QR決済の【なんかめんどくさい】を言語化して、LINEペイとPayPayに提言する
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QR決済の【なんかめんどくさい】を言語化して、LINEペイとPayPayに提言する

こんにちは、「勝手に経営者ヅラ労働者」の清原です。

昨年12月は、QRコード決済界隈が大いに盛り上がった月でした。
PayPayのニュースが落ち着いたいま、自分がQRコード決済会社の社長だったら、どういう戦略を描くかを考えてみました。

ちなみに「何とかpay」というサービスは大量にあります。

PayPay
d払い
au PAY
LINE Pay
楽天ペイ
Amazon Pay
Origami Pay
pixiv PAY
メルペイ
ローソンスマホペイ
ファミペイ
7Pay
pring
銀行Pay
&Pay
Coke ON Pay
acure pass
PayB
参考: https://japanese.engadget.com/2018/12/29/2018-pay/

本題

少なくとも昨年の12月前半までは、PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンのおかげでQR決済が普及するかもという雰囲気でした。
そんななか、水を差すようにPayPay不正利用のニュースが流れ、やっぱりQR決済はダメかというムードになってますが、私は、PayPayのセキュリティが最初から強固だったとしても、QR決済は広まらないだろうと考えています。

なぜなら、QRコード決済はめんどくさいからです。

QRコードが広まらないのは、決して安全性の問題でなく、根本的にめんどくさいからです。
では、このめんどくささの正体は何なのでしょうか?

【決済のスピードのボトルネックが店員にあること】と、
【QRコードが下位レイヤーにあること】です。


①決済のスピードのボトルネックが店員にあること
QRコード決済は、「店員が読み取る」ことで支払いが完結するので、どれだけ早くQRコードを表示したとしても店員が袋詰めを終えるまで待たなければいけないのです。
一方、交通系電子マネーは、店員はPOSのボタンを押せばいいだけなので、ある意味「袋詰めをする人」と「決済をする人」の分業になり、時間が短縮されます。

ちなみに最近のクレジットカードは、コンタクトレスになったり、お客さん側が操作するようになっているので、この問題は解消されつつあります。イメージがわかない人は、マックにある機械を見れば分かると思います。

なので自分のQRコードを店員に読み取ってもらうQR決済は、この意味においてめんどくさいのです。
QR決済がこれを乗り越えるには、自分で読み取る型にする(ビックカメラはそうなってますがオペレーションが煩雑)か、スキャンの機械をお客さん側に置くかだと思います。

②下位レイヤーにあること
これは、田端大学のスレッドで田端さんも言ってたのですが、

ApplePayを使っておもうけど、所詮はいちアプリと、HW(※)に埋め込まれて、何も画面を触らずとも、かざすだけで、OK。この差は、決定的。画面遷移で1リンク、上位のレイヤーを取られているみたいなもんよ。実に大きい。 (原文ママ)
(清原注※HW ハードウェア)

これはまさにその通りだと思います。
ApplePayがロックを解除しなくてもかざすだけでいいのに、QRコード決済はそのもっと奥深くのレイヤーである、アプリを開いてQRコードを表示させるという動作をしなければなりません。

これをQR決済が解決するには、QRコードが自動で表示されるスマホケースを配るぐらいしかないのではと思います。

QRコード決済は【二重の意味】でめんどくさいのです。

このことから、普及させるには100億円という莫大な予算を投下しなければいけなかったのです。

◆QRコードが唯一使いやすい場所とは?

「こりゃ普及しないわー」と思ってたのですが、自分がQRコード決済したなかで、唯一この二重のめんどくささを感じなかった場所がありました。
どこだと思いますか?

それは【タクシー】です。
JapanTaxiでは、乗車中に画面に写ってるQRコードを専用のアプリで読み取るだけで決済が完了し、目的地についたらレシートをもらうだけでいいのです。

そこで、「何でこの場面だけめんどくささを感じなかったんだろう?」と考えました。
いま一度確認すると、先ほど分析した二重のめんどくささとは、決済のスピードのボトルネックが店員にあることと、下位レイヤーにあることでした。

前者に関しては、JapanTaxiは自分でQRコードを読み取るだけなので、運転手さんは関係なく、問題になりません。

そして、後者ですが、タクシーという空間においてはQR決済は【下位レイヤーではない】という現象が起きてしまいます。なぜだと思いますか?

