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父が我が子に伝えたい話

「子供を持つ親にとって我が子のために何ができるのか」

親として子供に伝えておきたいことはたくさんあるのですが、
自分の思うことが必ずしも正解とは限りませんし、誤ったことは教えられない。
私はこの本で学ばさせてもらいました。

この本は著者である森岡さんが自分の子供たちへ伝えたいことを
プライベートで書き綴った記録「虎の巻」です。

もともとプライベートなものだったが、ある時それが編集者の目にとまり
書籍化された一冊を紹介します。


著者 「森岡 毅さんについて」

戦略家・マーケター
高等数学を用いた独自の戦略理論、革新的なアイデアを生み出すノウハウ、マーケティング理論等、一連の暗黙知であったマーケティングノウハウを形式知化し「森岡メソッド」を開発。経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で劇的に経営再建した。

amazonより抜粋

4人の子供を持つ父親で、子供が自分の将来や仕事のことを考える際に知っておいた方が良いことをこの本にまとめられました。

「自分が何をしたいのか、よくわからない」
そう思う子供に親として何かできることはないかと考えられたそうです。

伝えたいことは山ほどあるのにうまく伝えられない、時間がどんどんなくなっていく、これは子を持つ親なら誰でも思うことです。
そんな親である方にぜひ読んでいただきたいと思います。


悩む子供へ向けて

大人になり、社会人になっても自分が何をやりたいのかわからない。
そう思う人も多いでしょう。
「考えなくてもいずれ自分の進むべき道は見えてくるだろう」と
私自身も学生時代は思っていました。

でも実際はそうではなかった。
わかないまま、ただ時間だけが過ぎていったように思います。

だからこそ、子供には自分の道をまっすぐにすすめるように
親として指し示してあげたいものです。


やりたいことがわからないのはなぜか

やりたいことがわからないというのは、社会にはどのような職業選択があり、それをよくわかっていないから、、、ではない。と著者は書かれています。

問題の本質は外の世界ではなく、自分の内側にある

自分自身のことをよく知らないからわからないのだということです。
わからないからやりたいことも生まれないし選べもしませんよね。

だからまず考えなくてはならないのは「自分の軸」だということです。
ここで言う「軸」とは例えば
「年収を高くしたい」
「大企業に入りたい」
「車が好きだから自動車業界に入りたい」 などの定義です。

これが明確になればなるほど、どの職能を磨きたいのか、
どの業界に就きたいのかが自動的に定まってきます。

「経験がないのに考えても仕方ない」は間違い

まだ社会経験も仕事もしたことがない子供だからわからなくても仕方ない。
確かにそうかもしれませんがこれは大人としてちょっと無責任だと書かれています。

考えたらわかること、と 考えてもわからないことの境目が理解できれば
自分がわかるためには何がわかれば解決できそうかがわかり、
それを得るために行動することが可能になる。

本書より

わからないなりに「やれることはやっている」と思えることが心の安定につながる。 もし不安があるのならそれは、わからないことをずっと放置してきた
「後ろめたさ」からだ。

これを見て私自身もハっとさせられました。

小学校 へ入学して社会人になるまでの十数年間もあったのに、自分自身の特徴や
どのような職業に就いて、どのような人生を送りたいのかをきちんと考えたことが
あっただろうか。ただなんとなくやってきたのではないのか。

そう思うと、子供には今のうちから自分自身をもっと知る習慣を持ってほしい。
そのための環境やきっかけを与えるのも親の役目なんだと感じました。


自分の中の宝物を探そう

宝物は全ての人が持っている。
宝物とはつまり自分の特徴のことです。
「誰とでもすぐ仲良くなれる」
「コツコツと努力することができる」
全く特徴のない人でもそれ自体がその人の特徴と言えます。

この宝探し = 特徴、得意なことを
自分のことをよく知る人と一緒に探してみましょう。

そして自分の特徴を活かし、何より優先してそれを磨いていくこと

これが意味することは
同じような特徴を強みに持つ人たちと比較される中でも自分が秀でるためです。

この社会では、相対評価が待っています
この資本主義社会ではそのルールからは逃げられないのですね。

資本主義社会には2通りの人間しかいない

この本でいちばん感銘を受けたのがこの章の話です。
おそらくこれに気づいていない人は結構多いのではないのでしょうか。

「自分の24時間を使って稼ぐ人をサラリーマンと呼び、他人の24時間を使って稼ぐ人を資本家と呼ぶ。資本主義とは文字通り資本家のためにルールが作られた社会のこと。 わかりやすく言えばサラリーマンを働かせて、資本家が儲ける構造。

本書より

大きく分けるとこの資本主義社会ではサラリーマンと資本家の2種類の人間しかいない、そしてその生涯年収の平均を比較すると桁数がいくつも違う結果になる。

自分で専門的に学ぼうとしない限りは、日本の学校教育でこういった視点は教えてもらえないシステムになっていると著者は指摘しています。

人間は自分の知っている世界しか認識できないので、外の世界でサラリーマンが働いて生み出した価値で資本家が儲けていることを意識できていないということ。

資本主義とは無知であることと、愚かであることに罰金を科す社会のことだ

本書より

厳しいですがこれがこの資本主義社会の現実なんですね。
自分も向こう側(資本家)の世界に行こうと思えば行けるのに
そもそもこの現実を知らなければ選択すらできません。

ここで語られているのはこういった世界が外の世界にあるということを知った上で、自分を活かす機会にアンテナを張れる人になってほしいということです。

そしてその資本家の世界は自分とかけ離れた別世界ではないということ。
その方法についても本書に書かれています。


まとめ

本のタイトルである「苦しかった時の話をしようか」にあるとおり
著者の経歴について書かれてあるのですが、この本は著者の経験を踏まえた上で
子供に伝えたいノウハウが詰まった一冊です。
子を思う親の気持ちがこちらにも伝わります。

将来直面するであろうことに対しての向き合い方、学校では教えてくれない世界の仕組み、自分の強みの見つけ方、そして自分を知るための方法。

ある意味、親のための本です。親が知識を持っていないと子どもへは伝えられませんからね。

さて、著者は子供へ伝える方法としてメモとして残しこれが書籍化されたわけですが、私はこれをどのようにして伝えていこうか、、、

今ふっと気づいたのですが、私は今「note」を書いている。
ここで伝えることができますね!

子供も年頃になると面と向かって話すことがなかなか難しくなります。
いつかここで私が書いたことを子供に見てもらえれば、伝わるかな?

心の中で期待しながら、書き続けていきます。

最後まで読んでもらいありがとうございます。



 




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