土日はなんだか忙しい
金曜の夜中、夜からの連続で娘は叫んでいました。土曜の朝というかお昼は不穏不穏不穏、一触即発、触らぬ神に祟りなし。そういえば金曜日は燃えないゴミの日だったので、出勤前に食器棚の使わない食器や調理器具を捨てました。こういうの、(元)妻は思い切りよく捨てられたのですが私はなかなか捨てられなくて。まだまだ捨てられそうなものは沢山りますが、これで少し空きができました。少し中の食器を入れ替えたりしようかな。使ってないでしまいこんでいるのもまだあるのです。実家の母が「いい家に引っ越したら(使う)」と言ってしまいこんでいたのを思い出します。似なくていいところばかり似てしまう。
土曜日の午前中はなにしてたのかなあ。起きたのが遅かったうえに午後に用事があるからバタバタしてたんだよな。なに食べたかも思い出せない。ご飯をたっぷり炊いたことは思い出します。朝は私は納豆ご飯だったかも。そうだ、娘はコーンフレークだ。「サラダ食べる?」「ヨーグルト食べる」と色々聞いて全部「食べない」「要らない」だったんだ。
土曜の午前中は金曜朝に続いて食器棚のプラ製品や燃えるゴミも少しだけ片付けました。
お昼ごろ、ゴミを出してからスーパーへ。買うものは色々あったはずですが思い出せません。けっこう買い忘れてそのまま帰宅。帰ってきてからメモ用紙に買い物を書き出しました。前はこうしていたのに、ひとりだとメモが面倒でやらないんだよなあ。
娘に何か食べさせてから午後の用事へ。何を食べさせたかは思い出せません。この時にコーンフレークだったかなあ。違った。この時も娘は「食べない」って言ってたんだ。それで外出する前にどっかで買い物してくるかと思って娘に食べたいものを聞いたら「マックのハンバーガー」を頼まれたんだ。「面倒だから却下」と即座に断ったものの、どこなら近いかなあと考えながら外出。用事を済ませて帰路、この道を真っ直ぐ行くと大きな通りのちょっと先にマックがあったはず。しょうがねえなあ寄ってくか。
ダブルチーズバーガーにバリューセットを買って帰宅。飲み物、牛乳しておけばリュックに入れて帰ってこれたな。
娘は特に嬉しそうな感じもなく淡々と食べていました。まあ、いつも通りでそんなもんですかね。
夕方から洗濯。娘がせっせと運ぶ布団の一部が明らかに臭うのはしばらく前から気づいていました。しばらく前に毛布をコインランドリーで丸洗いしています。あの時の毛布もかなり臭っていました。今回はもう少しフレッシュな感じで臭っています。要は最近匂い始めた感じです。ボロボロになっても困らないので洗濯機で洗ってみることにしました。
娘に夕食なに食べさせたかなあ。なんか微妙に怒られた記憶があるけど思い出せない。まったく思い出せません。
風呂は入らないでもう寝ると言っています。えーでもそんなこと言っていっつも寝ないじゃん。
「布団は?」
いや、今朝まで使ってた臭い布団洗ってるから。あ、洗濯は終わってる。でもこれから乾燥だから使えないよ。別の毛布使いなよ。これとかどう?
