この頃、スサノオは「この地にいると、気分がすがすがしいわぁ!」といってお気に入りであったはずの出雲国を離れ、当初から行きたいと言っていた根の国にその拠点を移していました。(そもそも葦原中国から追放されていた身だったから、だんだん居心地が悪かったからかも…)

そんなオオナムチのご先祖さまでもあるスサノオを、オオヤビコは頼ったのです。

出会って即結婚するオオナムチ

今度はスサノオのもとへと向かったオオナムチでしたが、途中、スセリビメ(須勢理姫)という女神に遭遇し、一目惚れをしてしまいます。(これが吊り橋効果ってやつだろうか…)

そして、2人はすぐさま、結婚。(吊り橋効果、スゴイ…)

ですが、この女神。
実は、あのサイコパス神スサノオの実の娘だったのです…。(オオナムチ、詰んだぞ…)

スセリビメ「結婚しました」スサノオ「はぁ(*´Д`)?」

夫婦になったことを、親のスサノオに報告するため、スセリビメはオオナムチとともに、スサノオのもとへ。
これが、オオナムチにとって、試練のはじまりでした。

婿となったオオナムチと初めて出会ったスサノオは、開口一番、こう言いました。

スサノオ(wikipedia)

スサノオ「なんや、ただのブサ男やないか。あそこの部屋にでも泊めてやれ!」

と、オオナムチをブサイクよばわり。
また、スサノオは、自身の名をアシハラシコヲ(葦原色許男神・葦原醜男)と改めろとも言っています。これが「地上界にいるブサ男」とも解釈されていますが、実際そういった悪口なのかどうかは、よくわかっていません…。

また、スサノオが泊めてやるといった部屋は、蛇がうじゃうじゃいる部屋で、とてもゆっくり寝ることができる部屋ではありませんでした。(さすがは、サイコパス神やで…)

このことを聞いたスセリビメは、オオナムチにヘビを追っ払うアイテムとして、「蛇の比礼(ひれ:スカーフの様な布)」を授けます。この比礼を蛇が食いつこうしたときに3回降ると追い払えると聞いたオオナムチは、これを実践し、蛇がいる部屋で、夜を明かすことができました。

スサノオ「次は違う部屋にせんとなぁ…」

まさか、蛇がいる部屋で無事だったオオナムチに、スサノオは次なる試練を課します。(試練というか嫌がらせ…)

今度は蛇ではなく、ムカデとハチがうじゃうじゃいる部屋で泊まれと言ってきたのです。(ブレないスサノオ…)

なので、これを聞いたスセリビメは、またしても、オオナムチにムカデとハチを追っ払うアイテム「呉公(むかで)と蜂の比礼」を授けます。オオナムチは、これを使って、ムカデとハチがいる部屋でも、夜を明かすことができました。

スサノオ「アカンなぁ、別の試練にしたろ!」

しかし、この試練ではダメだと考えたスサノオは、全く別の試練をオオナムチに与えます。

今度は、広い野原の中に放った鳴鏑(なりかぶら:音の鳴る矢)を、オオナムチに取りに行かせることにしました。

スサノオが鳴鏑を放つと、オオナムチはそれを探しに、広い野原の中へと入ります。すると、それを見たスサノオは、野原に火を放ったのです!(オオナムチを殺しにかかっている…)

焼き払われる野原。
スセリビメからのお助けアイテムもなく、万事休す…!

すると、困ったオオナムチのもとに、ネズミがやってきて、指を指しながら、

ネズミ「内はほらほら、外はすぶすぶ」

と言ってきました。

この言葉を「穴の内側は広い、穴の入り口はすぼまって狭い」と理解したオオナムチが(よく理解できたな…)、言われた場所へと向かってみると、地面の中にオオナムチがすっぽりと入れるほどの穴を見つけ、隠れることにします。

こうして、火を逃れることのできたオオナムチ。
気が付くと、声をかけてくれたネズミは、スサノオが放った鳴鏑を咥えて持って来てくれていました。(ネズミが神すぎる…)

一方、スセリビメは、オオナムチが死んだと思い、泣きながら、葬式の準備をしていました。(かわいそうに…)
スサノオが焼け野原に赴き、オオナムチの遺体を探しに行くと、オオナムチは鳴鏑をもって帰って来たのです。

スサノオ「(お前もサイコパスだったか…)」

3度の試練に耐えたオオナムチを、スサノオは家へと迎え入れました。
しかし、そこでもスサノオが課す試練が、待っていました…(まだあるんかい…)

自宅で寝転がるスサノオは、オオナムチに、

スサノオ「すまんが、最近頭がかゆくてなぁ。頭のシラミを取ってくれへんか??」

と頼んだのです。
なので、スサノオの頭に近づいてみると、頭についていたのは、シラミではなくムカデだったのです!(どういうこと!!)

