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サッカーA代表vsU-24代表から学ぶ、自社内での競争の上手い活用方法とは。

昨夜、サッカー日本代表vsU-24日本代表を観た。

ジャマイカ代表が対戦出来なくなったことによる急遽も急遽のスペシャルマッチらしく、日本代表同士の戦いはなにやら史上初のことらしい。

ーー勢いに乗る若手が制圧するのか、あるいは成熟したA代表がそれをいなすのか。オーバーエイジはどちらに出るのか。国歌斉唱は一回なのか。はたまた森保監督はどちらの席に着くのか。

初めての展開ということで勝手ながら妄想を膨らませていたわけなのであるが、実際に蓋を開けてみると、ポジションも本来の右左逆だったり、選手交代も頻繁。おまけにオーバーエイジも後半にようやく遠藤が出たくらいのもので、想像以上にテスト色が強い印象であった。

となると、必然的に海外組の適応力とチームの完成度の高さで差が出てしまうわけで、結果的にそれが点差にも出てしまった、という内容であった。

■兄弟対決による収穫とは

そんな試合展開自体には歯痒さの残るものであったが、冷静にテストマッチとしてみると、それはそれでなかなかの収穫があったのではないだろうか。

一言でいうならば、片方の攻撃面ともう片方の守備面の分析を同時にできるわけであって、両者それぞれの課題を一つの試合でまとめて解決が図れる。

これはなかなか画期的なことだと思うわけである。

試合終了後に両者交えて意見交換していた姿が印象的だったが、その場で実際に試合を通じて、世代を超えたフィードバックが図れるというのも大きいように思えた。

ありそうでなかったマッチ・メイキングだったわけである。

■ビジネスにおける自社内競争の上手い活用方法とは

今回のような敢えて自社内で競争を行い、それを公開するようなパターンはビジネスでも稀に聞くことがある。

有名なのは、「きのこたけのこ戦争」である。

きのこは形にバラツキがあるだのたけのこは手が汚れるだの強烈な罵り合いが印象的で、面白がっているうちに不思議と其々の良さを再確認させられる。

そうすることで、本来競合し得ない同社製品を、敢えて自社内で競争させることにより、結果的に自社全体の知名度を上げようという目論見は、なかなか画期的な方法である。

それを手法最も上手く利用したのがAKB48の総選挙なのだと思う。

それまでのようなAアイドルグループとBアイドルグループというような戦いという構図ではなく、一アイドルグループという大きな一つの箱の中で競争をさせ、それを総選挙という形で大々的にイベント化することで、グループ全体での知名度を上げることに成功したからである。

そしてこれはそれらのような大きな括りだけでなく、中小企業のような小規模組織であったとしても、部署単位や支店単位等、やり方次第で自社内競争を上手く取り入れることは可能だと考える。

一つ事例を紹介すると、株式会社LIGというIT 企業は、人材採用について社内の複数のチーム対抗バトルというキャンペーンを打ち出したことで、採用マッチング率を飛躍的に上げることに成功した。

「どんな人を採用したいのか」を社内で共有できるような取組みや手順を決めていくことで、単にチーム単位で競わせるだけでなく、全体レベルに還元して落とし込めたところが肝だったように思う。

きのこたけのこ戦争、AKB48総選挙にも共通するが、自社内での対立軸を決めて敢えてそれを公開するというやり方は、内外に注目を集めるという意味で有効な方策になりうるのだと感じた。

■おわりに

本当に強い組織は、自社内で日々正しい競争がなされていて、全体に還元されていくような仕組みが文化として根付いている部分があると感じている。

自社内での競争を正しく設定し、それを全体に還元していくような仕組みを構築できれば、組織全体の活性化に繋がり、結果的に競合他社との競争戦略上良いポジション取りとなる可能性を秘めている。

競争は、何も自社と競合他社だけのものではない。

そのようなことを今回のサッカー日本代表の兄弟対決は気付かせてくれた。

それにしても、守田、遠藤航、橋本etc、楽しみなボランチが出てきてるなぁ…。


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