見出し画像

デザイナーの実績作りのために商品開発をするのはもうやめよう

先週、デザイナーの実績作りのために商品開発をするのはやめようという話を職人さんと話していました。

なぜデザイナーが職人さんやメーカーにアイデアを持ち込むのかというと、大きく2つのパターンがあります。

①仕事にも実績にもなるので、作ってほしい。(職人さんがお金を払う。)
販売や開発費用は職人さん持ちになるので、負担がかなり大きいです。もちろん販売などもお手伝いする前提のデザイナーもいますが、基本にはクライアントワークと同じになります。

しかし、クライアントワークにとって大切な職人さんとのコミュニケーション、ヒアリング、工房を見学し技術を活かすなどの過程がありません。一方的にアイデアを見せるだけなので、良いものを生まれにくいかと思います。

つまり、「職人さんにこれ作って下さい。」とアイデアありきで持ち込んでくる場合は、その工房の技術を活かす前提でもなく、必ず売れるというわけでもないので、職人の負担がかなり大きいということです。

②自分で販売したいので、作ってほしい。(デザイナーがお金を払う。)
これは所謂OEMになります。デザイナーが注文し、職人さんが作る。この場合は販売するのはデザイナーになるので、職人さんの名前が出ないこともあります。そうすると、今までの下請けとあまり変わりません。

またデザイナーがお金が払っているので、それが工房の技術を活かしていようがいないが、売れようが売れませんが、職人さんには大きな負担はありません。


仮に①であるのであれば、作って下さいと持ち込むのは良いのですが、一緒に職人さんと話し合って、まず使えるもの、売れるもの、広めるものを作って、一緒に販売していくのが良いかと思います。

次回は、この三つの条件について考えてみます。

こちらでサポートして頂いたものは、日本の伝統工芸・モノづくりのために使わせて頂きます。