タクシーに乗ったら、絶対スマホをいじるからです。


みなさんタクシーに乗ったら、スマホで作業しますよね?ということは、タクシーに乗ると、必ずスマホを取り出し、何かしらのアプリを開くので、この状態ではQR決済は下位レイヤーではないのです。

JapanTaxiさんの発表と、タクシー統計などから計算したのですが、ここ1ヶ月のJapanTaxiにおけるQR決済率は7%と概算しました。
7%は、コンビニでのQR決済割合から考えてもダントツに大きい数字です。
このことからも、タクシーはQRコード決済に適している空間であることがわかります。

決済方法は強制されているものではなく、単にこの場面ではその決済方法がより良いから使っているということにほかなりません。

そうだとしたら、QRコード決済がスタート地点に立つには、まずそのめんどくささを解消しなければならないのですが、既存のめんどくささを改善するというミクロな視点ではなく、そもそもQRコード決済がめんどくなる場面では勝負しなければいいのではないでしょうか?
そういう戦略で考えると、コンビニは最悪なコンディションです。決済のボトルネックは店員だし、ほとんどの場合スマホは取り出さないので。

◆ではQR決済が優れている場所の条件は何なのでしょうか?

それは、【レジ担当がいないこと】と、【必ずスマホをいじる環境であること】です。

前者は、決済完了のタイミングと、財(商品)またはサービスの授受のタイミングが一致しないお店であることとも言えるでしょう。そのようなお店は、レジという場所に縛られずに済み、どの時点で決済をしてもいいからです。
後者は、QRコード表示が下位レイヤーにならない場所の言い換えです。

とするとまず考えられるのは、ファミレスなのではないのでしょうか?
席につくテーブルにあるQRコードを読み取る食べ終わったらスマホに届く明細をチェック会計終了という決済体験領域を作り出せば、QRコードは羽ばたくと思います。
他にも潜在的に、このような領域はたくさんあるでしょう。

◆まとめ

今のQRコード決済は何と勝負しているのか全く分からない状況です。クレジットカードと共犯関係で現金を駆逐したいのか、はたまたクレジットカードからシェアを奪いたいのか。私なら、上記の条件を満たすような新たな決済体験領域を創りだして、既存の決済手段との棲み分けをはかる戦略をとると思います。

この領域を作り出すことは大変だと思いますが、ほとんどの人のスマホにすでにダウンロードされているLINEペイやキャンペーンで知名度が上がったPayPayなら十分可能だと思います。

しかし、いきなり既存飲食店に新たなオペレーションをやってもらうことは大変でしょうから、まずは自社でお店をやって、オペレーションを確立すると同時に、お客さんにも慣れてもらうのはいかがでしょうか?

この吉野家の社長のインタビューにもあるように、行ったら必ずスマホを見るという行動は想像以上にいろんなところに影響を与えているように思います。

 そう。昔はランチタイムに注文から30秒で提供できたことに価値があった。その頃は、提供に1分もかかったらお客様があからさまにいらいらし始めることもありました。ですが、今提供している牛すき鍋膳は3分掛かっても、お客様はスマホを見ながら待ってくれる。「30秒」を求める人はもう吉野家には来ず、「スマホで読みかけの記事を少し読もう」という人が来るようになっているんです。(原文ママ) 
引用→https://diamond.jp/articles/-/185375?page=2


今回はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございます。


清原(@Takashi0Zo)


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Takashi Kiyohara

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マクドナルド・GUといったグローバル企業でアルバイトとして、オペレーションやマーケティングを学んできました。「経営者ヅラ労働者」として現場を経験したからこその視点でnoteを書いています。東大経済卒。拙著「バイトは時給で選ぶな!」https://amzn.to/3eMGl3F