これにビックリしたオオナムチでしたが、またしてもスセリビメのお助けアイテムである「椋(むく)の木の実」と「赤土」を取り出し、木の実をかじって、赤土と一緒に口に含んで吐き出すというASMRを、寝転がるスサノオの前でやってみせました。

すると、スサノオは、オオナムチがムカデを噛み砕いているのだと思い込み、かわいい奴だと感じて眠りにつきました。(はい??)
きっと、オオナムチが自分によく似たサイコパスであることがわかり、安心したのかもしれません。(ただ、サイコパスの考えることはよくわからん…)

オオナムチ「サイコパスすぎるわ…逃げよ…」

無事、スサノオからサイコパスとして婿として認められたオオナムチでしたが、当の本人であるオオナムチは、このままでは自分の身が危ないため、スサノオが寝ているうちに、根の国からスセリビメとともに逃げることを決断します。

オオナムチは、スサノオの伸びた髪を部屋の柱に結び付け部屋の扉を大きな石で塞ぎました。(二重ロック)

そして、ちゃっかりスサノオの武器である生太刀(いくたち)と生弓矢(いくゆみや)、スセリビメの天詔琴(あまののりごと)を拝借してから、スセリビメを背負って逃げることにしました。(火事場泥棒だ…)

スサノオ「娘を頼む!!!!!(馬鹿でかい声)」

ところが、逃げる途中に、天詔琴が木に触れて鳴り響いてしまい、その音でスサノオが目を覚ましてしまったのです!

オオナムチとスセリビメは、すでに遠くまで逃げてはいましたが、スサノオは、髪が結びつけられていた柱を引き倒し、オオナムチたちを追いかけます!(スゴイ馬鹿力だ…)

スサノオは、葦原中国と根の国をつなぐ黄泉比良坂(よもつひらさか)まで追いかけてきましたが、そこで止まり、逃げるオオナムチたちにこう叫びます。

スサノオ「よく聞けぇ!その太刀と弓はくれてやるから、八十神たちを追い払え!あと、今日からお前は”オオクニヌシ(大国主)”と名乗って、葦原中国を治めるんや!あと、立派な宮殿を建てて住め!この野郎め!!!!」

そして、

スサノオ「スセリビメを頼む!

こうして、スサノオから正式にお墨付きをもらい、スセリビメと夫婦となったオオナムチ改めオオクニヌシは、出雲国に戻ると、言われた通り、授かった武器で八十神たちを追い払い、国造りを始めることとなります。

大国主の妻問い

一方、ヤガミヒメはというと…

ところで、思い出してほしいのですが、葦原中国には「因幡の白兎」の話で助けたウサギが予言をし、八十神たちのプロポーズを破って、オオクニヌシと結婚すると約束をしていたヤガミヒメという因幡国の女神がいました。

オオクニヌシは、スセリビメと結婚はしましたが、ヤガミヒメとの約束は忘れておらず、根の国から帰還したあと、自身の宮殿へと迎え入れていました。また、ヤガミヒメは、オオクニヌシの子供を身籠っていました。
なので、オオクニヌシからしてみると、約束を守っているようには見えます。

しかしながら、ヤガミヒメは、スセリビメから嫉妬されることにビビってしまい、その結果、生まれたばかりの子供を木の俣に残したまま、因幡国へと帰ってしまいました。(えええええええ….)

ちなみに、この子供は、その出自から木俣神(きまたのかみ)と呼ばれ、今でも木の神安産の神として、祀られているそうです。

オオクニヌシ、堂々と浮気をする

そんなモテ男ではあるが、女神の気持ちはあんまり理解ができないオオクニヌシは、あろうことか、高志国(こしのくに:現在の福井県敦賀市から山形県庄内地方の一部 ※越国とも書く)にいるヌナカワヒメ(沼河比売)を妻にしたいと思い、高志国に出かけて、ヌナカワヒメの家の外から求婚の歌を詠むといったことをしています。(オオクニヌシ、お前ってやつは…)

そして、ヌナカワヒメも、それに応じる歌を返し、その翌日、二神は結ばれることになります。(あーあ)

しかしながら、出雲国に帰ると、スセリビメが激しく嫉妬!(当たり前や…)

困ったオオクニヌシは、馬に乗って、大倭国(やまとのくに:現在の奈良県、大和国とも書く)に逃亡しようとします。(卑怯だぞ…)

これに対し、スセリビメはオオクニヌシを許し、出雲国に留まるよう、歌を贈ります。これにオオクニヌシは心を打たれ、スセリビメとともに出雲国に長く留まることを決めるのでした。

とはいえ、オオクニヌシは、最終的には、婚姻関係を結んだ女神の数は6柱もうけた子供の数は180柱以上と伝えられおり、これが所以となり、今でも縁結び・子授けの神様として、神社に祀られています。

おわりに

今回は「古事記」上巻に記述されている『オオクニヌシ』の話の中から、「根の国訪問」「大国主の妻問い」について書いていきました。

『オオクニヌシ』についての話はまだまだ続きます。
次回は、オオクニヌシがスサノオから託された国造りを始める話になります!

他にも、歴史上の人物神話などをベースに、記事を書いていく予定ですので、是非フォローなどしてもらえるとありがたいです!

それでは!


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