フジファブリック20周年記念ライブ ノンフィクション ライブレポ
大阪城ホールで開催されたフジファブリックの20周年記念ライブ「ノンフィクション」に参加してきましたのでそのライブレポになります。
今回のライブはフジファブリックが主催。タイトルにもある通り20周年を記念したスペシャルなライブです。
僕は音楽は大好きだけど曲そのものよりは人が好きというのは常々このnoteでも記してる。
こういう記念碑的なライブは単なるライブじゃなくて人の想いみたいなものが多分に乗っかると思ってる。故に大好物です。
今回フジファブリックが20周年を記念したライブをするにあたってスリーマンの対バンイベントを地元大阪で行うことを発表した。
その対バンに選ばれたバンドがこちら
くるり、ASIAN KUNG-FU GENERATION
この組み合わせって僕(30代)世代にとっては結構事件的な組み合わせだと思ってて・・・
3バンドとも00年代のロックシーンを語るには絶対外せないバンドだし。僕自身大好きなバンド達だ。
この3バンド以外もセールス的に成功してるバンドはたくさん存在してるんだけど、この3つのバンドに共通してるのはなんというか・・・歌詞が詩的でエモいとか、ファン層も被ってそうだし、ルーツにUKを感じるし、なんとなく雰囲気が陰とか(失礼)色々あると思うけど1番は変な意味で客に媚びないというか職人気質??な印象がある。
音楽性はどんどん進化、変化していってるんだけどセールスの方法や表出の仕方は昔からずっと変わらないような・・・(昔を知ってる人らからしたら丸くなったとか色々あるんだろうけど)
フジはそんなに追えてないけどくるりもアジカンも円熟みを孕んで1番今状態がいいんじゃないかと思うんですよね。上質なロックサウンドが期待できます。
そんでこのスリーマン発表後フジファブリックは来年2月に活動休止することも発表してより伝説になってしまうことが確約された。
ライブに際してプロモーションも兼ねて3組のフロントマンがラジオに揃って出演したのを聞いたりして熱を高めてすごく楽しみにしてた。そんな3マンライブどうなったのか・・・?ライブレポスタートです!
ASIAN KUNG-FU GENERATION
セトリ
1.茜色の夕日(フジファブリックカバー)
2.君という花 〜 大洋航路
3.リライト
4.ソラニン
5.君の街まで
6.荒野を歩け
7.迷子犬と雨のビート w/ 金澤ダイスケ
8.今を生きて
開演した時点でメンバーが入場し対バンライブのトップバッターがアジカンだとわかって、いやはやこのイベントは強すぎる・・・ってことを再認知した。
のに、そこから1発目がフジファブリックのカバー。フジは正直3バンドの中でも思い入れは個人的には1番ないんだけだけどそれでもめちゃくちゃ感動してしまった。ゴッチの歌唱と曲の親和性が高い・・・いや、ライブが始まる前からこの3バンドのイベントはすごいケミストリーが生まれるだろうと思ってたけどこの一曲目で勝ちを確信した。
畳み掛けるように君という花。からのリライト。
アジカンを見るのは個人的に一年ぶりで鮮度がバリバリ上がってたっていうのもあってぶち上がってしまった。
サビ前で「この後日本で3番目に有名なサビがきますからみんなで盛り上がってください。」とゴッチが茶化してたけど確かに邦ロック界隈ではおっしゃる通りのキラーチューンだと思う。
MCもそこそこにどんどんヒットチューンを畳み掛けていく。ワンシーズンの中で主催ライブ以外のフェスや対バン時にセトリをあまり変えないアーティストと変えるアーティストがいると思うけどアジカンは変える方のバンドだと認識しているがお呼ばれするイベントでは惜しげもなくみんなが喜ぶ曲を投下していく印象があって今回のセトリもそんな感じだった。
終盤になってフジファブリックから金澤さんがゲスト出演で迷子犬。自分はライブに行き出したのはここ4〜5年だから当時のことはよく知らないがバンドがギスギスしてた頃にサポートに来ててヒアルロン酸のような役割(ゴッチ談)をしてくれてたという金澤氏。笑
当時のプリセットを残していたとのことで古参アジカンファンも大いに湧いていた。
