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やってしまったというかやらずにやり過ごしてしまったとかなんとか

先週の土日になんか忘れてるな〜と思っていたのは雛人形を出すことでした。去年はどうしようか悩んだ末に頑張ってひとりで出しました。出すのが面倒なのに加えて仕舞うのが面倒で、さらに言うと娘の状態が悪い時に当たると壊されたり捨てられたり、捨てはしなくても押入の奥の娘の隠れ家に一部を隠されたりとか、そういう心配があってわざわざ出すのが億劫です。いや、仕舞うのが億劫なのか。

とか、そんなことをこの一週間続けていたら今日は3月3日の雛祭り、結局出さずにやり過ごしてしまうことになりました。雛人形が家に来てから出さなかった年は無かったんだけど、ついにこんな年が来てしまった。後悔先に立たず。来年は出そう。どうかな、来年も面倒だから出さなくていいやということになりそうな気もしないでもなかったりなんだり。

昨夜の娘、夕食後からしばらくして落ち着いて睡眠薬も飲んだあとはすぐに寝るかと思ったら全然寝なくて。部屋でずっと大声で楽しげに喋り続けて。でも叫んだり「死ね〜」とかもなかったのでかなりマシでした。タイミングもあるけど気圧とか血圧とか血糖値とか、なんかそういうのも色々と体調不良に影響するので本当にあれです。

そして、11時頃に布団を運んだりなんだりがあったあとは静かになりました。寝た、のかな。なんだかどうも気配が感じられません。寝たんだろうな。

寝る前にご飯をセットしておくかとキッチンに向かいます。娘の部屋の扉が開いています。部屋の中はもぬけの殻でした。ということは和室で寝てるのか。でも和室の電気ついてるよ。起きてるのかな。

煌々と照明をつけたまま、娘はベッドの上で頭まで布団をかぶって寝ていました。声をかけても微動だにしません。眠っているようです。照明を消します。起こさないよう静かに静かに襖を閉めました。

ご飯を研ぐか迷いましたが、睡眠薬が効いて寝ているならしばらくの間は深く眠っているはず。なので、気にせず米を研いで炊飯器をセットしました。さらに、娘がガブガブ飲めるように用意しているスパイス水と麦茶をピッチャーに用意します。いつの間にか空になっていたのです。さっきから布団を運んだりなんだりの合間に飲んでたんだな。

アンラッキーなことに、娘が早めに眠った日は私がなかなか眠れません。1時過ぎに就寝。

朝、娘は起きてきません。ゆっくり眠れるはずなのに、目覚ましより前に目が覚めてしまいました。悔しい。

娘の食事用にミートボールとサラダチキンを用意します。レトルトを開けて器に盛り付けるだけです。チキンにはレタスとハラペーニョスライスを添えます。ハラペーニョスライス、近所のスーパーの在庫が復活したので早速買ってきました。娘の好物と言っていいと思います。

とかなんとか朝の諸々を終えて出勤するかと思ったら娘が起きてきました。よく寝た表情をしています。よかった。でも、睡眠薬のタイミング、もう少し早くてもよかったかもなあ。

出勤。

退勤。

昨日買い忘れたサラダ油を買わないと。玉子もそろそろ無くなりそうです。牛乳は娘が飲み干しているはずなのでこれも買っておかないと。夕食は肉かなあ。

店内をウロウロしていたら雛祭りのちらし寿司が半額になっているのを見つけました。そうだよ、今日は雛祭り、人形出さなかったけど、ちらし寿司とはまぐりのお吸い物ぐらい用意してあげよう。それぐらいしないと、こっちの気が済まないよ。

ちらし寿司もはまぐりのお吸い物も、(元)妻がいた頃は私が手作りしていました。こういう時節柄の料理の場合は一人前とか二人前より三人前ぐらいのほうが材料に無駄が無いのです。一人分だけ作るぐらいなら買ってしまったほうが無理がないです。ということでパックのちらし寿司とフリーズドライのはまぐりのお吸い物を購入しました。娘は手作りじゃないとイヤだとか、そういうことは言わないだろうと思います。

帰宅。娘は寝ていました。起こさないようにと思いつつ、私の夕食のラーメンを茹でていたら部屋で喋り始めました。キッチンと娘の部屋が隣り合わせているのがなあ、これはもうちょっとどうにもならないからなあ。

私の夕食のラーメンの麺は生麺、具材は長ネギ、スープは中華だしと味の素と醤油と塩とチューブ生姜とチューブにんにくと胡椒と山椒、そして今回はサラダ油をそこそこたっぷり入れました。以前作ったイナダシュンスケさんの「限界ラーメン」インスパイアのスープはゴマ油がなかったので醤油と味の素だけでした。その時の反省は油です。ラーメンは限界でも油があったほうが締まるんじゃないか。そんな仮説を今日、確認してみたいと思ったのです。

丼でスープを調合して味見、やはり油か。麺を湯切りして透明なスープに入れます。テーブルに移動してひとくち。やっぱり油だ。油だったんだ。

自分で作った簡単スープに感動していたら娘が出てきました。

「なんか食べる?」

「食べる」

娘の視線がラーメンに注がれています。これは渡さん。

「ちらし寿司とはまぐりのお吸い物、食べる?」

「食べる」

「今日、雛祭りなんだけど、人形出さなかった。ごめんね」

「んあ」

思ったとおり、まったく気にしていませんでした。

ちらし寿司をスプーンでガッツガッツかきこむ娘の前で私もラーメンをすすります。娘の分も用意してもよかったかもなあ。でも、チラシ寿司とラーメンだと食べすぎだろ。

食後には風呂にも入ってくれました。寝たのは本当によかったんだな。睡眠薬はいいタイミングで使うと色んな意味でよく効くなあ。飲みすぎると効かなくなるから飲む頻度を減らしたのも結果的によかったのかもなあ。

でも、そのあと、部屋で一回鋭く叫んでいました。一回だけ。その後静かになりました。あれだな、寝る直前の断末魔の叫びだ、きっと。

◇ ◇ ◇

私と(元)妻と娘の三人ぼっちの日々が本になりました。そういえば今日は最寄り駅の書店でズミクニさんの本を探したんですが残念ながら見つからず。配本はあってもおかしくない規模のお店なので売り切れたんだろうな。私の本の方は書店で見かけることはまずないレアなアイテムです。お求めはお早めに。


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