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LOVE♡BOOKs&MAGAZINE #3 「わたしの心霊体験」と「学園ホラーゾーン」

この2冊を取り上げるのは少々迷ったのだが、勇気を振り絞って今回は「わたしの心霊体験」と「学園ホラーゾーン」を紹介したいと思う。

意外かもしれないが、この2冊は少女のバイブルミニレディ百科だ。ミニレディ百科と言えば、「おしゃれ」「お菓子づくり&お料理」「少女まんが」「手づくり」「インテリア」「ペット」「恋占い」など、ファンシー全開のティーン世代の趣味に特化した本だ。

ミニレディ百科の中でも「不思議なモノ」系はどちらかと言えばおまじないや占い…といった「恋愛」ごとがメインとしたモノだったかもしれないが、90年代の心霊ブームに乗って何気にミニレディ百科でも「心霊」モノを取り扱っていたのだ。

かくゆう私も少女時代は「お菓子作り」や「星占い」や「手芸」といった、女の子らしい趣味が全くなかったわけではなかったのだが、それ以上に大好きだったのが所謂「心霊モノ」だった。

初耳の方もいるかもしれないが、私は「心霊」や「オカルト」といったものが大好きなのである。いるか、いないか、ウソかホントかはさておき、世の中で未だ解明出来ないことや言葉で定義出来ない「不思議なこと」に興味が尽きない。

よく、80年代から90年代にかけては「オカルトブーム」と言われているが、私の子供の頃も故・宜保愛子さんを筆頭に心霊番組が数多くあった。私が小学生の頃は「学校の怪談」も人気であり、私と同世代の方はなんとなく、子供の頃よくテレビで心霊番組を見かけた方も多いと思う。(先日放送されていた心霊番組ももちろんチェック済み。あの番組、面白かった~!)

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※私と同世代なら初期の「学校の怪談」はイラストとともに見覚えのある方も多いと思う。大人になった今でも読むとワクワクする。※1990年「学校の怪談」講談社KK文庫 / 著・常光 徹 絵・楢 喜八 /
※1996年「怪奇!心霊写真4大百科」 / 監修 黒田みのる / 勁文社 

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ちょうど私が小学生の頃、つのだじろう先生の「ハイスクールミステリー 学園七不思議」もアニメ化しており、今と比べたら「心霊」や「オカルト」といったワードが割りと身近にあったのかもしれない。

※「ハイスクールミステリー 学園七不思議」/ 原作つのだじろう / 1991年〜1992年フジテレビ / 私が小学生の頃、ハマリまくった「ハイスクールミステリー 学園七不思議」。音楽、映像演出とともにずば抜けて良いので興味のある方は是非一度観て欲しい。当時、私は髪型も含めて月影先輩に憧れまくった。

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正直言って、私が「平成ガールズカルチャー論」を一通りやり尽くしたら、(言い換えれば飽きたら)晩年は本気で「心霊」「オカルト」をメインに研究したいと思っているくらいだ。それくらい好きなのである。

▪繰り返し読む程ハマッた「学園ホラーゾーン」

※1988年ミニレディ百科60 / 学園ホラーゾーン / 著 ・G・ダビデ /

私の記憶が正しければ、この2冊のうち多分92年辺りに「学園ホラーゾーン」の方を先に買ったと思う。著者は故・G・ダビデ先生だ。

ダビデ先生と言えば、雑誌「anan」のホロスコープ占いでお馴染みの「G・ダビデ研究所」(現主宰・オフェリア・麗先生)の創設者だがこの本では「心霊」を取り扱っている。「学園ホラーゾーン」は初版が1988年で第8版が1992年なので、なかなか人気の一冊だったのではないだろうか。

この本に出会うまではケイブンシャの大百科シリーズの「心霊写真」モノやイエティ等をまとめた「UMA」関連が好きでよく読んでいた記憶がある。

そもそものきっかけは幼なじみの兄の本である。友人の兄に「読んでいいよ」と許可が降りたので読ませていただいた。そして、初めて読んだその本はまさに衝撃の一言だった。

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※右の故・宜保愛子先生の本が好きでよく読ませてもらっていた記憶がある。幼なじみの兄の部屋はケイブン社の本がたくさんあって本当に楽しかった。
※1990年「宜保愛子鑑定 心霊写真4大百科」/ 監修 宜保愛子 / 勁文社
※1996年「怪奇!心霊写真4大百科」 / 監修 黒田みのる / 勁文社

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大百科ならではの細かさ(←ここ重要)、なんだかよく分からない愉快で陽気なUMA達、かなり不気味な心霊写真など、その本は私が今までに見たことない「好奇心」と「魅力」で溢れていた。

特に心霊写真に関しては、当時のフィルム写真の雰囲気がまた恐怖を募らせた。もしかしたら上手に出来たフェイク写真かもしれないが、その写真が当時のフィルム写真だと妙に生々しいのだ。それ以来、すっかりその本の虜となり、遊びに行く度に友人の兄にお願いして読ませて貰っていた。

それはそれで子供の好奇心に響くものがあったのだが、そんな中たまたま近所の本屋で出会ったのが、「学園ホラーゾーン」なのである。

「学園ホラーゾーン」は「学園」と名前がつくだけあって学校で起こる心霊現象をメインに載っており、ミニレディ百科ならではのかわいいイラストとともに当時流行りのコックリさんの注意喚起から霊の種類まで詳しく載っていた。また世界のミステリーゾーンや世界の霊能力者、呪いの解き方まで記載されており、ただ単純に怖がるというスタンスではなく、「実用性」や私が求める「知識」がそこにはあった。どうやって幽霊と上手く付き合っていくか、きちんと書かれていたのである。

