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読書63 『はなちゃんのみそ汁-青春編-父と娘の「いのちのうた」』 

  安武信吾 千恵 はな著

乳がんで母を亡くした5歳の少女が、母との約束を守ってみそ汁を作る。ドラマや映画で「はなちゃんのみそ汁」として描かれた親子の「その後」を追った1冊の続編。
愛する妻を失った悲しみを抱え、一筋縄ではいかなかった父娘の十数年が赤裸々につづられている。(本の紹介文より一部を抜粋)
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話は千恵さんの死を受け入れられない、信吾さんの苦悩から始まります。
テレビの放送で、思いが伝わらずに、視聴者から批判されることもありました。信吾さんはお酒の量がずいぶん増えたり、体調が悪化したり。はなさんにとって、とてもつらいできごとや、反抗期も。進んだと思ったら、後退したり。昨日はよくても、今日はだめだったり。
たくさんの経験を経て今がある。飾らないありのままの姿が、そのまま綴られています。

印象に残る場面は
「今でも、ふとしたことで涙が止まらなくなることがある。しかし、かつての悲しみとは明らかに違う。つらく苦しいだけだった悲しみが、すばらしい悲しみに感じられるようになった」「グリーフは抱えたままでいい。無理に乗り越えるべき感情ではなかった」
ご本人にしかわからない思いです。安武さんの「今」が、この言葉に込められているように思いました。
千恵さんの言葉、手紙、ブログなどから集められた、千恵さんの想いも一緒に詰まっています。

本書の中で「小川糸さんの『こーちゃんのおみそ汁』(新潮社『あつあつを召し上がれ』に収録)は、安武さん家族がモデルにした短編小説という案内がありました。読んでみようと思います。

音楽の力、食の大切さ、命の大切さ、人の力・・・。痛感しました。「映像で見たことがあるけど」詳細を知らなかったわたしでしたが、読めてよかったです。

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