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【Vol.1】初めての海外。初めてのひとり旅。そしてさようなら、iPhone。



8年前の蒸し暑い夏。

舞台はマレーシア。

初めての海外。

初めてのひとり旅。

期間は1週間。

その初日でiPhoneを失くした学生のお話です。


" Every pain gives a lesson and        
every lesson changes a person. "


どんな痛みや苦しみも学びの機会であり
その学びを通じて人は変われる。


今更ながら救われます。


スマホ失くしただけたけど()



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旅に出た理由


8年前の夏。なぜ僕はひとり旅を決意したのか。


それも異国の地へ。


当時は大学生。同じ世代の子たちが海外で旅しているのを聞き、興味を持った。


でも、それと同時に頭を過る様々な不安。


「海外って危ないイメージなんだけど...」
「英語喋れないしな...」


地元の高校を卒業し一人暮らしを始めたものの、その他多くの大学生と変わらない普通の暮らし。


学校、サークル、バイト、飲み会。
そんな毎日の繰り返しだった。


ある日ふとネットで海外のことを調べていると、そこに出てくるのは見たこともない建物・絶景・食べ物の数々。


初めてバイクに乗ったときと同じ興奮を覚えた。どこまでも行けるような、叫びたくなるような、ワクワク感。


「自分も新しいことに挑戦したい」
「知らない世界を見てみたい」


同じ日々の繰り返しに、何処か退屈を感じ
何か刺激が欲しかったのかもしれない。


そこからわずか数日後、僕はもうマレーシア行きのチケットを手にしていた。




初海外。初ひとり旅。【波乱の幕開け】


航空券を用意したものの、それしか無かった。友人に借りたバックパックに詰め込んだのは、カメラ、地球の歩き方、服、そしてiPhone。

今なら断言できる、地球の歩き方は旅先に持っていくべきではない。けどこの時だけは本当に持っててよかった。


降り立ったのはクアラルンプール国際空港。入国審査を通りシティまでの交通費を両替し、空港の外へ向かう。


蒸し暑かった。


ミストサウナにいるような、カラダ全体に纏わりつく湿気。

9月のマレーシアはよく雨が降る。

でも湿度以上に、耳、鼻、目、全身で感じた興奮は今でもはっきり覚えている。


鳴り響くクラクション。

排気ガスの匂い。

行き交う人々。


東南アジア特有のカオスがそこにあった。


「あぁ、海外にきたんだな」


憧れが現実に変わった瞬間。


自由ってこういう事かと、これから長い夜が始まることを知らない僕は、ただただ期待に胸を躍らせていた。



到着が遅かったからすぐ宿に行こうと、タクシーを拾いシティへ向かった。


フラッと入った中華系の店で食事を済ませ、宿へ戻った。

そして僕は重大なことに気づく。


「、、、iPhoneがない。」




さようなら。


それから1時間ほどだろうか、カバンの中も机の中も探したけれど見つからない。歩いた道、ごはんを食べたお店、あちこち探し回ったが全く見つからなかった。

そして運悪く食事した席もテラス席でいわば通行人でも誰でも取れる所にあった。

最後の記憶が店のテーブルの上だったからきっと忘れてきたのだろう。

僕は諦めて、その足で警察に向かった。拙い英語で事情を説明すると、ポリスレポートを書いてやるから待っとけよと言われた。


取調室みたいな何もない部屋で待たされること3時間。ようやく出来上がった頃にはもう日が昇っていた。


海外で失くしたモノなんて、返ってくるはずがない。

そう、iPhoneならね(?)

高く売れるんだろうなとひとり枕を濡らした。



「さようなら。」






おわりに(兼はじめに)

noteの人っぽくエモい書き方を模索しながら書いたんですけど、これ詰まる所ただの「iPhone失くした話」です。書き終えた後の羞恥心と謎の満足感でニヤニヤしてるなうです。さーーーーーーーーーて明日のnoteは?

「iPhoneと引き換えに僕が手に入れたもの」をテーマに続きを書きます。みなさん待望のシリーズ化ですね。

最後まで読んでくれてありがとうございます!



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