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「今時の若者はすぐに心が折れる!」と思っている経営者に教えたい、若者心理のヒミツ。

こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。
エン転職という転職サイトで、14年間、超大手企業から郊外の町工場まであらゆる企業の採用を4000件以上成功させてきた私が、成長意欲のある中小企業の経営者・採用担当者に向けて採用力をUPさせる情報を発信していくnoteシリーズ。今回は「最近の若者は、なぜ、厳しく言うとすぐ心が折れてしまうのか」についてお話しします。
 

ある女優さんの再婚の話

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いきなり本題からかなり離れた話をします。

ある女優さんが数年前に再婚をしたんですね。その再婚相手が収入が安定しているような職業ではなくて、ウチのおふくろさんは「なんでこの人はこういう人と結婚したんだろう?私の頃は、結婚相手は収入が安定している頼れるタイプの人を選んだものだけど。やっぱり女優さんともなると常識的な考え方はできないのかしら」と言ってました。

母上の言わんとすることは分かります。しかし、この女優さんが常識的な考え方ができないというのは誤りです。母上の言う「常識」とは母上の常識であり、この女優さんの「常識」とは別物だからです。

母上の「常識」は、日本がまだ今よりずっと女性の社会進出が進んでおらず、女の生活の安定は夫の仕事の安定性にかかっていた時代の、自分一人で生きていく術を持たない女性の「常識」でした。しかし、この女優さんは自分一人どころか家族も養えるほど稼ぐ力があります。一緒になる男性に安定収入を求める必要はないわけです。だから、相手の収入を気にせず、相手を選ぶことができたんですね。何もおかしいことはありません。

何が言いたいのかというと、

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本題から離れた話題と見せかけておいて、本題の核になる話でした。
 

最近の若者、すぐ心が折れる問題

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さて。つづいて、最近の若者はすぐに心が折れる問題についてです。

このことを検討するために、「じゃあ、昔の若者は心が折れなかったのか?」について考える必要があります。どうでしょうか。心が折れたどうかは心の中の話で見えないので確かめようがありませんが、目に見える態度・行動で、「カンタンに仕事を辞めなかった」という事実から「心が折れなかった」と判断していると考えられます。

しかし、「カンタンに仕事を辞めなかった=心が折れなかった」とはかぎりません。

時代背景を一緒に考えていく必要があります。昔、というのが何年くらい前のことを指しているかによりますが、30年前と仮定しましょう。

1990年代は、今よりもずっと転職のハードルが高かった時代です。転職をしないことが当たり前の時代でした。まわりが誰も転職していない時代に、自分だけ転職できるでしょうか。そしてもう1つ。終身雇用という神話が存在していました。辛いことがあってもきちんと勤めつづければ、人並みの生活ができた時代です。

そして時は流れて現代の話。まわりで転職をしている人は多くなっているし、転職もしやすくなりました。終身雇用は崩壊し、勤めつづけても人並みの生活が送れない場合もあります。1990年代と2020年代とでは、もう常識がまったく違うのです。

つまり、

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と、私は考えています。

もちろん、これがすべてだとは思っていませんが、次のような心理の変化は間違いなくあると思っています。

昔は我慢して勤め続けるだけのメリット(終身雇用)があった。でも、今はなくなった。だから我慢する意味もなくなった。そういうことなんだと思うんですよね。変わったのは若者の心の強さではなく、環境であり、価値観だと思うのです。

で、この求職者心理の変化を理解していないと、「心の強い若者を採用したい!」という完全に間違った方向に採用戦略の舵がきられることになるのでご注意ください。
 

過去の成功体験のワナ

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「部下を厳しく指導してきた。それでも昔の部下は付いてきてくれた」
「自分も厳しい環境で成長してきたという自負もある」

これらは事実であり、成功体験だと思います。しかし、成功しているからこそ、感覚として間違っていると思い直すのは難しいものです。しかし、過去の正解が現在の正解ではないということは往々にしてあるものです。

例え話をします。

30年前、100円で自販機でジュースが買えたからといって、2021年の今、自販機で100円でジュースを買おうとするのは間違っていますよね?一部の自販機をのぞいて、ジュースの価格は110円や120円になりました。今は110円や120円出さないとジュースは買えません。「ジュースが110円や120円になった」というのが世の中の変化です。その中でジュースを手に入れる手段は、「110円や120円を払う」です。

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時代は流れており、今は高度成長期やバブルの日本を知らない人たちのほうが多い時代。変化に合わせていかなければなりません。

そしてもう1つ大切なことは、

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これ(↑)、大事なことなので覚えておいてください。
 

就職メリットがなければ見向きもされない

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今の求職者は、就職メリット(その会社に入社する理由)が提示されていなければ、求人情報を選択のテーブルに並べてくれません。

かつては、そうではありませんでした。

終身雇用が守られている時代の場合、何か仕事に就くことができれば、そこで働き続ければ、それなりの生活ができていました。企業が就職メリットを提示しなくても、求職者にとって就職するメリットがあった時代だったのです。今は違います。

2000年以降、インターネットの発達に伴って、就職情報・転職情報は新聞や雑誌からネットに移行していきました。何が大きく変わったかというと、求職者が受け取る情報量が増えたことです。比較検討できる求人情報も増えました。このような戦場となったからこそ、各社が求人情報に就職メリットを提示しています。ゆえに、提示していない求人情報はメリットがないという見られ方になっているのです。

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まとめ

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現在、新しい社員の採用や活躍や定着が上手くいっていないという企業様は、今回お話しした内容をご存じない場合が多かったりします。気づきのキッカケになれば幸いです。

では、求職者が選びやすい就職メリットはどう考えていけばいいのか。

このあたりはまた別の機会にお話ししていきたいと思います。今回、お話ししたいことは以上です。最後までお読みいただきまして、まことにありがとうございました。
 

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