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十の輪をくぐる    辻堂ゆめ

1964年と2020年に行われた、東京オリンピック
親子三代の物語。

かつて中学校を卒業して、紡績工場に勤める、万津子
三井鉱山の職員との結婚、夫の暴力、工場の事故による夫の死
息子の起こした事件、出戻った実家での居場所のなさ。
何もかも捨て、万津子は東京で生きてきた。

泰介と妻はバレーボールで知り合い結婚、一人娘は高校のバレーで活躍。
80になった万津子は、認知症で時々昔を思い出す。
「東洋の魔女」「よしたかくん」
母の人生に何があったのか?

2019年と1950年から60年の物語が、交互に書かれている。

この本は、社会のいろんな問題を提起している小説だった。
いろいろな場面でそれを感じることができたし、自分の年齢のせいか
過酷な女性の環境が、とてもつらく、読んでいて、苦しくもあった。

また、自分が高校でバレーボールをしていたので、白熱するシーンは
熱く読めました。


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