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太陽トーク《若手同世代編》Vol.2|PMのお仕事1年間を振り返ってみた。

映像制作現場の話を中心とした、太陽企画の社員インタビュー連載【太陽トーク】。前回に続き、《若手同世代編》のVol.2です!

映像制作の専門家と伴走しながら、広告映像を形にするPM業務。
「実務編」では、多様なバックグラウンドをもつ2023年新卒組に、1年を振り返りながら、今面白いことや、将来のビジョンを聞いてみました。
(※このインタビューは弊社リクルートサイトで公開している記事を展開したもので、2023年11月に実施しました。)

採用が決まってから仕事が始まるまで、不安だったことは?

── みなさんのバックグラウンドはそれぞれです。イギリスの大学で映画制作を学んだ井上さん、美大卒の都築さん、理系大学からの入社となった甲斐原さん。採用されたものの、仕事を始めるまで気がかりだったことはありますか?

井上:
小学生以来、久しぶりの日本での生活だったので、日本文化に慣れていないのが不安でした。特に敬語がきちんと使えているか、怖くてしょうがなかった。親に協力してもらって会話練習をしていました。また先輩・後輩という関係性も初めてなので、距離感の正解ラインはどこ?先輩と仲良くなりたいけど、仲良くなり過ぎるのは避けるべき?どこまで踏み込んでいいの?と日々葛藤してました。今は「できるだけ仲良くなる」っていう方向に振り切っています。

都築:
僕は週5日間連続して働けるのか、心配で仕方なかった。学生の時にバイトで5連勤した時ですらしんどくて大変だったのに、会社は週5勤務がほぼ確実にあるわけですよ。果たして肉体的&精神的にもこの負担に耐えられるのか?ところが続けられてるんですよね。この仕事ってプロジェクトによって毎回違うことをやるので、飽きないからかもしれません。もう1週間終わったんだ!もう給料日なんだ!って充実しています。

── 甲斐原さんは理系大学からの就職でしたが、実際にPMの仕事に携わってみて、映像制作との意外な共通点などありましたか?

甲斐原:
最初についた案件が、某化粧品の最新技術をCGで演出をするという内容だったのですが、それが大学で研究してた内容と被っていたので驚きました。広告制作の仕事は、取り扱うものは様々な業種に及ぶし、どんな知識も役に立つんだという発見がありました。

── そんな甲斐原さんが、あえて、ひと言でPMの仕事を表すとすれば?

甲斐原:
幹事さん。BBQの幹事と同じく、仕切る人。専門的な技術が必要かと言われればそうでもないけれど、でも、肉の手配や予算管理をしたり、参加者をまとめてスケジュール管理しながら、最後はいいところに落とし込む、幹事さんのような仕事だと感じています。

この1年間で成長した自分を振り返る

── 社会人1年目を振り返って、ご自身においてどのような変化を感じていますか?

都築:
様々なことが圧倒的に学生の時とは違います。個人的には責任感が以前よりついたかな。学生の時って何をやっても、自己責任の範疇なんです。ところが仕事になると、お客さまがいて、様々な人が関わり成り立っていて、責任の範囲も広いし、ちょっとした自分のミスが全体に影響を及ぼす怖さもある。まだ1年目ですが、チームの一員として、会社の一員として仕事に向き合うようになってきたと感じています。

井上:
コミュニケーション力は随分鍛えられました。はじめはバイク便を呼ぶ電話さえも怖かったのですが。先輩への報連相もレベルアップしたと思います。自分が外部のフリースタッフとも関わるようになると、報告する側から、報告を受ける側に立つわけですが、どういう報告をすれば相手が分かりやすく、次の指示を出しやすいのか学ぶことができました。いつも心がけているのは、鬼コミュニケーション!どの部署に対してもまんべんなくコミュニケーションをしないと大変なことになる。言い換えれば、コミュニケーションができていれば、とんでもなくスムーズにいくんです。コミュニケーション力を活かして効率よく仕事を回しているチーフPMの先輩方の姿には憧れます。

甲斐原:
僕は大学の時に毎週研究の内容と成果をプレゼンしていたので、プレゼン資料作りは得意だと思っていたのですが、もっとそのスキルに磨きをかけたいと思うようになりました。理系の資料って一枚に情報をぎっしりと詰め込むのですが、それだと見る人には伝わりづらい。シンプルだけど要点をついた企画書作りを極めたいです。

PMの仕事内容。
どのような新しい発見があった?

