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ゴジラ怪獣ここが好き 昭和メカゴジラ編 その1

ゴジラ怪獣の好きなところを書いていくシリーズ。
今回紹介するのは昭和のメカゴジラ。
ロマンの詰まった破天荒装備の数々のお話。
よろしければご一読ください。

万能なロボの時代

「ロボット」といえば、一昔前はまったく現実感のないものでした。
ここ最近は工業用ロボットや介護ロボットなんかが実用化しているとかしないとか、そんな話があったようななかったような。
全然現状を把握してませんが、少なくとも僕が子供の頃は、二足歩行のロボットがやっと開発されたくらいの時代だったと記憶しています。
子供に身近なロボットといえば、もっぱらフィクションの世界、特撮ヒーローものの世界の話でした。

自分が知る時代ですらそうだったのですから、さらに昔はもっと現実離れしたイメージがロボットにはあったのでしょう。
しかしその分、無茶な設定がついていても「まあ、ロボだしなぁ」で納得できていた側面もあったはずです。
リアリティや整合性を徹底して、どうにも表現の遊び場が狭くなりがちな最近にはない破天荒さ。
古き良き「ロボ」にはそんな魅力があります。

ゴジラ怪獣にも、そんな「ロボだし」感が満載のメカ怪獣がいます。
今回紹介するメカゴジラは、昭和末期のロボ観を感じられる怪獣です。

メカゴジラは、その名の通りメカのゴジラです。
ブラックホール第三惑星人という宇宙人が、ゴジラを徹底的に分析し作り上げたロボット怪獣。
まあ、その割にゴジラとは能力も見た目も全然似てないんですが。

メカゴジラ 予告切り抜き

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル「ゴジラ対メカゴジラ 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=8sb7e0iKqWI&list=PLwMvH0gVbL89eqS4ugFpSINRKkjQ1Vf3i&index=14

分析に使われたデータがガセ情報だったのか、設計担当の宇宙人が絶望的に絵心がなかったのか。
それでなくとも、七割方出来てきたあたりで「あれ、これ似てなくね…」と誰もが気づくと思いますけど。
なかなか発言がしづらい職場なのかもしれませんね。

全身武装のロマンスペック

メカゴジラの特徴といえば、やはりその過剰なまでの全身武装っぷり。
手の指、足の指はすべてミサイル、さらにはヒザにまでミサイルを搭載。
ケガしたわけでもないのにヒザに爆弾を抱えている、しゃがむのに一苦労しそうな設計思想ですね。

ミサイルだらけの手で突き指でもしたら発進前に自爆しそうですが、この手でしれっと格闘戦もこなせるあたりはさすが宇宙の技術力といったところでしょうか。

メカゴジラ キングシーサー 予告切り抜き

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル「ゴジラ対メカゴジラ 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=8sb7e0iKqWI&list=PLwMvH0gVbL89eqS4ugFpSINRKkjQ1Vf3i&index=14

予告編で颯爽と登場し飛び込んできたキングシーサーと、貫手で容赦なくみぞおちをどつくメカゴジラ。

さらに、口の中にも大型のミサイルを装備。
生き物としての普段の生活を完全無視しているのが機械らしくていいですね。

実弾兵器以外に、ビーム兵器の装備も充実。
目からは虹色のスペースビーム、胸からはクロスアタックビームというギザギザの光線を発射。
大岩を軽々と破壊する威力を持った兵器です。
全身の武装を発射するシーンでは、実写特撮で表現されたミサイルの発射・爆発の中に、チカチカと派手な色で合成されたビームが織り交ぜられ異様な迫力になっています。

防御のための装備として、頭を高速回転させ発生させるディフェンスネオバリヤーを搭載。
バリヤーという名前や見た目の印象からは、光線しか防げないように思えますが、組み付こうとしたゴジラの指を煙が出るほど熱するなど物理耐性も高いです。
というか、そもそもメカゴジラのボディ全体がスペースチタニウムという未知の金属でできているので、バリヤーは過剰装備といえるかもしれません。

その他、劇中の描写はありませんが設定上は、鼻の穴から火炎放射を出すことができます。
絵面としては鼻息を思いっきり相手に吹きかけるような感じになるので、これはおそらく精神攻撃用の装備でしょう。
散々ビームやミサイルを乱射したあとに急接近して鼻息を吹きかけられたらゴジラも混乱したでしょうが、そんな搦め手を使う状況にはならなかったので劇中で観ることはありませんでした。

また、同じく設定上では胴体内部にミサイル工場を完備し、ここから各ミサイルを補充・装填しているとする資料もあります。
これだけ多くの機能を搭載しているため、身長は同時期のゴジラと同じ50メートルながら、体重は倍の4万トン。
そのくせ、その重さで空中をマッハ5で飛びます。

メカゴジラ 予告切り抜き3

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル「ゴジラ対メカゴジラ 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=8sb7e0iKqWI&list=PLwMvH0gVbL89eqS4ugFpSINRKkjQ1Vf3i&index=14

あんなに大きな翼で頑張っているキングギドラでさえマッハ3が精いっぱいなのに、翼もないこの姿勢でマッハ5。
ハイスペックすぎて意味がわかりません。

昭和の「強いロボ」イメージの好例

このように全身に超科学力による兵器を搭載したメカゴジラ。
これほどの技術力があるなら、ビス止め溶接感バリバリのそのボディをどうにかしろと思わなくもありません。
ブラックホール第三惑星では、介護ロボもメカゴジラのような油臭そうなデザインなのでしょうか。

とまあ、無粋な指摘はともかく、このいかにも無機質でメカメカしいところが最高ですね。
「サイバネティック」とか「メカニカル」よりも「機械」という言葉がしっくりくるというか、今のコンピューター制御ではなくアナログな手順で動かす工業用機器のような渋さというか、洗練されきってはいないけれどロボット兵器のひとつの完成系というか、機械なのに感情移入ができるようなできないような、絶妙な塩梅というか。
語ろうと思えばいくらでも言葉は重ねられますが、要するにめちゃくちゃカッコいいということです。
こんなにカッコよくて強いヤツが、昭和ゴジラシリーズ最後の敵。
ラスボスとして、こんなにおあつらえ向きの配役もないだろう。

では、次回はそんなメカゴジラが活躍した映画「ゴジラ対メカゴジラ」の内容に触れつつ、劇中での暴れっぷりを紹介したいと思います。


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