このスリーマンのトップバッターとして充分過ぎるほど盛り上げてくれました。流石アジカンやで。
くるり
セトリ
1.東京
2.潮風のアリア
3.Morning Paper
4.ブレーメン
5.TIME
6.琥珀色の街、上海蟹の朝
7.ばらの花
8.ロックンロール w/ 山内総一郎
9. La Palummella
野球で例えるとアジカンが本格派ピッチャーだとしたら軟投派サイドスローのくるりの登板。一曲目からアジカンでホットになったフロアを完全に自分のペースにしちゃうのは流石すぎた・・・「まあ、まあ、落ち着いて行こうや。」って岸田さんが不敵に笑ってるのがなんか見えた。
アジカンがイベントによってセトリを変えるバンドと記したけど逆にくるりはそのシーズン中決まった曲を繰り返しやるイメージ。今回のセトリも今年全部聞いたことがある曲ばかりだった(個人的に今年5回目のくるりっていうのもあるけど)ただ、新鮮味が抜けることはないし楽曲一つ一つにどんどんハマっていく自分がいる。2曲目が終わったところで
「大阪城ホールすごいですねえ。こんなところあるんですねえ。おっちゃん今日京阪できたんやけどね。」
といつもの気が抜けるようなMCでオーディエンスの心を掴んでいく。笑
(確かにアリーナでくるりを見れる機会はあんまりない。足繁くくるりのライブには参加してる自分も多分2回目とかかな?)
そんな感じで空気を和やかにしたところで3曲目はゴリゴリロックサウンドのMorning Paper!緩急がえぐ過ぎるのよ。今シーズンのくるりを代表する楽曲だと思う。グルーヴ感をめちゃくちゃ感じれてメンバー一人一人の演奏力も感じれるし岸田さんがメンバーにアイコンタクトをとりながら演奏しつつ自分もウィンドミル奏法などで前に出るところは出る。かっこいい。今日は特にサポートの石若さんと松本さんがめちゃくちゃいい気がした。そういえばこの前城ホールで見た椎名林檎のドラムも石若さんだったよなあ。なんて思ったり。
ライブ終盤でこちらも以前くるりのサポートメンバーを務めていたフジファブリックの山内さんをゲストに迎えてロックンロールを披露。
いやあ、確か関ジャム(今はエイトジャムか。)でもピックアップされてたと思うけど山内さんギターめちゃくちゃかっこいい・・・ギターが印象的な楽曲なだけに映えるし、岸田さん、松本さん、山内さんのギター3本のロックンロールはめちゃくちゃ貴重だった。
大盛り上がりで演奏が終わりこれでくるりは終わり・・・ではなく
「我々は空気が読めないバンドなのでもう一曲やって帰ります。」
と岸田さんがいうて最新曲のLa Palummellaを披露
会場全員が思った。
全然雰囲気に合ってねえ・・・!流れぶっ壊した!
そしてくるりファン全員が俺も含めてニヤリとしたのを感じた。
ラジオで今回のライブのフロントマン3人が共演した時もゴッチが岸田さんに
「岸田さんはすげえナックル投げてきそうで。笑」って言ってたけどまさにそんな感じだった。笑
やりたい音楽をやり通す!それがくるり!やっぱ大好きだなこのおじさん達と再認識しました。笑
フジファブリック
セトリ
1.Portrait
2.破顔
3. LIFE
4.ループ&ループ (アジカンカバー)
5.魔法のじゅうたん (くるりカバー)
6.ショウ・タイム
7.銀河
8.ミラクルレボリューションNo.9
9.Feverman
10.手紙
encore
11.若者のすべて w/ ゴッチ、くるり
12.SUPER!!
偉大過ぎる先輩2バンドのあとに登場したのは主催のフジファブリック。
正直、個人的には1番ライブで見た回数も少ないし志村さんが亡くなった後の楽曲もそんなに知らない。ただ、先月みた京都音楽博覧会で全く違う音楽性の完成されたバンドという認識だけはもって今回のライブに臨んだ。
ライブがスタートしやはり新体制時の楽曲がリードしていく。うん。やっぱりいいバンドだな。演奏力も高いし・・・MCも張り切りすぎず好きな感じ・・・けどやはり前2バンドに比べてどうしてもインプットが少ないからまだ入り込めない・・・と思ってた俺に・・・
急に2バンドのカバーは効きすぎる!!!しかもループアンドループと魔法のじゅうたんとか!!!