── PMの仕事において、チャレンジだと感じたことや、実際に仕事をしてみて、想定外の発見などはありましたか?

井上:
最初の1~2か月は、全体のワークフローを理解できていないので、今がどの段階でゴールはどこかわからなくて、撮影の内容や会議が頭に入ってこなかった時期が難しかったです。いくつかプロジェクトについてそれぞれのワークフローを経験すると、全体の流れが見えてくるようになりました。全体像が見えると、次の作業へどう繋がって自分はどう動けば効率よく準備ができるかわかります。

都築:
発見でいうと、プロジェクトの規模が想像の何十倍も大きくてびっくりしました。例えば最初についたスタジオ撮影のCM案件。学生の時も大学のスタジオで撮影をしていたし、機材もそれなりのものを使わせてもらっていたのですが、次元が違う。スタッフは100人位いて、設営や照明のセッティングだけで何時間も掛けて、美術の作り込みもすごい……。CMって多種多様な専門家の力と、大きな予算を使って作ってるんだ、すごいっ!と改めて思いました。今の時代、一人でフリーランスで映像制作をやることだって可能だし、その長所もあります。でも僕にとっては、一人じゃできない規模のことができる喜びが大きいです。

甲斐原:
桁違いの予算感には僕も驚いた。採用試験でプレゼンした企画の推定予算も書いていたんですが、現実は20倍ぐらい違うことが入社してわかりました。映画のメイキングを好きでよく観ていたのですが、それだけでは分からないものですね。それに加えて、CM制作には多くの工程があることも知りました。離席しているスタッフはみんな現場で撮影していると思っていたのですが、撮影後にポスプロ(ポストプロダクションの略)のスタジオに行っていたり、打ち合わせだったり、現場だけじゃなくてやることが色々あるんですよね。僕はクリエーティブを学んで入社しているみんなの倍くらいインプットをする覚悟で日々過ごしているのですが、本当に分かんないものばっかりです。この前も撮影現場で「コンパネ*持ってきて」って言われて「コンパネ?……コン何とかパネルかな?」と頭の中でグルグル。「それって何でしょう?」と質問するわけですが、無駄な一往復が発生してしまったなって反省。

*コンクリート型枠用パネルの略。撮影現場では床や壁の保護などに活躍。

井上:
私も分からないことはすぐに聞くように心がけています。本当に分からないんですよ、何も!撮影現場って一分一秒、無駄にできないので、すぐに聞くことで時間ロスにもならない。リサーチの仕事も同様、途中で「こういうことで合っていますか?」って確認します。もしズレていても、軌道修正が早いほどダメージも少なくて済みます。

都築:
僕もタイミングを図りつつ、1年目という特権を有効活用して先輩にすごい勢いで質問しています。挨拶とコミュニケーションは自己アピールにもなりますね。

── PM業務で、どのようなことが面白いですか?