「これでいい」
いつものエラそうな感じ。
娘は全然寝ません。叫んではいませんがいつものように「死ね」とか「死んで」とかぶつぶつ喋ってはいます。寝ないんだろうなあ。冷蔵庫の飲み物もガバガバ飲んでいます。
思い出した。土曜日の朝、牛乳を飲んだ形跡のあるコップの隣に空の味の素の容器が置いてあったんだ。コップの中に残った牛乳の味を確かめてみたらもんのすごい量の味の素。牛乳と味の素は合わないからやめてよ。
という話を土曜の朝にしていました。マジ、絶対合わないから。
時間は遅くなりましたがスーパーへ。買い忘れた諸々を購入。明日の分のお惣菜なども。
土曜の夜は比較的早く静かになりました。寝ているわけではありませんが静かに過ごせているようです。よかったよかった。
布団の乾燥も終わりました。ああ、全然におわない。素晴らしい。今日は私がこれで寝るか。
深夜。
「シェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」
絶叫。何度も。声をかけるか迷います。そのうち静かになるんじゃなかろうか。
「シェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」
7、8回かなあ、いつもより多めでした。
朝。起きているようですが、私が起きられません。夢を見ていました。羽田に向かう高架から車ごと海に落ちていく夢です。海面に叩きつけられる前に空中で必死で窓を開けます。海面に叩きつけられたその瞬間に目が覚めました。今日は月曜日か。仕事なのに、よく眠れてないな。土日、本当に長いな。一週間ぐらいに感じる。
いや、今日は日曜日だ。
よかった。
救われた。
ドスドスドス、娘が起きてきました。トイレに行きます。帰りに私が寝ている部屋の扉が開けられました。
「なになに」
やられるかと思って警戒しています。
娘は無言で私の使っていた布団を引き剥がします。
「なにすんのやめて」
しかし娘は聞いちゃいません。引き剥がした布団を無言で持ち帰ります。でもこれじゃ私が布団なしになってしまう。娘を追いかけて別の布団を確保します。
「それはダメ」
面倒くせえなあ、どれならいいんだよ。
「これはいい」
そうですか。
二度寝。そこそこ寝ました。
起床。すぐに風呂を沸かし始めます。朝風呂というか昼風呂を勧めるつもりです。
「オハヨー」
部屋で「死ね」とか「死刑」とか喋っている娘に明るく声をかけます。
「薬飲んでー」
娘は今日も不穏です。今にも怒り出しそう。命の母ホワイトは足しました。朝ごはんは食べないそうです。
「お風呂、入る?」
「入る」
タイミングが良かったのか、風呂に入ってくれるそうです。
「シェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」
安心していたら風呂の中から絶叫。たまんねえなあ。
出てきました。洗った髪の毛を全然タオルで拭いていないからびちょびちょです。髪の毛、切ったほうがよさそうだな。
「アイス食べる?」
「アイス食べる」
アイスを食べている娘に聞いてみます。
「ご飯食べる」
「食べる」
そうかそうか。
「納豆キムチで」
え、納豆もキムチも今切らしてるよ。
「納豆キムチで」
ごめんねえ、どっちもないんだわ。ふりかけご飯でどうでしょうか。
「……ふりかけご飯で」
食べている娘に聞きます。
「焼き鳥食べる?」
昨日買っておいたのです。
「いい」
「ぬか漬け食べる?」
「いい」
「サラダ食べる?」
「いい」
「ヨーグルト食べる」
「いい」
「あ、気分が落ち着く薬飲む?」
「いい」
「いいって、飲んでいいってこと?」
「要らないから、『いい』って言ってるだろッ!」
やべ、怒らしちまった。
おとなしく引き下がります。
なんか色々片付けたり家の中のタオル取り替えたりしてから私も昼風呂をつかいます。ゆっくりゆったり。疲れが取れます。
風呂から上がって洗濯です。家の中のあちこりのタオルも回収して洗います。酸素系漂白剤のおかげで嫌なニオイとはおさらばです。
暇そうな娘に昨日買っておいた焼き鳥を食べるか聞きます。さっき食べなかったけどタイミング違うと食べたりするので。
「食べる」
やっぱりな。そうだと思ったぜ。
焼鳥に料理酒をふりかけてからアルミホイルでふわっとくるんでグリルで温めます。お惣菜の焼鳥は甘過ぎるのさっと塩とガーリックパウダーをしました。テーブルにランチョンマットを敷きます。ペットボトルのお茶のおまけです。食器棚を片付けている時に見つけました。十年以上前の景品だと思います。セットの布コースターにはノンアルコールビールのタンブラー。昼間っから酒飲み気分。
「くりまんじゅうみたいだね」
「ちいかわ」に出てくる「くりまんじゅう」という可愛いキャラクターはいっつもツマミを食べて酒を飲んでいるのです。たまに二日酔いもしています。娘はくりまんじゅうに似ている、かなあ、似てるかも。
急にどっと疲れが出てきた私は食器など片付けてから昼寝です。横になった瞬間から約3時間、文句なしの熟睡でした。
夕食の時間、和室でブツブツ喋っている娘にチャーハン、ガパオ、カレーから選んでもらいます。
「チャーハン、冷凍のでしょ?」
「違うよ、パパが炒めるんだよ」
「ああ、じゃ、いい」
なにをー。
「ガパオは?」
「ガパオも今から用意する」
「あー……、ガパオで」
「わかった。ガパオはまずベランダのバジルの収穫からです」
タマネギとニンジンと刻んだバジルと鶏肉を炒めてガパオのルーと混ぜて目玉焼きは別途用意して盛り付けの際にフレッシュなバジルを散らして。飲み物はペットボトルのジャスミンティーです。
「ガパオ、美味しい」
まあ、ルーに書いてある手順でほぼ分量通りに作ってるからね。
◇ ◇ ◇
書籍『シネシネナンデダ日記』発売中です。