今までは幽霊を見たらどうしよう…とか悪霊に取り憑かれたらどうしようとか、ただ怯えていたがそんな時の「対処法」があるのがとても心強かった。

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※「心霊モノ」意外にもミステリーゾーン等も載って常に知識欲を満たしてくれる。

※おどろおどろしい感じではなく、まるで教科書のような解説。全体的にこのような雰囲気なので恐怖度は低いが、その分安心して読める。-・

※夏休みにボーイスカウトの人に見つかりドン引きされたお守り。色々追求されたが特に何も語らなかった為、めちゃくちゃ不気味がられた。後日、母はこの件で呼び出され酷く恥ずかしい思いをしたらしい。

※心配性なので常に実践しまくり、風呂場のドア一面が「赤い紙」だらけになり母に注意された。兄が凄く怖がっていた記憶がある。

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私はビビりのくせに好奇心は人一倍旺盛なので、好奇心に負けてついこっくりさんをやってしまったのだが、そんな愚か者の私ですら見捨てることなく「学園ホラーゾーン」は「こっくりさんの後の対処法」も丁寧に載っているのである。
(ちなみに私の場合、「こっくりさん」はやった後にジワジワ恐怖がやってくる)

※このページに辿り着くまで散々「こっくりさんはやるな」と注意しているのにも関わらず、お祓い方法やお守りの作り方まで載せているところが優しい。

ダビデ先生はもちろん、全体を通して「こっくり」さんは止めましょうと散々書かれていたのにも関わらず、こっくりさんをやってしまった者に対して怒ることなく、かわいいイラストとともに呪いの解き方が書かれているところにこの本の優しさを感じる。

改めて読み直すと、心霊に対して怯えず、慌てず、騒がず、といったところがとても「ミニレディ百科」らしい。まだ小さくともギャーギャー騒がないのがレディの第一歩なのである。

▪こっそり練習しまっくた、「わたしの心霊体験」

※1993年ミニレディ百科シリーズ70 / 私の心霊体験 / 著 結城モイラ /

そして次に購入したのが「わたしの心霊体験」だ。こちらは「初版1993」年のみ裏面に記載されており、多分私が1993年に購入したものだと思われる。既にお気づきの方もいると思うが、表紙のイラストは篠原千絵先生だ。

こちらの著者はかの有名な結城モイラ先生だ。結城モイラ先生といえば、ティーン雑誌の占いコーナーやミニレディ百科でもお馴染みのあの結城モイラ先生だ。
「学園ホラーゾーン」のG・ダビデ先生も占いを研究されていたが、2冊とも心霊本と言えども語り口がどこかアドバイスといった感じがしていて優しい。

※霊といえども、種類があるのでなんでもかんでも怯えないように心がけていた。子供ながらに幽霊と上手く付き合わなければならないと思っていた。

呪われるとか地獄に落ちるとか不幸になるとか、決して不安の渦に落とし入れない。

この「わたしの心霊体験」は主に誰かの心霊体経験をメインに書かれているのだが、「学園ホラーゾーン」と比べたら漫画も多く読みやすいのが印象的だった。

「実用性」「知識」といった点では、両方とも似たようなイメージを抱くが、「学園ホラーゾーン」のような悪霊を祓ったり、呪いを解いたり…といった基礎的な「実用性」から、さらに一歩踏み来んだ「能力開花」について記載されているのがこの本の特徴だと思う。

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※最初この付録を見た時は心底ブチ上がったが、勿体なくて結局使えず、らくがき帳や砂場に一生懸命に書きまくった。当時、担任と同級生に不気味がられた記憶がある。

※幸せ云々よりも訓練次第で私も…!と思い、勉強なんぞそっちのけで日夜練習に励んだ。ちなみにこの時は中学受験を控え、栄光ゼミナールに通っていた。

※この文章を書いている時にアレはただの「一人神経衰弱」だったことに今更気が付いて脱力した「透視力トレーニング」。

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不思議なことを「受ける側」が、今度は不思議なことを「発信する側」になれるのだ。小学生の私が練習しまくったのは言うまででもない。

まさにこの2冊は私の少女時代のバイブルだった。「ぴょんぴょん」「ちゃお」「ジャンプ」「ガンガン」…と私が小学生の時に読みまくったマンガ達と同じポジションにある。

小学生の時、私は決してクラスの人気者の枠ではなくどちらかいうと「浮いてる側」で、なんとなく「避けられる側」の人間だったのだが、この本達のおかげで放課後だけは何故か人気だった。

振り返ると、私の小学校時代(小4ぐらいまで)は同級生の呪いを祓いつつ、また同級生に謎の呪文を教えたり、密かに自分の能力開花の練習をしたり 、また学校の怪談の解明や検証などで何気に毎日忙しく時は過ぎていった。

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※覚えやすいのでよく同級生(特に男子)に教えていた呪文。

※小学生にはなかなか難しい字で偉そうにまわりに指導しつつも、何度か漢字を間違えて気まずくなったおまじない。

※意外と覚えられない人が多く、帰り道が逆方向でも同級生を助けるべく実践したおまじない。

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大人になった今でも、旅行先で縁結び云々の伝承ある神社と曰くつきの心霊スポットがあったら即答で後者を選ぶのが私なので子供の頃からの「心霊好き」は未だ治ってないようだ。

冒頭に晩年は本気で「心霊」「オカルト」をメインに研究したいといったが、本気の本気で考えているのでこの文章を読まれた方は密かにお待ちいただければ幸いである。


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