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ビートルズ "She Said She Said"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 94回目、今日の楽曲は...

アルバム REVOLVER A面 7曲目 "She Said She Said"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★☆
リズム :★★☆
アレンジ:★★★
第一印象:★★
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

イントロでいきなる始まるギター・フレーズが何気にカッコいい。このフレーズは、Aメロ "She said, I know what..." の 5小節目のあとのオブリガードと同じフレーズである。曲の途中のオブリガード・フレーズをイントロに持ってくるとは、なかなかのアイディアかと思う。このトレブリーなギター・サウンドは、ジョージによるもので、この曲のひとつのカラーとなっている。

もうひとつのギターは、ジョンによるコード・ストローク。よく聴くと、ジョンはオルガンも弾いているようだ。そして、特筆すべきはリンゴのドラム。やたらフィルインが多く、クラッシュ・シンバルも多用していて、張り切って演奏しているかのごとくである。特に Bメロ "She said you don't understand..." の途中 "When I was boy..." から、スネアが拍の頭で打つパターンとなっており、曲のリズムに変化を与えている。

ベースはポールと思いきや、そうではないようである。文献によると、この曲をレコーディングする際、メンバー間でちょっとした口論があり、ポールは怒ってスタジオから出て行ってしまったとのこと。で、ベースはジョージが弾いているようである。ジョージには申し訳ないが、やはり、ベースの存在感がポールとは全然違うと思う。

キーは Bbメジャー。実際のプレイでは Aメジャーで録音して、テープ回転操作で半音上がっているとのこと。使用しているコードも、Bb7、Ab、Eb7 ぐらいしかなく、きわめてオーソドックス。ただし、Bメロ 3小節目から 3/4拍子になっているので要注意。

エンディングの最後のボーカル・フレーズが、イントロのギター・フレーズと同じメロディで、しかも掛け合いコーラスで、フェードアウトしていくところなど、地味ながら凝った演出がされている。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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