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ゴジラ怪獣ここが好き 昭和メカゴジラ編 その3

ゴジラ怪獣の好きなところを書いていくシリーズ。
今回紹介するのは、メカゴジラ2。
改修・強化されたメカゴジラとブラックな征服業務の話。
よろしければご一読ください。

ロボといえばこれ。

ロボット物において、後継機の登場というのは盛り上がるシチュエーションのひとつでしょう。
小学生のころに見た、「機動武闘伝Gガンダム」でのシャイニングからゴッドへの乗り換えシーンは、いまでもしっかり記憶に残っていたりします。
あと、ヒロインのレインがモビルファイターに搭乗するシーンとか、デビルガンダムにレインが取り込まれるシーンなんかもよく覚えてますね。
観ていた人ならわかるかと思うんですが、多分Gガンによって、僕の中の大人の階段の扉が開いたのでしょう。
まあ、ロボット物といえばお色気みたいなところもありますし(ありますよね?)これもまた定番のシーンということですね。

それはさておき、前回前々回と紹介したメカゴジラも、その後継機といえる機体が存在します。
それが、今回紹介するメカゴジラ2です。

メカゴジラ2 予告切り抜き

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル 「メカゴジラの逆襲 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=tgpxRVCNEoI

一号機に比べて、ボディが全体的に黒みがかっているのが渋くてカッコいいですね。
使い込んだ機械のような風合いであり、冥界から戻った亡霊のような不気味さも感じられます。

ブラックホール(企業)第三惑星人

メカゴジラ2は、前作ラストで破壊されたメカゴジラ一号機の残骸を回収し再建された機体です。
残骸とはいいますが、実際は爆発によりかなり細かくなった破片ですけど。
そんな手間のかかる割に強度が下がりそうな建造方法をとるより、いっそ一から作り直したほうが簡単な気もしますが、そのあたりは建造コストとの兼ね合いもあるのでしょう。
新規造形の材料を確保したうえで、ブラックホール第三惑星から地球に輸送するわけです。
そういったコストをかけるよりは、破片を回収して現地で組みなおしたほうが安上がりだと考えたのでしょう。

まあ、その辺のコストは気にするくせに、侵略のための新たな人員はポンポン送ってきているあたりなんだか闇が深いですね。
適時投入で僻地に人を送るところもアレですが、輸送費を気にするようなところが交通費をきっちり出しているとも思えません。
夜行ロケットとかで費用をケチって派遣されたりしてるんでしょうか。

ブラックホール第三惑星人 予告切り抜き

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル 「ゴジラ対メカゴジラ 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=8sb7e0iKqWI&t=9s

なんだか顔色も悪いですしねえ。
まあ、このシーンは地球人に締め落とされてるシーンなので、血色が良かったら逆におかしいのですが。

未知の技術(現場の努力)

そんな上層部の無茶ぶりに反して、メカゴジラ2は現場の努力もあり相当に強化されています。
まず特筆すべきは、ミサイルの威力向上です。
メカゴジラには全身にミサイルが装備されていますが、そのなかでも特に目を引くのは手の指に装備されたミサイル。
前作でも絶大な威力を見せつけたフィンガーミサイルですね。
メカゴジラ2ではより長く鋭い形状になり、発射の際に手首の回転を加えることで貫通力がアップしています。
「あしたのジョー」のコークスクリューパンチ的なイメージでしょうか。
どう見ても発射の瞬間には手首の回転は止まっているんですが、そこは宇宙のロボですから、未知の宇宙テクで回転エネルギーを保存しているのでしょう。

また、全体的に装甲が追加され、胴体部の装甲は一号機の四角い形から変更。
V字型になったことでゴジラの熱線を受け流しやすくなりました。
「常識でしょ?」的なニュアンスで言われるのでうっかり納得してしまいそうですが、「V字型になると受け流しやすい」というのはかなり力技の設定です。
まあ、後年のゴジラ映画に出てくる「スーパーX2」は、V字型の開いたほうで熱線を受け止めてたりするので、その逆で尖ったほうに熱線が当たると受け流すんでしょう。

俺が指示を出す!

一号機との大きな違いとして、操縦方法の変更が挙げられます。
前作では沖縄の基地の操縦装置から指示を出していた一号機。
メカゴジラ2ではサイボーグとして蘇生した少女の脳内にコントロール装置を移植し、脳波によるコントロールを可能にしています。
かなり急激な技術の進歩のようですが、実は前作の段階で今作の操縦方法への伏線があったようにも思えます。

一号機の操縦方法は、結構大雑把です。
マイクで司令官がざっくり指示を出し、そのあとはON・OFFしかできないようなスイッチを部下がいじるだけ。
そんな方法であんな複雑な動きができるわけありません。
おそらく、操縦者の曖昧なイメージを脳波からくみ取る機能が補助的に搭載されていたんでしょう。
その技術の発展系と考えれば、自然な成り行きではないでしょうか。

ですが、改めて本編をよくよく確認してみると、脳波によるコントロールは地球人の真船博士の技術のようです。
となると、より一層一号機の操縦方法は謎めいてきます。
脳波コントロールに匹敵するような超高性能AIでも搭載されているんでしょうか。
しかし、それなら音声指示だけで動けるはずなので、部下がスイッチをカチカチする必要はありません。

とても気の毒な想像ですが、もしやマイクの役目は司令官が「自分がやってる感」を出すためだけなのではないでしょうか。
実際はメカゴジラには音声は届いておらず、その声を聴いているのは近くにいる部下たちだけ。
発言から大体のニュアンスをくみ取った部下が、カチカチスイッチだけでメカゴジラを操縦する。
劇中では映っていませんが、おそらく机の下にも大量のスイッチが設置されているのでしょう。
そろばんみたいなイメージです。
各関節ごとに、1を示すスイッチと5を示すスイッチが大量に用意されています。
それを駆使して「右足の膝を15度、右足の足首を7度曲げて…」といった指示を出すわけです。
非常に悲しい仮説です。
やはりブラックホール第三惑星人は、その組織体質もブラックなのかもしれません。

メカゴジラ2の操縦方法も、ブラックといえばブラックです。
手術で少女の脳にコントロール装置を埋め込むなど、人権無視もいいところ。
しかもです。
その手術シーンでは服がはだけて、胸が露わになっているのです。
ちょっと!子供も観てるんですよ!
というか、子供が観る映画ですよ!全国公開の!
こんな仕打ちをするなんて、やはりブラックホール第三惑星人、極悪人です。
そして、やっぱりそういうシーンはしっかり覚えている僕。
まあほら、ロボット物といえばお色気みたいなところありますし(あるんです)。

以上が、パワーアップしたメカゴジラ2の概要です。
今回も、次の記事で劇中での活躍ぶりを紹介。
舞台を沖縄から東京に移し、より迫力のあるシーンが目白押しの名作です。

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