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山田康太独占インタビュー。マリノス、グランパス、ホーリーホック。3つの場所で見つけた『自分らしさ』と『自分の時間』。

1999年7月10日、山田康太は神奈川県に生を受けた-。

小学校3年生で横浜Fマリノスプライマリーに入り、そこからジュニアユース、ユースと育ち、2017年にトップチームに昇格。

ルーキーイヤーにはリーグ8試合に出場。スタメンも5試合を数え、昨年5月にはU-20W杯(ポーランド)に出場し、主軸として活躍するなど、順風満帆なサッカー人生を歩んでいるかに見えた。

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しかし、U-20W杯後、マリノスでは6月22日のホーム・松本山雅FC戦でスタメン出場を飾った以外は、ベンチとベンチ外を繰り返し、出番は1度も巡ってこなかった。

一方で彼は『ハマのプリンス』と呼ばれるように、端正な顔立ちとサッカーセンス溢れるプレーでサポーターの人気も高い。

プロに進み日に日に増していく注目度と自分が感じる現状。そこに大きなギャップを感じ始めた彼は、2019年8月にある決断を下した。

小学校時代から慣れ親しんだマリノスを離れ、武者修行に出ることを決めた。名古屋グランパスに期限付き移籍をするが、リーグ戦でのベンチ入りはたったの2回。それ以外はスタンドから試合を見守ることとなった。

年が明け2020年。山田はさらに決断を下す。水戸ホーリーホックへの期限付き移籍を発表し、プロ3年目で早くも3チーム目となる新天地に活躍の場を求めた。

2月23日のJ2開幕戦。ホーリーホックはホームで大宮アルディージャを迎えた。この試合でボランチとして開幕スタメンを飾った山田は、0−1で迎えた56分、セットプレーから相手のヘッドミスに反応すると、ボールの落ち側を鮮やかな切り返しトラップでDFをかわし、ニアサイドに右足のシュートを突き刺した。

75分にアルディージャに勝ち越しを許し、開幕戦は1−2の敗戦となったが、期待の新戦力の活躍はホーリーホックにとって大きな光となった。

足元の技術が高く、サイドバック、ボランチ、サイドハーフ、トップ下と複数のポジションをこなし、前述したように端正かつ童顔で、マリノスサポーターの人気も根強いまさに『プリンス』。

しかし、その裏には様々な葛藤、想い、自信、そして希望があった。

今、新型コロナウィルスの関係でJリーグのみならず多くのスポーツは試合ができない状態になっている。

緊急事態宣言が出されるなど、スポーツ界のみならず、すべての人たちの行動に制限がかかる中、山田康太は何を思うのか。

マリノスへの熱い想い、グランパスでの葛藤、ホーリーホックでの未来と2度の移籍で揺れ動いた心。そして、掴んだ決心と感謝、サッカーへの愛。彼の等身大に迫ってみた-。

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