アートを楽しむ、7つの「見る」方法

作品を見る。といってもいろんな「見る」がありますね。どういうポイントで「見る」とアートが楽しめるのでしょうか。

7つご紹介します。



1 視界に収める

視界の中に作品を入れて「見る」です。よく「モナリザを見た!遠かったけどー。」と言うコメントを耳にします。それは視界にモナリザを収めたという「見る」です。

本物を見た!直接見た!という満足感が得られる「見る」です。


2 具体的に見る

これは、何が描かれているのか見るということです。

りんごだな、人だな、畑だな →描かれたもの(モチーフ)を見る

踊っている、眠っている、笑っている →状況(シチュエーション)を見る

赤い、青い、黒い、色は3色だな →素材を見る

何が描かれているかを言語化しながら見ると、あとで感想を言ったり、話をするのがしやすくなって、楽しめます。



3 データを見る

これは作品情報を見る、ということです。

・タイトルは何か

・素材は何でできているのか

・いつの時代のものか

・アーティストは誰か

・解説は何か

といった作品にまつわるデータを見るということです。あなたが興味を持った作品についてのデータを見ると、その作品に詳しくなって親しみを持つことができます。


4 連想して見る

これは想像力を羽ばたかせて見るということです。

例えば、犬が描かれていたとします。その犬を見て、ああうちで飼ってた犬もこんな風に元気な犬だったなぁ、と連想するようにかつて飼っていた犬のことを思い出すなど、記憶・経験へと想像を膨らませて見ます。

また、踊っている人が描かれていたとします。その踊っている人を見て、こんな曲かな、ガヤガヤしてる感じだな、きっとこんな会話でもしてるんだろうな、と連想して想像して見ます。

抽象画で荒々しい絵だったとき、スピード感があるなぁ。画家は一気に描いたのかなぁ、感情が高ぶっていたのかなぁ、と想像して見てみます。

このように作品から連想して、想像を膨らませて見ると、想像力が豊かになって楽しめます。



5 質を見る

好き嫌いだけでなく、その作品の質(出来、クオリティ)を見るということです。

上手いなぁとか、オーラがあるなぁ、これで良いのだという迫力を感じるなぁ、細かな細工でよくできてるなぁ、と技術を見ると、作家のこだわりや価値観が見れて楽しめます。


6 理屈で見る

作品の背景にあるストーリーを見るということです。

・その作品の意図はなんだろう?

・表現したかったことは?

と作品のコンセプトや解説、背景にあるものを見るということです。

興味を持った作品について、背景にあるストーリーを見ると、より理解が深まって楽しめます。



7 解釈を見る

これは、作品を見て感じる、考えるといった見るです。

・作品を見てどう思いましたか?

・何を感じましたか?

・気づいたことはどんなことですか?

その作品について考えながら見ると、新たな気づきや発見を得たり、自分の人生や経験・感情に応用したり、作品から何かを生み出すように見ることができます。また、他の作品にも考えが及んだりしてアート鑑賞が楽しくなります。


それでは、あなたのアート鑑賞のお役に立てれると嬉しいです。


*電球の作品画像はフェリックス・ゴンザレス=トレス作「無題(ラスト・ライト)」です。


いつもありがとう😊