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【車中泊旅2024春5/15~】Day2:庶民の思いが熱い「銭形砂絵」と人気水産店の総菜で自炊ランチ、今治城、そして来島大橋の絶景ポイント

午前5時くらい。ビュービューという風の音と共に車中泊している車の車体を揺るがす強風で目が覚めました。

車の横転の危険性を考えて建物の影に移動したのですが、もう更に眠れる感じではなく起きてしまいました。

明るんで来た外を見ると、昨日のべた凪から一転して恐ろしい強風が吹きまくっていて、調べると午前中はますます風が強まる予報。三豊市の紫雲出山からの瀬戸内の景色、高台にある天空の鳥居を見学する予定でしたが、この強風では危険すぎると判断して割愛。予定変更です。といっても別に何も予約を入れていない気楽な旅。予定の変更はいつでも自由自在なのが車中泊旅のいい所でもあります。

今日の旅の動画は、この文章の文末にリンクしています。是非、動画もご覧くださいね!


〇銭形砂絵

ここは予定の3番目に入っていたところでしたが、本日一番目の観光スポットとなりました。三豊市の南部の観音寺市の海沿いにあるちょっとした見どころ。地球の歩き方「日本」の中には記載すらもない場所ですが、展望台にはポツポツですが途切れなく観光客が訪れていて、それなりに人気のスポットのようでした。

長く続く美しい砂浜のすぐそばに、盛砂で通貨の「寛永通宝」を形作った巨大なモニュメントがあります。東西に122m、南北に90mというサイズだそうです。これを展望台から見下ろして全貌を見学できるというのがこの観光スポット。1633年に徳川家光公が讃岐巡遣使を派遣する知らせを受けて、時の藩主の生駒高俊公が境内巡視をする際に、この事を伝え聞いた地元の古老が領主を歓迎したいと一夜のうちに作り上げたと伝えられているものだそうです。

今でもメンテナンスされて、この形をキープしているという自動アナウンスの解説でした。

生駒高俊公といえば、讃岐を統治していたのですが老中の争いにより江戸幕府より藩をたたんで別の場所に移動するように転封を命じられた藩主です。原因は老中の争いと言われていますが、その背景には藩主の生駒高俊公が、あまりに政治に無関心で男色に精を出していたからという記述があります。観音寺の古老が歓迎してこのモニュメントを作った時には、よもやそんな未来があるとは思っていなかっただろうと思います。

芸術品というのは誰の為にどんな意図で作られたかという事とは関係なく、その物事態の価値で、歴史に残る場合が多々あると思います。ワーグナーがヒトラーに好んで使われてしまったという事があっても、その音楽的価値が忘れ去られる事がないように。

この砂絵の「寛永通宝」もそんな歴史の様々な波を乗り越えて残っているんだなぁというのが感慨深かったです。

朝日の元では砂絵の凹凸が全く見えないなぁ。
夕方の日差しだとこんな風に見えるらしい。

〇ランチ

午前中の観光キャンセルにより少し時間ができたので、次の観光地の今治市への道中にある西条市に少し立ち寄る事にしました。

西条市には「マルトモ水産」というお店があるのを、グルメYoutuberの動画で知ったのはつい数日前の事。新鮮な魚店と海鮮レストランを併設したお店だそうで、巨大なエビフライ定食屋海鮮丼を頬張る動画を見て、是非行きたいと思ったところです。

とはいえ、午前のまだ早い時間。魚店は朝9時から開店なのですが、食堂は朝10時からということで、到着したのが9時半だったので魚お惣菜とお刺身を買って、次の道の駅でブランチとする事にしました。

道の駅「今治湯ノ浦温泉」に到着。素敵なテーブルとベンチがあったのですが、強風のために外で食事できる環境ではなく、仕方なく車の中でブランチする事にしました。

道の駅では、この界隈で売っている美味しい「海峡つゆ」を使った出汁巻き玉子を買ってブランチに加える事にしました。車内でガスコンロでご飯を炊いて、買ってきた鮮魚の天ぷら、刺身、出汁巻き玉子をおかずに至福のランチ。旅先なのに家にいるような寛ぎ空間を確保できるのって素晴らしいですね。

「海峡つゆ」があまりに美味しかったので、同じくこれに鶏肉を付け込んだ唐揚げも夜用に購入しました。

カセットコンロでご飯を炊くのは夫のお仕事
マルトモ水産で購入した鯛の唐揚げ、鰆の唐揚げ、鰆の炙り刺身
道の駅で買った「海峡つゆ」を使った出汁巻き卵

〇今治城

お次の見どころは今治市の市街にある「今治城」。もともとは江戸時代の始めに藤堂高虎が、関ケ原の功績を称えられて入城した時に築いた城だそうです。現在の天守は1980年に再建されたものなので、新しくて美しい感じでした。

青い空を背景に白壁とグレーの屋根、その前に馬に乗る藤堂高虎の銅像が構えているのを一枚の写真にしてみました。関ケ原で東軍徳川に就いて身をとして先鋒を務めたという功績で領地を与えられる。これはねぇ。「ザ・男のロマン」が絵になった美しい一枚です。こういう言い方はポリコレに反しちゃいますかね。だとしても、駆り立てられる欲望にまっすぐに進んで戦って結果を出したんだなぁというのは、何か女性には成しえない清々しさを、嫌味なくすっきりと感じられました。

天守の最上階からは瀬戸内海と島々、瀬戸大橋やコンビナートなども見渡せて、現代の今治の姿を堪能する事ができます。

〇今治側から来島海峡大橋を展望できる「糸山展望台」

今夜はこちらの駐車場にて車中泊。駐車場に車を停めて、そこから階段を上っていくと3-4分で展望ポイントに到着します。車中泊場所として来ただけなので、あまり展望は期待していなかったのですが、いや実は素晴らしい景色でびっくりしました。誰が撮影してもポスターになりそうなアングルの写真が撮影できます。

さて、本日の走行距離は109km。途中で鍋でご飯を炊いてランチしたり、お城観光もして来たので夫は疲労困憊してしまいました。自分たちは日常生活を離れて旅をしつつも、あまり頑張らずに「やや頑張る」くらいで非日常の中で日常生活を送る感覚で旅したいと思っています。

その感覚からすると、今日は動きすぎでした。今日の反省を踏まえて今後は、一日の移動距離は40kmほど。観光は午前中終了くらいにして、午後からは次の場所への移動、風呂、夕飯で終了というパターンがいいんだろうという家族会議の結果となりました。

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