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TENGAロケットのミッション

 昨日はIST社、『TENGAロケット』の記者会見だった。さすがのTAENGA。PRがしっかりとしている会社で、情報の出し方やマスコミの集め方、MCの人もクリエイティブもかなりレベルが高く参考になりまくった。

 今回のTENGAロケットのミッションは、『MOMO』観測ロケットシリーズにとっては一つの大きなマイルストーンとなるものだ。
 機体も前回までの失敗を全て直した新しい機体を作っている。エンジンノズルの改良や点火機の改良が重だが、アビオニクスユニットや機体重量の低減などにも気を配っている。
 何より今回は宇宙空間でTENGAロボットを放出し、海上で再回収するというミッションも課せられている。
 これができると今後の観測ロケットビジネスにも役に立つのである。

 観測ロケットというのはあまり耳慣れない言葉だろうが、いわゆるサブオービタルのロケットで、高度40kmから数100kmの空間を探査するためのロケットのことである。
 通常、軌道速度を出すロケットもその空間は飛んではいくのだが、軌道速度を出すのでより大型で費用も格段にかかってくるので、その空間を探査したり実験したりするにはコストがかかりすぎるという難点がある。

“高度40kmから”としたのは、それよりも低い高度であれば高高度気球や航空機で観測が可能だからだ。しかし、それより上となると、ロケットで観測するしかないのである。
 例えば典型的なのが、オーロラの直接観測。地球の磁場によって作られた磁力線に太陽風が相互作用することによって発光する現象なのだが、まだ未解明の部分も多い。高度70km前後に発生するのを直接観測するには北極か南極で観測ロケットを打ち上げるしかないのだ。

 その他にもさまざまな物理現象を観測したりするのに、MOMOは使われるはずだ。
 エンターテイメント部分だけが注目されがちで、資金調達のためのPR目的にはいいのであるが、このような科学技術振興にも役立つ可能性があることを知ってほしい。

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