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《週刊セットプレー 2023》vol.07

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◆群馬の1点目(清水vs群馬)

☆試合データ

J2 第6節
2023年3月29日(水)
@IAIスタジアム日本平
清水エスパルス vs ザスパクサツ群馬
1 - 3
得点者:
25分   畑尾 大翔 (群馬)☜pick up
29分   ディサロ 燦シルヴァーノ(清水)
32分   佐藤 亮  (群馬)
53分   長倉 幹樹 (群馬)

☆ゴール動画

・試合のハイライト映像はこちら

☆このセットプレーの配置

白=群馬,黒=清水
※番号は背番号ではありません 

☆守備側の狙い

11人全員が戻っての守備をしています。
ゾーンを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備をしています。

壁として1人(➋)が立ち、のころの選手はゴール前を固めています。
唯一➒だけが、相手の⑪をマンマークで守備をしています。

立ち位置的に⓫は⑦または⑥のマークのように見えますが、走りこまれた際についていっていないため、ゾーンを守っていると判断しました。

☆攻撃側の狙い

6人がPA内に入り、大外を狙った攻撃をしています。

この位置からのFKで大外を狙うメリットを三つあげてみます。

一つ目は、大外までの距離が近いため、正確なボールを送ることができる点です。

ニアサイドでそらすようなヘディングよりもファーサイドで頭にミートさせるヘディングでの方がゴールの確率は高いです。
そのヘディングができるファーサイドに正確なボールを送ることができるのはこの位置からのFKならではです。

二つ目は、DF陣全員の体の向きを変えることができる点です。

FKが蹴られる前までDFは当然ボール方向に体を向けています。
大外にボールが蹴られた場合、そこからシュートを打たれるにしろ折り返しをされるにしろボールがある側に一度体を向けてから対応する必要があり、その後の対応に少し遅れが生じてしまいます。

三つめはGKを大きく動かせる点です。

壁の選手を立たせていて、角度はあまりない位置からではありますが、直接決められるのはもっとも防がなければいけないことです。
そのため、GKは当然ややニアよりにポジションを取ります。
大外に蹴られた場合、その位置からファーポスト付近まで横移動しなけらば行けなくなり、移動とその後の対応で難しいシチュエーションを作ることができます。

これらのメリットを活かし、ゾーンで守られている外からヘディングシュートでゴールが決まりました。

畑尾選手(群馬)が大外からヘディングシュート

◆ゾーン守備の脆弱性

2つのゴールを取り上げます。

・レノファ山口のゴール(秋田vs山口)

・カマタマーレ讃岐のゴール(讃岐vs鹿児島)

どちらのゴールもゾーンで守備をしている相手に対してゴールを決めています。

相手に振り回されることがない守備方法ですが、攻撃側と競り合う場面になるとかなり不利になってしまいます。

それは、攻撃側は走りこんでのジャンプをしているからです。

精度の高いキックが中に蹴られた場合、得点になる可能性がとても高いです。

秋田vs山口でのシュートシーン
讃岐vs鹿児島でのシュートシーン

◆斜めからのFK

2つのゴールを取り上げます。

・鹿島アントラーズのゴール(鹿島vs広島)

・北海道コンサドーレ札幌のゴール(札幌vs川崎)

どちらもゴールに対して斜め後ろの位置からのフリーキックです。

ラインをそろえて下がりながらの守備をする側も難しいですが、点と点で合わせる必要がある攻撃側もとても難しいシチュエーションです。

また、どちらも触れないままの軌道ではゴールに入らないため、ピンポイントで合わなければゴールは決まりません。

高い質のボールと素晴らしいヘディングで決まった2ゴールでした。


◆過去記事

◆取り上げた試合のハイライト映像

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