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読書69 『あえてよかった』

   村上しいこ著

大地(五十八歳)は、最愛の妻、美月に先立たれて、自暴自棄に陥っていたが、三日月の夜に現れる美月の気配と会話するようになる。
そこで、美月の切実な願いだった「子どもを育てる」ことの実践を頼まれる。
あれこれ思案した結果、学童保育「キッズクラブおかえり」でアルバイトをすることになった。ある程度働いたら、美月の元に行くつもりでいた。

親の離婚、発達障害、愛着障害、不登校など、さまざまな問題を目の当たりにしていくうちに、大地の中にも変化が見られるようになる。
    
 (書籍案内文に記載の中から一部抜粋)
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「このおじさん誰?」と、冷ややかだった子どもたちが、笑ってくれたときは、たまらなくうれしくなり、やがてあだ名で呼ばれるようになったときには、子どもたちに向き合う姿勢が芽生えていました。その心境の変化には大地自身も驚いています。

「キッズクラブおかえり」で、できることは限られています。
深入りはできませんが、できることをできる限りやっていくスタンスです。
つい深入りしてしまう大地は、その都度現実を目の当たりにしながら、子どもたちやその環境から、成長する過程を通じて生きるために必要なことを学んでいきます。

印象に残ったところは、美月が大地に残したものです。それは、ラストで明らかになりますが、もう泣くしかありませんでした😭

生きること。成長していく中で必要なこと。大人ができること。
童話作家の村上しいこさんが、作品を通じて子どもが発するサインと、命の大切さを訴えています。
この作品にもさまざまなメッセージが詰まっています。考えさせられるものの、人と人との関わりが育むあたたかい物語でした。

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