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【イノカ人探訪記|第1話】「人生が動き出す」別の領域からイノカにジョインした仲間の声。

イノカでは様々なバックグラウンドを持つ人が集まり、「人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。」というミッションに向かって取り組んでいます。3人で創業したイノカも今では14人に。
今回は、これまで別の領域で活躍してイノカの門を叩いた”中途入社”の二人に話を聞きました。思い切って飛び込んだその先で「人生が動き出す」確かな感覚があったと言います。

Profile 


瓜生かおり
職種:バックオフィス
好きな生き物:ラッコ

1987年神奈川県生まれ。東京コミュニケーションアート専門学校ドルフィントレーナー専攻卒業。小型船舶免許スクールに就職し、その後人材紹介業、福祉業界で事務全般を経験。
やりたいことは何かを考え人生初の転職活動でイノカに出会う。将来の夢は「海を語れるバックオフィサー」

【イノカでの役割】
2023年7月にイノカに入社。経営の要であるバックオフィスとして、イノカの法務、労務、総務、人事、経理、財務、庶務などを幅広く担う。



伴野竜次
所属:教育事業部
好きな生き物:モトイカブトトカゲ

1992年生まれ。神奈川県出身。日本大学生物資源科学科海洋生物資源科学部卒業。新卒で某水族館に就職し9年間、海獣類トレーナーとして働く。生き物の魅力を一番近くで感じながらお客様に届ける飼育員の仕事にやりがいを感じつつ、自然が直面している問題をどう解決するかを迷っていた際にイノカに出会う。「海の生き物も人も豊かに暮らせる世界を作る」を信念にイノカへの転職を決意。夢はシロナガスクジラに会うこと。

【イノカでの役割】
2024年3月にイノカに入社。イノカが自社で開発した『サンゴ礁ラボ®︎』をはじめとする教育イベントでメインMCを務める。日本全国の藻場再生を目指す『渚プロジェクト』のメンバーとして、日本各地の企業・自治体・漁協を周って、ともに取り組む仲間づくりを推進している。

Interview

全く異なる場所で、それぞれの道を歩んできた。

Q.まずはお二人のバックグラウンドについて、教えてください。

伴野:
 子どもの時から、将来の夢は魚の飼育員でした。大学で魚病学を学んで、卒業した後は、水族館に就職しました。夢の魚類飼育員として採用されたと思っていたんですが、入社式で「伴野さんはドルフィンをやってください」と言われて(笑) 毎日イルカやアシカのトレーニングをして、ショーに出て…といったことをやっていました。

 私の働くモチベーションは常に「お客様の笑顔」でしたね。水族館飼育員って結構タフなんです。どんなに疲れててもステージに立ったらキラキラしてなきゃいけない。でも辛いなと思っても一歩ステージに出れば、そこにお客さんがいて、頑張ろうと思える。常にお客さんに引っ張ってもらっていた9年間だったなと思います。

瓜生:
 実は私もドルフィントレーナー専攻だったんですよ(笑) でも、それとは直接関係ないキャリアを歩んでいますね。新卒で小型船舶の免許スクールの事務兼インストラクターをやっていました。今でこそ毎日パソコンを使って仕事をしていますが…当時はパソコンは一切触らず、なんでも紙と鉛筆でやっていました(笑) その後ご縁があって、人材系の会社の、お医者さんのヘッドハンティングをする事業部の立ち上げメンバーとして入社しました。資料を作成したり、経営企画の数字を見たり…右も左も分からない状態だから、なんでも自分で調べてやっていましたね。その後、事業部のメンバーで独立して、さらに福祉の会社も立ち上げることになり、そこの事務も兼任しました。


“イルカ”が二人の意外な共通点だった。(撮影:伴野 伊豆諸島 御蔵島)

伴野:すごいな、ずっと経営の中心やバックオフィスに携わってきたんですね。そういえば、瓜生さんがあまり人に質問しているのを見たことがない気がします。

瓜生:「人に聞けばわかる、けどまず調べる」は大事だと思います。私の考えですけど。ずっと知らないことにチャレンジをし続けていて、常に正解を模索しながらやってきました。正解かわからないけど調べてやってみて、違ったな、これはできたな、の繰り返しです。


