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Amazon世界最先端の戦略がわかる(著/成毛眞)ダイヤモンド社

Amazonのすごさに脱帽したとしか言いようがないような感想。自分もこうありたいと思うばかりでした。言うは易く行うは難し。
顧客価値向上を追求するために徹底したファイナンス思考で事業を長期目線で成長させ、最終的にプラットフォーマーとして覇権を獲得する成功企業の足跡を学ばせて頂きました。
ちなみにAWSってどう活用するの?なに?お恥ずかしいながらここについては勉強必要。。。誰か教えてください。。。笑

■もっとも印象に残った点

経営のセオリーを1万%徹底的に普通にこなしていること。

★企業理念
”地球上でもっともお客様を大切にする企業であること”
★基本戦略
本業の価値向上のための技術やサービスを生み出したりM&Aをし、そのノウハウをネットワークの外部性を活用して他社にも使ってもらいながらさらに強靭なモノに育てあげる。さらにそのサービス価値向上のために近接する事業領域にも挑戦していく。
★行動指針
顧客視点での価値向上に向けたターゲット&KPI設定、失敗を恐れないTry & Error、継続した改善活動というPDCAの徹底と高速化。

★<<So what>>
事業の基本中の基本を”着実&高速”に実行できる組織であることが時価総額1兆ドルの世界最強企業の一角にまで成長してきている所以である。
企業理念では明確に事業を通じて世の中に貢献することをあらゆるステークホルダーに示す。
②事業の中核を顧客提供価値と設定&追及。
RBV(Resource Based View)で事業拡大に挑戦する。
④③を自社事業で実現するために、事業創出のTry & Errorを行い、事業を育てるためにPDCAのプロセスを徹底&高速化する。
⑤自社サービスをプラットフォーマーの立場で外部企業に提供し、ネットワークの外部性利用して事業を急速に育て圧倒的優位を獲得する。

※ちなみにAmazonの本業とは何か?
おそらく「地球上の全ての物流を最適化するビジネス」という感じかな。
そういう意味では昨今Amazonは自動車業界向けのAWSソリューションということで、CASEの領域で自動車産業の革命を起こそうとしているが、本業である”物流”という領域においての大本命は自動車産業でもあり、最もプラットフォーマーのポジションを狙っている領域が自動車産業なのかな?
恐るべしというか、、、連携する以外の手段がないというか、、、考えものです。

■AmazonのCF最重視経営がスゴイ!

長期的なキャッシュの最大化にこだわるファイナンス思考。ようするに、先行投資を積極的に行い短期的には赤字になっても、将来のキャッシュ創出ができれば、事業のLTV(ライフタイムバリュー)としてはその方が価値が高い。
②特に顕著に表れている数字は「営業CFと投資CF」。本業(営業CF)で生み出したキャッシュをほとんど全て投資(投資CF)に回しているのでFCFは±0でも全然問題なし。一方、重視していないのはPL上の利益。
先行投資の資金獲得のためにCCC(Cash Conversion Cycle)を重視しており、実際マイナス30日前後という驚異。ようするに、ビジネスをはじめる前からすでにキャッシュが入金されている状態。ある意味、顧客からも融資してもらっているような状態。

■Amazonの事業領域

✓Web小売り=一般消費財→生鮮食品への事業拡大に挑戦
✓宅配事業=宅配業者→マテハンロボ&一般人配達&ドローン&無人に挑戦
✓リアル店舗=Amazon Go→無人販売システムを他社小売り事業者にサービス提供するP/Fの立ち位置を狙う
✓クラウドサービス=AWSで世界のあらゆるデータの最適化(Amazonの中で最も収益額が大きい)
✓ハード=サーバーセンター→再生エネ&半導体(通信制御用)
✓エンタメ=音楽&映像

■Amazonと取引する場合の注意点

Amazonが顧客接点の全てを掌握するため、売れ筋商品などの顧客ニーズの全てをAmazonが吸い取って、自作して商品化されて低価格販売してしまうこと。顧客にとっては価値があるが、B2Bで取引していた企業にとってはたまったものじゃない

■書籍

■読書記録(2020/5~)
・May/6th/2020
・累計:5冊目

以上

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