校長のスキトクNOTE

「居場所と出番をつくり続ける」をビジョンに掲げる御殿場西高校。「好き/得意」を発掘し、…

校長のスキトクNOTE

「居場所と出番をつくり続ける」をビジョンに掲げる御殿場西高校。「好き/得意」を発掘し、発揮し、磨き続けるプレイフルな学びを実践しています。無限の可能性を秘めるこの学びの実践を、教職員や学校側の視点を中心として発信していきます。 ぜひフォローしてください☆

最近の記事

創立記念日に向けた話

10月26日(土)御殿場西高等学校の第58回目となる創立記念日を迎えました。それに伴い、前日には全校集会を開き、創立の経緯、これまで大切にしてきた御殿場西高校の学校のあり方について、生徒、教職員に向けて話をさせていただきました。  1960年代半ば、この北駿地区はベビーブームの影響で、1学年1500人を超える生徒で溢れていました。地区内にあったのは御殿場南高校と御殿場高校の2校のみ。それぞれ1学年の受け入れ定員は400人と300人ということで、半数以上の生徒たちが、裾野や沼

    • 2学期始業式 校長挨拶

       約40日間の夏休みも終わり、今日から学校が再開となります。この40日間でどのように時間を過ごし、どのような体験や出会いがあったでしょうか。勉強、進路関係、部活、アルバイトなど、それぞれの過ごし方があったと思いますが、有意義に時間を活用できたでしょうか。僕は息子とカブトムシを捕まえることに熱中し、この夏30匹以上捕まえることに成功しました。怖がりながらも、カブトムシを手で持った時の息子の表情がとてもキラキラしていて嬉しそうで、こちらもたくさんのハッピーをいただきました。この時

      • なぜ教師になったんだろう

        なんで教員になったんだろう。 そんな問いをここに来て自分自身に投げかけてみる。 採用試験時に、これと似たような問いに対して、それなりに印象よく答えたが、経験の伴わない一方的なイメージによる答えだったと、今では思う。 教師となり、学校という職場に勤めるようになって14年。 つい先日まで学生で、何の責任も感じることなくフラフラしていた自分を、「〜先生」と呼ぶ生徒たち。 距離感の近さに戸惑いつつ、教壇に立ち、求められる授業をそれなりに実践した。 学生生活で自分が学んできたことや、

        • Number 2: 岩間佳菜子先生(教科部長 / 数学科)にインタビュー

          さて、第2回となるスキトクで輝く人を紹介するコーナーですが、今回は今年度から教科部長として頑張ってくれている岩間佳菜子先生に登場してもらいました。33歳2児の母親である佳菜子先生は、「かっこいいワーママ」を目指すと宣言しています。今回はそんな佳菜子先生の学生時代から現在とこれからについてインタビューしてみました。 特進らしくない生徒だと言われるのが嬉しかった。 -こんにちは。 はい、こんにちは。 -自己紹介から張り切ってどうぞ。 はい(笑)名前は岩間佳菜子、年齢は33歳。

        創立記念日に向けた話

          本気で応援している仲間を、本気で応援する学校になろう

          野球応援の季節となりました。夏といえば高校野球という言葉がありますけども、夏がよく似合うスポーツだなと思います。僕も高校野球でプレーもしましたし、スタッフ側の一人としてもやらせてもらっていた時期もあったりで、この季節になると毎年ワクワクしてしまいます。 コロナ禍で野球応援がなくなってしまった時期もあり、熱中症の心配等もあり、これからの野球応援は見直しの時期にきていることは確かです。そもそもなぜ野球だけ特別に学校をあげて応援するのかということについても疑問の声は毎年あがります

          本気で応援している仲間を、本気で応援する学校になろう

          スキトクNOTE 第1弾 探究グループリーダー齋藤錬先生

          御殿場西高校では「好き/得意(ギフト)」を発掘し、発揮し、磨き続ける学びを教育活動の柱としていきます。その中で、最も重要な役割を担うものとして「My Quest(マイクエスト)」という探究学習があります。これは、生徒が自分の内面と向き合い、自分の好きなことや得意なことを1年間かけて大きくしたり、広げたり、学校の外側の方々へと繋がっていく活動になります。生徒の中には、ファッションに興味がある生徒がファッションショーを企画したり、音楽に興味がある生徒がYoutubeでボーカロイド

          スキトクNOTE 第1弾 探究グループリーダー齋藤錬先生

          『セサミストリート』が大切にする多様性の世界観

          日本でも「多様性」という言葉をいろいろなシーンで耳にするようになりました。今や、多様性に富んだ社会のあり方が、求められる時代となり、ビジネスシーンに至っては、多様な人材を登用し、「違うこと」でより豊かなアイディアや価値が生まれるというふうに考えられています。 多様性にも種類がある  そもそも「多様性」って何なんでしょう?オックスフォード英語辞典によると、多様性(diversity)は「互いに非常に異なる人や物の集まり」と定義されています。自然界を例にとって考えると、さまざ