小型船舶免許スクールで勤務していた瓜生さん。会社所有のヨットの上で。


Q.お二人がイノカを知ったきっかけを教えてください。

伴野:
 X(旧Twitter)のDMでイノカの採用チームから連絡が来ました。けど、連絡をもらう前からイノカの名前は知っていました。その時はまだ本気で転職する気はありませんでしたが、「海 求人」で検索した時に名前を見たことがありました。採用チームの方に誘われて、その時期にイノカが主催でやっていたイノアクを見に行きました。

Q.イノアクは「生き物の力や飼育者の技術で社会課題を解決する」ことをコンセプトにしたイベントですが、実際に見てみてどうでしたか?

伴野:
 「生き物とのこういう付き合い方あるんだな」って、いい意味での衝撃を受けて、面白いなと思いました。他の水族館や大学と横の研究をすることはあっても、ビジネスをやる一般企業の人と海洋生物をミックスさせるみたいなことは見聞きしたこともありませんでした。私の中で、水槽とか生き物の飼育を”他の業種とマッチングさせる”みたいな発想や感覚は全くなかったんです。「企業もイルカの生態知ってどうなるんだ?」みたいな(笑) 今改めて考えると何かあるかもしれないんですけど。


第1回イノアクの様子。パートナー企業を前に、好きな生き物や環境で社会課題を解決するアイデアをプレゼンする。

瓜生:
 私も「海 事務」で調べて出てきたのがイノカでした。これまでは人のご縁で仕事に就いていたので、「自分がやりたいことはなんだろう」と考えて、人生で初めて就活をしました。私、根本的に水が好きなんです。海はもちろん、濾過槽とかが好きで…(笑) 水道局なんかも頭をよぎりました。

 ただそういったところは大卒以上の学歴とか、資格や経験がないと応募できないことが多いんです。イノカは(研究者以外は)学歴の基準がなくて、「自分のやりたいこと」と「生き物が好きな気持ち」さえあればチャレンジすることができます。それだけじゃなく、イノカの「海に関係のない人や企業をなくそう」という考えに共感したからです。四方を海に囲まれた日本ならではで、とてもいいなと思いました。自分のやりたいことがここにあって、それができる環境が揃っていたのがイノカでした。

伴野:
 私が特に魅力的に感じたのは、異分野の人たちを集めて課題を解決しようとしているところだと思います。私は水族館が大好きで、素晴らしい場所だと思っていますし、働いていた当時もすごくやりがいを感じていました。

 けれど浜に打ち上がるイルカのお腹の中にたくさんプラスチックが入っているのを見たり、以前あったはずの藻場がなくなっているのを目の当たりにしたり…自然が受けているダメージの一次情報に日々触れる中で、もっといろんな仲間を集めて海を守っていきたいと思うようになりました。

性格も能力も、個性的なメンバーたち。
しかし夢は揃って「豊かな世界をつくること」。

Q. イノカで働く人たちには、どんな魅力があると思いますか?

瓜生:
 一人一人の個性が強くて、全員が唯一無二の存在であることだと思います。それぞれの能力も特別秀でていますし、性格もバラバラ(笑)  AI、アクアリウム、ビジネス、研究、デザイン…専門の分野がみんな違う。だからこそイノカではどの場面においても「これを頼めるはこの人しかいない!」っていう、誰もが換えの効かない存在であることが魅力だと思います。

伴野:
 確かに。イノカそのものが、異分野の人たちの集団ですからね。
でも、みんなに共通しているものもありますよね。私が衝撃的だったのは…みんな英語って喋れるんだ!!ってことです。 社員に限らず海外経験がある人が多くて、英語を使って会議をしている光景も見かけます。勉強しなくちゃなと思って、会社の行き帰りにPodcastで英語を聞いてたりします(笑)

瓜生:
それとやっぱり、生き物に詳しい人は多いですね。私もイノカのメンバーとフィールドに行った後に図鑑を引っ張り出して生き物のことを調べるようになりました。あとみんなが日常的に論文を読むので、「論文ってどうやって読むんだろう…」ってとりあえず目を通すところからはじめてみたり。生き物にも、その知識にも触れる機会は増えたかなと思います。

