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読書62 『勁草』

   黒川博行著

「名簿屋」とは、オレオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業である。橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。さらに、被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。
賭場で借金を作ってしまった矢代と、それに巻き込まれる橋岡。
一方で大阪府警特殊詐欺班の刑事たちも、捜査に動き出していた

勁草(けいそう)「後漢書」
風に強い草。節操・意志の堅固なことのたとえ(広辞苑より)
転じて本作では、人のしぶとさ、したたかさを表した。

【表紙裏より一部抜粋】
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詐欺や貧困ビジネス、大阪府警特殊詐欺班の動きや、銀行などでの詐欺防止の対策などが、緻密に書かれています。
危険極まりない話が次々と出て来て、こわくなりますが、警察の捜査もあなどれません。
話の行方が読めずに、最後までドキドキの連続でした。たまに聞かれる橋岡の心の声にもハラハラしたり、ちょっと笑ったりしました。

印象に残ったところは、緊張の続く話の中に、警察のバディを組む二人のやりとりが軽快で、しょっちゅうご飯を食べているところに、ホッとしました。いいコンビです🤭

映画『BAD LANDS  バッド・ランズ』の原作です。安藤サクラと江口のりこの役は、原作では男性でした。映画も評判がいいようなので、この話がどんな風につくられているのか、とても気になります。

初めて読んだ作家さんでした。数々のミステリー大賞と、二〇一四年『破門』で第一五一回直木賞を受賞されているようです。

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