          『セサミストリート』が大切にする多様性の世界観

          新年度スタート〜2週間経過

          新年度となりあっという間の2週間。年度はじめの挨拶回り、新年度の学校行事、外部委員会等への出席などなど。この時期の校長業務はやっぱり大変だと感じます。ただ大変ですが、いろんな人との出会いや再会がここでできるので、個人的には大好きな期間でもあります。それではちょっとだけ振り返っていきましょう。 令和6年度第58回入学式 嵐のような天候の中で、第58回入学式が行われました。今年は270名の新入生を迎え、御殿場西高校もますます楽しい学校になっていきそうだと感じます。式の最中の1

          新年度スタート〜2週間経過

          令和6年度キックオフ

          この御殿場の地もいよいよ桜の季節となりました。4月5日(金)あいにくの雨で少し寒い中ではありましたが、御殿場西高校の令和6年度キックオフが開催されました。そもそもキックオフって何?ってところからでしたが、文字通り「スタート」「試合開始」という意味合いで、年度はじめの方針発表とビジョン共有ということになります。いつもは校長からの長々とした説明で終わりがちですが、今年はいつもとは違った形で開催することができました。以下紹介していきますね。 そもそも「キックオフミーティング」とは

          令和6年度キックオフ

          居場所と出番を創り続ける学校

          本日より、校長3年目。経験不足と勉強不足を痛感し続ける日々ですが、今年度も精一杯頑張っていきます。 さて、1月以降の3ヶ月間は、同僚の急な不幸もあり、正直かなり落ち込んでいました。時間の経過に伴い、喪失感も癒えるものだと思っていましたが、決してそんなことはなく、むしろ実感が強まっていくことで、寂しさは大きくなるばかり。明るく笑顔でいることが難しいとすら感じる日々だったかなと感じます。 そんな中迎えた、4月1日。気持ちを切り替えて、新たな気持ちでこの1年チャレンジしていきた

          居場所と出番を創り続ける学校

          第55回 卒業証書授与式 式辞

          校庭の木々の芽もほころびはじめ、たしかな春の息吹を感じる今日の佳き日に、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、ここに第55回卒業証書授与式を、盛大に挙行できますことは、大きな喜びであり、まことに感謝にたえないところであります。心から厚く御礼申し上げます。   さて、ただいま呼名された273名の卒業生の皆さん。誠実、友愛、勇気の校訓のもと、学習、学校行事、部活動、生徒会活動等に熱心に取り組み、3ヵ年の教育課程を無事修了されました。この3年間のさまざまな光景が、それぞれの心の中で、豊

          第55回 卒業証書授与式 式辞

          卒業までもう少し

          学校前の看板が卒業式モードに切り替わりました。 3月1日の卒業式まで残すところあと3日。 毎年のことですが、この時期は憂鬱な気分で胸がいっぱいになります。 3年前の入学式、まだまだ慣れない制服を着て、少し緊張した様子の新入生でした。入学式で呼名され、大きな声で返事をしてくれました。そこから学校生活を通して少しずつ大人になっていき、顔つきも変わっていきました。その成長スピードにいつの間にか追い抜かれたような感覚すらしたものです。コロナ禍でしたが、少しずつできることも増えていき、

          卒業までもう少し

          対話の文化〜変革はいつも職員室から〜

          近年、あらゆる組織で重視されている「対話」ですが、なかなかその実践は難しいものです。 それまでの組織文化において、上位下達型が強かったり、一部の声が強い場合、心理的安全性はなかなか作れないものです。 なんでも言い合える文化、お互いを承認し合い、意見を交わしながら、よりよい形を共創することができる組織が理想ですよね。 そのためには、上下関係や年功序列が全面的に浸透した組織よりも、フラットでカジュアルな雰囲気の方がいいのは間違いないと思います。 今年度から教職員に対し「Wellb

          対話の文化〜変革はいつも職員室から〜

          森下知幸先生へ

          森下先生、あまりにも突然すぎる訃報に、教職員、生徒、保護者、学校関係者一同、深い悲しみを感じております。本当は夢なのではないかと思うほどに、現実を受け止められない私たちがおります。   平成28年8月から7年半、本校で事務職員の傍ら、野球部の監督として、数多くの生徒たちと熱い日々を送られました。この7年半という時間は、私にとって、かけがえのない大切な宝物となりました。高校野球界での輝かしい実績がありながら、それを微塵も感じさせない、その明るく気さくな人柄で、多くの人を笑顔にす

          「居場所」づくり

          御殿場西高等学校は「居場所と出番を創り続ける」をビジョンとしています。 変化し続けるこの不安定な社会、家庭環境の変化、技術革新によって変化するライフスタイルなど、生徒たちを取り巻く世界は、想像以上に大きな変化をしており、その影響は目には見えづらいものです。 多様な悩みや課題を抱える生徒たちを支援し、誰もが自分らしくいられる居場所作りが、これまでとは比較にならないほどに求められています。 本校では、職員室、ラーニングコモンズといった、居場所づくりを進めてきました。 10月26

          「居場所」づくり

          教師の役割

          教育実習生が2名来てくれています。 奥山くんは在校時は空手道部のキャプテンを務め、全国大会出場経験があります。一方の松本陸くんは、野球部に所属し、生徒会長を2期連続で務めました。それぞれ、僕も関わりの多かった生徒の2人ということで、今回の教育実習での再会を楽しみにしていました。 2人に共通して言えるのは、学生の視点から教員の視点になった今、教師の役割とは何かを、より客観的に、より具体的に考えるようにしなくてはならないということです。どうしても、教師は「教える、指導する、育成