伴野:
 あと絶対に欠かせない魅力であり共通点だと思うのは、みんなが平気でくさい夢を語るところですね。私はこれに痛烈に惹かれました。それぞれに夢があって、ただ組織全体では「豊かな世界を作りたい」っていう共通意識がガツガツ物事を進めるエネルギーになっているんだなっていう印象を受けました。これがある組織は強いなと思います。

Q. 2027年にこれまでのイノカの集大成とも言える、「ビオアーク1.0」がオープンしますね。
二人がビオアークでやりたいこと、実現したい夢を教えてください。


アクアトープ1.0のイメージ図(2027年の立ち上げを目指しています。)

伴野:
 まずは「海ってすごい」って思って欲しいし、何よりも楽しい体験をして好きになって欲しいです。僕の好きなことって生き物、釣り、バスケなんですけど…面白いことにどれも幼少期に体験したものと強く結びついてるんです。一度好きになってしまえば、たとえ時間が空いても大人になってまた夢中になることができる。幼少期の経験はとても大切だなと思います。

 子どもも大人も、企業の人たちも、ちょっと視点を変えて生き物や水槽を見てくれたらいいなと思います。水族館でも時々、同じ水槽の前にずっと座っている子がいたりするんですけど、あれは独特だけどいい楽しみ方だと思います。例えば「このカサゴってどれくらいの時間じっとしているんだろう」みたいなふとした疑問から、その場で実際に時間を測ってみるとか…それも立派な研究だと私は思います。好きだから自然と面白がってくれるような子たちが生まれる場になれば面白いと思います。

瓜生:
 誰もが楽しめるフラットな場にしたいと思っています。目が見えない人、耳が聞こえない人も楽しめる場所にしたい。前職で福祉の会社をやっていたので、障がいのある子に触れることが多かったからそう思うのかもしれません。実はすごい発見をしたり、ハッとさせられるような面白い感性を持っていたりするんです。みんながフラットに、五感で楽しむことを大切にした場所にしたいですね。


ビオアークに並ぶ、サンゴ礁と藻場の生態系を再現した水槽

伴野:
 壮大な話なんですけど、世の中の人たちの水族館のイメージを変えたかったんです。何度も言いますが、私は水族館が大好きです。ただ「生き物の飼育を通じてこそ見えてくる、人と自然の共存の仕方」を伝えることの難しさを感じていました。どの水槽も、命を消費して成り立っているわけです。けど異分野の人や企業を巻き込んで様々なプロジェクトを立ち上げているイノカならきっとできる。人々が生き物たちのいる水槽を見て、人間社会と自然環境の両方について思いを馳せて…互いの共存について考えてもらえる。つまりビオアークですね。そこに一番惹かれたんだと思います。

瓜生:
 あとはイノカの『環境移送技術®︎』があるからこそ、水槽内の様子を24時間見せられると思うんです。

伴野:
 閉館しない水族館ですね!

瓜生:
 まさにそう思います。私も水族館が好きなので、構造や展示方法もつい見てしまうんです。例えば深海だったら暗くするし、大型水槽だったら映えるように日中ずっと明るくなっていますよね。それはそれでとても素敵なんですけど、本当の海って夜もあるし、夜だからこその見方もあると思っています。
 自分が知らないからみたいって欲求もあるし、イノカの水槽なら見ることができるじゃないですか。夜にビオアークの電気を消してから水槽を除くと「サンゴが昼と全然違う姿になってる!」とか、いつもとは違う発見があります。そういう体験も届けられるようになるといいですね。

とりあえずやってみよう、きっと人生が動き出す。

Q.最後に、「イノカで働いてみたい」と思っている方にメッセージをお願いします。

瓜生:
私のモットーは「とりあえずやってみよう!」です。このインタビューを読んでみて、自分のやりたいことを貫きたいという気持ちが沸いてきたら、まずは応募してみてください。楽しいことは100%保証します!

伴野:
思い切って今いるところを飛び出してみると、人生は動き出します。イノカでは日々前に進む中で新しいことにチャレンジして、成長できます。海を守ることを通じていろいろな人に出会って話が聞けるこの経験は、今後の人生においてもかけがえのないものになるはずです。今よりもっとワクワクしたい、人生を変えたいと思っている人はぜひイノカにきてください。お待ちしています。


Fin.

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