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読書93 『珈琲屋の人々』

     池永陽著

あることで人を殺した喫茶店『珈琲屋』の主人、行介。
行介の幼馴染で、かつて恋人だった冬子。
ふたりの互いに思う気持ちを軸に、『珈琲屋のある商店街に暮らす人々の苦しみや喜びが描かれる。(公開されている概要から)

食事や珈琲のお店の話は、好きで他の本でも何冊か読んでいます。
仕事や家庭や恋愛に疲れた主人公が、とあるカフェを訪れて、妨げになっているものに気づいて、自分の中で答を出すといった話が多いのですが、こちらの本は、少し違う印象を受けました。
短編ですが、どの話も「命」が関わります。
他の巻は未読なのでわかりませんが、「殺したいほど」「死ぬしかない」というほどの思い詰め方をして、行介と話がしたくてお店を訪れるという流れです。
「聞いてほしい」という気持ちに、読んでいて、まだ救われる思いになりました。

印象に残ったところは、行介の事件の経緯と、服役が終わって取った行介の行動です。
それから、冬子に対しての気持ち。この二人の今後が、すごく気になります🤭

五作目までシリーズが出でいます。最新作は2023年5月発売です。
2014年にNHK BSで、ドラマの放送をしていたようです。池永さんは初めて読む作家さんです。

深く思い詰めていたり、ずっと心に後悔の棘を持ったままの人たちと行介とが、やりとりする言葉も、見どころのひとつだと思います。考えさせられます。

続けて読んでいきたい作品が、また増えました🤭

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