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自主制作アニメシナリオ『るっくあっとみぃ!』 第1話 (全8話中)

現在制作中の自主制作アニメ『るっくあっとみぃ!』のシナリオ第1話です。(全24分を8分割した内の1話)
本来は、24分の物語ですが、youtube投稿などの関係で8回に分割し、8話の様な雰囲気でシナリオを書きました。
物語のテーマ・話題的には
「子供の孤独感・迷惑動画・アシスタントAI・精神的成長など」について書いた物語となります。

詳しくはこちらの初期企画情報

または、こちらの現在の進捗状況記事をご覧下さい↓

本格的なシナリオを書くのは初めてなので、正しいかよくわからないのですが、脚本の、キャラクター名N「セリフ」Nはナレーションや心の声。
T「~」はタイトルで、文字とかの事。らしいです。

声優は現時点では付けず、セリフ部分は字幕で対応する予定ですが、資金が集まったりしたら、もしかしたら付けられるかもしれません。

とりあえずは、この一話の完成を目指して、頑張ろうと思います!



◎タイトル
『るっくあっとみぃ!』 ※第1話 (全8話中)

◎脚本: TAKA

ーーー
◎登場人物
神谷陽一(カミヤ ヨウイチ) (10才) 主人公。小学5年生。

少年1 陽一と同じ年くらいの少年。
少年2 陽一と同じ年くらいの少年。
少年3 陽一と同じ年くらいの少年。

 (35才) 陽一の父。
AI スマホに搭載された新型AIの機械的なAI音声。



本編『るっくあっとみぃ!』第一話



◯夕暮れの暗い雰囲気の公園 (夕方)

   その全景。子供たちが幾人か遊んでいる。
   その公園内の遊具の中に座って、手にしたタブレットで動画投稿SNSを見ている陽一。
   その遊具の外壁に勢いよくボールが当たる。
   はっとする陽一、遊具の外を覗く。

少年1「(タブレットで動画を撮影しながら)おい!今度は外すなよ!」

   その目線の先。怯えて威嚇しているキズだらけの猫の姿。
   少年2、悪意ある笑顔でボールを構え、猫に思いっきり投げる!
   ボールに当たった猫、痛々しく転がり、陽一のいる遊具前に投げ出される。

少年1「イェーイ!ヒット~!」

   少年たち、喜んでタブレットに集まる。
   陽一、優しく猫を拾い、同じ遊具の中で撫でてやる。
   手の中のキズだらけの猫、逃げようとしてるが可愛い。
   陽一それを見て微笑む。

ーーー

   陽一のタブレット、録画中の画面。陽一が猫と自撮りしている姿が映る。

陽一「今日は、新しい友達ができました!名前はね…あ!」

   猫、陽一の手に噛みついて逃げてゆく。
   痛そうな陽一。寂しそう。
   気を取り直してアプリのAIを操作して動画を投稿する。(投稿しますか?的な)
   投稿完了したその画面。
   陽一、少し笑顔になる。
   その時、さっきの少年達の声が聞こえてくる。

少年1「見ろよ!もう300回以上再生されてる!」

   その画面。凄い勢いで動く数字。高評価・低評価、コメント共に動く。

少年2「猫が可哀想、だってさ w !」

少年3「俺のアカウントにも動画くれよ!」

   それを見ていた陽一、悲しそうに自分のタブレット画面に視線をやる。投稿60、友達登録0、視聴数1、各評価0の表示が見える画面。
   やりきれない悲しい表情。
   荷物をまとめる。

〇公園の空

   ポツポツと雨が降ってくる。激しくなる。



◯自宅内、暗い玄関 (夕方)

   暗い玄関内。ガチャっと鍵を開ける音がする。
   ドアから明かりと共に陽一が帰宅する。

陽一「ただいまー」

   傘立てに傘さし、靴を脱いで家にあがる。
   その靴置き場。他の靴は無い。

◯誰もいない真っ暗な部屋 (夕方)

   ランドセル置く。
   机の上に料理とスマホの箱。メモが置いてある事に気づく。
   料理上のメモを見る。(お母さん達、今日も帰りは遅くなります。母より。)と書いてあるのが見える。
   悲しい顔をする陽一。もう一枚のメモを見る。
   (新しくスマホを用意しておいた。使ってみなさい。父。)と書いてある。

陽一「(不思議そうに)スマホ?」

   陽一、机の上のスマホの商品箱を手にとり、怪しそうに眺める。


◯室内。キッチン横の電話付近。 (夕方)

   スマホの箱を見ながら電話をしている陽一。

陽一「もしもし、お父さん?(スマホ見ながら)これ、何?」

父「(電話越しに聞こえる声)それな、開発中の最新スマホだってさ。たまたま、社内でテスターを募集してたから、お前にと思って」

   不審そうにスマホの箱を見ている陽一。

父「学校のタブレットをずっと使う訳にもいかないだろ?」

陽一「うん…(何かを思い出して)あ、そうだ!」

   タブレットを操作し、動画を表示する。

陽一「今日、工作の授業でコップを作ったんだ。この動画見てよ!」

   父、忙しそうに余裕の無い様子で

父「ああ、また今度見てみるよ。今は時間がなくて、じゃあ、切るぞ」

陽一「(慌てて)まって!まだあるんだ!」

   父、それを遮るように

父「(苛立った声で)陽一!」

   父の言葉に驚く陽一。

父「すまないが父さんも忙しいんだ、もう切るぞ」

   陽一、何かを言いかける、が悲しそうに俯き

陽一「(落胆し)・・・ごめんなさい」

   部屋に響く通話終了の音。

   虚しい陽一。その孤独な姿。


◯室内。キッチンテーブル。 (夜)

   TVをつけながら孤独にご飯食べてる陽一。
   静まり返った室内に響くTVの音。遠くに救急車の音が響く。
   間。
   口にご飯を運ぶ陽一の手が止まり、ゆっくりとテーブルに手を下ろす。
   震える陽一の体。
   頬を伝う涙。
   陽一、ゆっくりと机に伏せて震えて泣く。
   腕が食器に当たり、食器がテーブルから落ちて激しく地面に転がる。
   悔しそうな陽一の口元。

陽一「僕にも何か特別な才能があったら・・・みんなに見てもらえるのに・・・」

   ギュッと握られる拳。
   悔しそうにうずくまる。
   間。
   机に乗っていたスマホのケース、カタッと音を立てて落ちる。
   陽一、それに気づき顔をあげる
   床に落ちているスマホケース。
   そのケースに書かれたメッセージ(あなたに輝く才能を!人生を変えるアシスタントAI)
   陽一、ハッとする。
   何かを考えるかのように俯く陽一。
   しかし、決心したように顔をあげ、ゆっくりとスマホの箱に手を伸ばす。

陽一N「僕には特別な才能もない」

   箱をあける。

陽一N「特別な能力も無い」

   スマホを取り出す。

陽一N「でも、もし僕に力があったなら」

   スマホ手に取って真剣に見る

陽一N「僕も変わる事ができるのだろうか」

   震える手でゆっくりとスマホの起動ボタンを押す。
   スマホの画面が光り、起動音が鳴る。手を離れ、宙に浮くスマホ。
   期待の表情が大きくなる陽一。
   全ての音が消えたような静けさの中、光り輝くスマホ。
   AIの人工音声が響く。

AI「はじめまして、私は、独立支援型アシスタントAIチュリノヴァです」

   期待の中、作品タイトルが浮かび上がる。

T「るっくあっとみぃ!」



つづく






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自主制作アニメ「るっくあっとみぃ!」
原作・脚本・作画・演出・作曲・監督等 : TAKA


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TAKA
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