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❨289❩1972.6.16 金 曇→雨 日記1冊目終了/アスンシオン5日目·パラグアイ(Asunción:Paraguay)

ブラボー・ブラジルのビザをもらった (280グアラニ)。

今日は、冷たい雨降り。
街の中の道は、川になってしまう。ひどいところだ。

30分の座禅と一時間の補強をする。

めまぐるしく土地が変わる
気候が変わる
人までも変わる

こんな毎日が続く
今まで・・・今も・・・これからも

問題はその中で 何を吸収し
何を見捨て行くかでは、ないだろうか?

遂に、この手記も終わってしまった。
九ヶ月以上もの長いつき合いだった。
サンパウロから、船で日本へ帰ってもらう事にする。

貴重な想い出を山と積んだ、この想い出の記。またいつか開く時、その時は俺の心をきっとこの日付けの時へ、再び持って行くだろう。
そして俺の人間性を計る、大切なバロメーターともなってくれるだろう。

今までは、我友であったお前だが、後は師となって俺を導いてくれる事を望む。
汗と埃がどのページにも染みついているこの手記。そして一頁一頁が違った場所で書かれて来た。九ヶ月の俺の歴史。

喜びと悲しみ、怒り、苦しみ
全ての感情をうつした、唯一の俺の影。
旅の間は、この白面が慰みの場所でもあった。ありがとう。そして、otro dia 会おう。

Adios amigo!

喜びも悲しみも
みんな汗で流そう
そしてその後 想い出だけを
ここに残しておこう。

あの山も 海も 砂漠も 川も
今はもう ここにない。
だけど その面影は
永遠に忘れないだろう 。

夏から秋へ そして冬へ
日照りから雨 雪

いつも気候は変わってゆく
人も町も 移って行く

めまぐるしい毎日だったけど
みんなにここに残して来た。



1972年 6月16日 金曜日 雨
於:パラグアイ・アスンシオン(ホテル・ブラジルハウス)

走る事が今の俺の仕事
その中から何かを見い出さなければならない。

この変化の激しい気象の中で
違った風習の中から 何かを学び取らなければならない。

今も 走るだけという、マンネ リ化した考えは敵だ。

常に新しい意識を持つ必要がある。

南米よ おまえは 必ず俺に
今までなかったようなものを与えてくれる。

俺はそれを信じ、そして求める。

太陽はイヤ

風は嫌い

雨 は冷たい

常に温和が好き

でもそれは無理というもの

じゃあどうすりゃいいのサ?

耐える、ただそれだけ

太陽になり、風になり、雨になる事

それが一番

簡単なことだ

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