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読書54 『アンダードッグス』

  長浦京著

 古葉慶太は、農林水産省に入省するが「国益に適う正しき行為」と言われ、不正行為に加担させられていた。入省から六年二ヶ月後に、農水省の裏金作りが発覚。古葉も責任の一端を負わされた。不起訴になったものの、農水省を去ることを余儀なくされた。

 一年間、引きこもり生活ののち、元同僚が紹介してくれたネット証券会社に就職する。
 古葉が三十二歳の時、マッシモ・ジョルジアンニという香港在住のイタリア人大富豪から仕事の依頼を提案される。
 それは、香港返還を控えて、銀行から大量のフロッピーディスクと書類運び出される。それを奪って欲しいというもの。断ることは許されなかった。

 元銀行員のイギリス人、元IT技術者のフィンランド人、政府機関に勤める香港人、カルカッタ出身のインド人の五人が、古葉と同じようにマッシモと契約を交わしたチームのメンバーだった。
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 強制的に香港に渡航させられた挙句、いきなり衝撃的な展開が待ち受けています。
 
 しかし、契約は遂行され、途中離脱は許されません。
 メンバーの五人以外にも、マッシモの秘書や警護役として雇われた女性、皇家香港警察のエリート督察なども関わります。
 さらに、銀行に預けているフロッピーや書類を狙っている組織が他にもいます。

 誰が裏切り、誰がどこに通じているのか。嘘と騙し合いの連続です😔狙いは一体何なのか?
 一九九七年の話と、二十一年後の二〇一八年の話が交互につながれます。

 歴史に残る人物や事件も垣間見ます。読み進めるにつれて、それぞれの事情も見えて来て、感情が交錯しました。

アクションも激しく、話も膨らみますが、ひとつひとつ明らかになっていきます。ラストの展開には驚きでした。

 『リボルバー・リリー』の作家さんです。
他の本も続けて読みたいです。

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