ホストなんやからデーンと構えて自分たちの楽曲ばっかやればいいところをまさかの連続でカバー曲投下。くるり主催の京都音楽博覧会に出た時ですらくるりカバーは披露しなかったのにまさかの自分たちのイベントでカバー披露やと!?粋すぎる!!!
アジカン、くるりともに自分たちのバンドの危機を救ってくれたり盛り上げてくれた存在としてフジファブリックを紹介してたけどフジファブリックにとっても活動停止中に声をかけてサポートとして迎え入れてくれた恩人として2バンドも のことを紹介してた。ほんまに自分たちの節目の大イベントに呼びたかった2バンドなんやなあ。と思った。
ここから俺の中で温度がどんどん上がってきたところでショウタイム!音博でも聞いたけど個人的に曲の中で曲調がガラリと変わる曲が大好きなのでどんどんハマっていく。からの往年の名曲!銀河!
うーんやっぱいい!てか生で初めて見たけど生演奏の銀河やばい。てか何回も言うけど山内さんのギターがカッコ良すぎる・・・!もともとギター専任だから当たり前っちゃ当たり前やけど単純なギターボーカルの域を超えてて大谷翔平の二刀流くらいそれぞれの次元が高いと感じた。
フィニッシュは手紙。一度生で聞いたことあるけどやっぱいい。大阪・・・その中でも出身の茨木のことを歌った曲みたいやけど個人的にも今年から北摂に住んでるというのもあってなんとなく親近感がある曲だ。
本編が終わってアンコール。
マイクスタンドがたくさんある・・・これは・・・と思ってるとやっぱり来た!
山内さんに呼び込まれてゴッチとくるりの2人が登場。演奏する曲はもちろん・・・
うわああああ若者のすべてだよ!!!!!
これはね・・・もうなんか言葉にできない。伝説見ちゃったよおおおお。という感動で頭がいっぱいでした。
てかゴッチも岸田さんも最高。歌唱法が独特な2人やと思うんですが、まるで自分たちの曲みたいにうたってた。
まあそれだけこの楽曲が持ってる力強さと3バンドの親和性が高いことを物語ってるよな・・・本当にこの光景は「何年経っても思い出してしまうな」なんて思いつつ演奏が終わりゲスト陣が退散。最後の曲の前のMCに入る。
活動休止についてふれ、山内さんはバンドがなくなるわけじゃないし僕たちは音楽を作り続けると語っていた。
うん。自分も好きバンドが活動休止になった経験はあるが、怪我とかの療養のためがほとんどでそれは期間が経てば復活が約束されたものがほとんどだった。
今回のフジファブリックのように自分たちの活動にある程度満足して区切りをつけるために好きなバンドが休止するといういつ復活するかわからない・・・バンドとの別れというのは経験したことがない。
ファンの心境を考えると感傷的にもなるが、山内さんの前向きなMCはファンの救いになったんじゃないだろうか。
そこから披露されたSUPER!!という曲は初めて聞いたけどめちゃくちゃ前向きな楽曲だなと思った。
トキメキをもっとちょうだい
飽きるほどもっとちょうだい
まだまだ行けるさ
明日をもっと信じたいんだ
この曲が今回の休止の目的と未来について語ってるんじゃないかな。と思った。
1音楽好きとして今回すごく貴重な経験をさせてもらえたと思う。
元から大好きなアジカンとくるりはもっと好きになったしフジファブリックが色んなバンドやファンから愛されてる唯一無二のバンドだと再認識できた。また復活する時を僕も陰ながら待ってますね。
いや、それにしても特別な夜だった。
15年前のロックキッズ達にリライトとソラニンとばらの花とロックンロールと銀河と若者のすべてが一晩で聴ける日が来るよと教えてやりたい。
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