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tailor P-cafeって何ですか?

各SHOPなどに簡単にプロフィールは記載していますが、
詳しい話は長くなってしまって、なかなか書けないため
改めてこちらで自己紹介をさせて頂きますね。

色々と話が飛んでしまいそうなので、
5W1Hではっきりとお伝えします!


・Who 誰?

tailor P-cafeというブランド名です。
山口県下関市にあるNPO法人ヒューマンネットワークピアが運営しています。
NPO法人ヒューマンネットワークピアは、障害福祉施設「みんなの家」の運営を中心に「豊かな多様性のある社会」を目指して啓発活動しています。

・What 何を作っている?

「さをり織り」という手織り物を専門に、お洋服や鞄を作っています。
機織りして出来た手織りの布の為、全てが一点物。
さをり織りは、決まりの無いその時々の心模様を織る即興的な織物です。

詳しくはこちらも合わせてどうぞ。
  → note さをり織りって何?
  → note 手織りって何?

・When いつから?

2006年頃からNPO法人ヒューマンネットワークピアの施設である障害デイサービス「みんなの家」にて「さをり織り活動」を開始しました。
2007年頃から出来た織物を加工して販売するため、また当法人のアンテナショップ、コミュニティカフェとして「P-cafe(ピーカフェ)」を開店しました。
2012年、障害デイサービス「みんなの家」と共に移転したことを機に、さをり織り専門のブランド兼ショップ「tailor P-cafe(テーラーピーカフェ)」に生まれ変わりました。
(2020年コロナ禍以降、ショップはアトリエとなり、ご来店には事前にご予約が必要となっております。)

  → note ピーカフェの歩み

・Where どこにあるの?

山口県下関市にて活動しています。ふぐとあんこうが有名ですね!

・Why なぜ?

障害デイサービス(障害手帳のある方の通うデイサービス)の中での活動で、さをり織りを取り入れたのが始まりです。

運営団体のNPO法人ヒューマンネットワークピアは、2003年から障害デイサービスを開始しましたが、その当時はまだ障害のある方の日中の活動というのは家の中であることが多く、ヘルパーなどのサービスもまだまばらで、気軽に出かけることが難しい時代でした。
その為に日中活動としてのデイサービスを開始し、その中の活動の一つとして「さをり織り」を取り入れました。

なぜ「さをり織り」だったか?
それは2つあります。
1つめは、身体や知的に重度障害のある方でも織ることができるものだったから。
2つめは、さをり織りがもつ考えが障害福祉にぴったりと合ったから。

さをり織りは、失敗のない織物とされます。
従来の織物は柄が事前にしっかりと決まり、計算して糸を染め、織り方を変え、緻密に模様を織りだすことが「美」でありました。
糸の抜け・ほつれ・からまりは傷であり「売り物にならない」と言われました。ですがこれを「個性」として捉え、まったく新しい目線で捉え直したのがこの「さをり織り」です。
さをり織りは決まりはなく、その時々の気持ちで即興的に織ります。
緻密に織る必要がないことから、腕や脚に麻痺があったり、目が見えない方でも織ることが出来ます。その為に障害デイサービスの中でも織ることができました。

そして、さをり織りがもつ「傷だったものが個性になる」という考え。
障害福祉の世界では元々障害のある人を「出来ない人」「お世話がいる人」とは捉えません。
人間だれしもお手伝いが必要で、助け合って暮らしていて、違いも千差万別。
障害もその違いの一つ。そして、違いは「個性」です。
今でこそ多様性という言葉をよく聞きますが、2003年当時はまだまだそのような状況にはありませんでした。
その為に、NPO法人ヒューマンネットワークピアとして「さをり織り」の作品を、啓発活動と繋げ取り入れていったという経緯があります。

・How どうやって作っているの?

手織りは、基本的には織り機でギッコンバッタン…と手織りしています。
縦糸がかかった織り機に、横糸を通してトントン…織姫のイメージですね。

その手織りの布を主材料として、織りの面白さを活かしてお洋服や鞄などを、一点ずつハンドメイドで仕立てています。

  → note 織ると編む

・Now&Next 今、そしてこれから

経緯としては、このように始まったtailor P-cafe。
ショップが出来たあの頃とは、時代はずいぶん変わりました。

多様性という言葉がよく聞こえるようになり、否応もなく今までと同じではいられない時代を経ました。
技術は更に発展しました。AIが仕事を奪い「普通の人」のハードルが上がってしまうんじゃないか、という心配も耳にしました。
今まで通り「普通の人」をモデルにして、画一的なシステムを考えていたら、普通から零れ落ちる人が増えるか、変わるだけでしょう。
「普通の人なんかいない」というのをシステムに組み込まねばなりません。多数決じゃない時代です。

きっと複雑になっていくでしょう。
どうやって複雑さを保つか、というのがこれからの時代になると思います。

ゆとりや余裕のない今、難しいことではありますが、
「個を見ていこう、複雑でもがんばろう」と発信していくことが当団体、そしてtailor P-cafeの大切な活動になっていきます。

これからもどうぞよろしくお願いします。
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