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1−16 日本が財政破綻しない理由②

前回の記事では、
日本では、
自国通貨を運用していることから、
財政破綻をしにくい要素になっていると
解説しました。

今回の記事は、2つ目の理由について
解説していきます。

それは、ズバリ、
供給能力が豊かであるためです!

以前の記事で、
レバノンを取り上げましたが、
その時の破綻の理由は
なんだったでしょうか?

そうです。

外国のお金を借りた、
細かく言えば、
ドル建てでの国債を
返済できなかったわけでしたよね。

ただ、
その国債を発行した理由は
何だったでしょうか?

それは、
輸入する物価を維持するために、
為替を固定相場制にしたいという
狙いがありました。

固定相場にするためには、
ドルが必要になり、
その国内で蓄えているドルが不足することで、
ドル建て国債を発行したわけです。

ただ、
この話の特に重要なことは、
モノやサービスを生産する能力が不足していた。

ということなんです。

自分の国の中で、
十分な食料や、サービスなどが
供給されていれば、
輸入の必要性は下がり、
外貨での国債発行をする
必要性もなかったわけですから。

また、輸出ができるような
生産能力があれば、
貿易で外貨を手に入れることができます。

では、
その面で日本を見てみると
どうなのでしょうか?

日本の経済成長は、
長期間停滞しています。

ただ、それでも
GDPは500兆円以上の
モノやサービスを生産することのできる
経済大国となっています。

また、
日本政府が発行している
国債も毎年大部分は
国内の金融組織が購入していること。

食料や石油などのエネルギーは
輸入に頼っているものの、
日本国民の需要の
大体は日本国内の行政、企業で
満たすことができています。

また、
外貨に対する準備や、
外国関連の純資産も
日本は多く持っていることも、
外貨建て国債を
発行しなくても
輸入の際に問題なく
支払いを行うことができています。

外貨準備での金額では、
2022年3月時点では、
1兆3845億ドルとなっています。

ものすごい金額ですよね。

また、
対外純資産とは、
外国に対しての
負債と債権の差し引きになります。

例を挙げると、
アメリカに対して10兆円の債務を持っていて、
フランスに対して20兆円の債権を持っていた場合は、
対外純資産は10兆円になるわけです。
※この中には不動産も含みます。

では、
対外純資産は幾らかというと、
356兆円となっており、
31年連続で、
世界一の対外純資産国となっています。

これらの
生産性も相まって、
外貨建ての国債発行などの
必要性もないことも
財政破綻しない要素の1つになっています。

次回もお楽しみに。

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