都築:
前回のお話で、学生時の挫折体験を話しましたが、仕事においてチーム全体が同じ方向に高い熱量で取り組む環境に身を置きたいと願っていました。実際に仕事についたら、1年目の僕の熱量なんて諸先輩には全く及ばないんですよね。先輩や外部のベテランスタッフさんと同じぐらいのレベルに追いつこうしている毎日が楽しいです。

甲斐原:
オールスタッフミーティング (撮影前にスタッフ一同が会して行う会議)! 毎回内容が違う演出コンテを映像として実現させるために、各部署とすり合わせていく会議で、僕はまだ提案なんてできませんが、頭の中で考えていたのと同じアイデアが出ては却下され、その理由を知れたりする。僕は点在する情報をつなぎあわせてアイデアを考えることが好きなのですが、スケジュール面、予算面など多角的に検証しながら、実現にむけて可能性を探るディスカッションにワクワクしています。

井上:
大きな組織に所属する醍醐味を1年目から肌で感じています。新人なのに普段自分が使っている化粧品の案件につけたり、MVにエキストラ出演もしたりするとは想定外でした。また、CMには「正解」があるってことに衝撃を受けました。大学でショートフィルムを作っていた時、編集やカラコレ(カラーコレクションの略)に正解はなくて、自分の「好き」を追求していたのですが、CMになるとクライアントが求めている「正解」がある。商品の見え方や色味が「正解」にどれだけ近づけるかを、プロの技を駆使し追求する。カラコレのスタジオでそういう圧巻のやり取りを見れるのは刺激的です。広告にリアリティを持たせるための発想力がPMには必要なんだと思ったし、その辺を磨いていきたいです。

将来のビジョンを教えて!
目指すべき理想像は?

── もうすぐ2年目です。どのような挑戦をしていきたいですか?

甲斐原:
僕は地元の愛媛県今治市との架け橋になるような仕事をするのが夢です。地元出身者だからこそ撮れる映像で、地域活性にも貢献できればいいですよね。太陽企画の先輩には、地元案件を多く手掛けている方がいるので学びたいと思っています。そして誠実で、チームやクライアントに安心感を与えられるようなプロを目指しています。

都築:
念願の広告業界に入ったので、名を残せるぐらい、でっかいことをやりたい。先輩のプロデューサーに、「派手な格好してマリリン・マンソンが好きって言っているヤツが、大きな現場を動かしていたら最高だね」と言ってもらったので、その境地を目指したいです。将来的には、安定感と刺激を両立させられるようなリーダーが理想です。この仕事は服装も自由だし、未だに「学生さんですか?」って言われちゃうんで、社会人としてビジネスマナーをしっかりと身につけることが、目下の課題です。

井上:
先読み行動ができるように意識的に仕事をしています。今はまだ、準備段階においても現場の動きも目の前のことでいっぱいです。「◯◯を持ってきて」と言われたら、「じゃあ、次はこれもいるから一緒に持っていこう」ということができれば、現場はスムーズになりますから。

── 若いみなさんだからこそ、これからの太陽企画に貢献できることを、最後にお願いします。

井上:
志は入社時と変わらず、ネイティブレベルの英語力を活かして海外と日本の架け橋になるような仕事を精力的やっていくこと。海外のクライアント案件を将来はプロデューサーとして回して、時には海外のチームも仕切りながらモノづくりをしていたいです。「海外案件といえば井上」と言われるような存在になれたら嬉しいです。

甲斐原:
大学で応用科学を専攻していたので、その得意な分野を活かし、化学メーカーや化粧品メーカーなどの、R&Dの部署などとも繋がりながら、別の角度からアプローチして映像制作業界に貢献できると面白いんじゃないかと思っています。

都築:
広告ってその時代を映すものですが、この業界は体質的にどこか保守的なところもあると感じます。例えば、まだ多くの人はTikTokも使ってなかったり、参考資料として外されちゃうこともあります。それだともったいないので、守るところは守りつつ、新しい要素を積極的に取り入れられる、新陳代謝のいい組織作りに貢献できれば嬉しいです。

井上:
本当にそうだよね。そうやって若い人達に、「広告って面白い」と思ってもらえないとこの業界って盛り上がらない。これまで太陽企画が築いてきた圧倒的な経験値と、新しい挑戦が、これからの太陽企画の強みなるように貢献したいです。

── ありがとうございました!

太陽企画に興味を持った方は コチラへ☟
http://www.taiyokikaku.com

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