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日本で1番巨大な美術団体公募展。二科展について思うこと。

2014年より出品を続けております、二科展に今年も出品し、入選となりました。
2021年第105回となります。
105年も続いてきたのですね。

前回の第104回にてニ科新人賞を受賞し、今年からレザーバーニング専門店「たいへいクラフト」を始めた僕にとっては、今年も受賞なんかして弾みをつけよう!!と意気込んでいましたが、甘くはないと改めて知りました。

今年の絵はこちらになります。

物語はここから始まる

新人賞の時の絵はこちら。

進化した!と思いますね!
でも難しかったので、更なる発想の転換が必要だと思いました。
そして僕の絵に足りないもの。美しさ。

自分自身にまったく美的センスを感じない僕としては、とても高いハードルなのです。。



自分のことはさておきですね。
二科展についての僕なりの感想を述べさせていただきます。

プチ情報ですが、ニ科展のニ科というのは、絵画と彫刻のことなのです。なるほどですよね。

二科展ほど巨大になると日展よろしく様々な良からぬ噂が出回ってます。芸能人が入選できるように芸能人部門なるものができている。だとか、弟子が師匠に上納金を納めることで受賞を果たす。とか。
「大人の事情」てやつですか。

これらはほとんど陰謀論のようなもので、実際はけっこう実力主義だと思います。
全くの無名の僕が何年も出してようやく新人賞をとれました。陰謀論が本当なら絶対にとれなくてもおかしくないですから。

二科展は僕からすると他の公募展に比べると入選しやすいところがあるように思えます。レベルが低いと言われる由縁ですが、そういう懐の広さが良さなのかな。
入選はしやすいですが、入賞や会友になる、みたいなところにいくと、とても難しくなります。絵は全くの素人である芸能人も出す理由はここにあるのではないでしょうか。

もちろん誰々が二科展入選というニュースが流れれば二科会の地位も上がる狙いもあるでしょうけど。どうしても古い団体は廃れる傾向にある中で、かなりなりふり構わず苦労してるんじゃないかなーと予想します。

しかし芸能人だなんだと言いますが、とても、いい絵を描きます。工藤静香さんあたりはずっと描いてこなければこうならないでしょうという領域にあると思いますね。


よく公募展に出すこと、その存在自体が時代遅れと言われますが、僕はわりと好きなのです。
仲間遊びだとも言われても、会全体を通して皆でアートのレベルを上げていこうよというその在り方というのは、名を挙げようとするとビジネスに特化すべきアート業界の中では貴重な姿勢なんじゃないかなと思えます。

もっと規模を小さくすると、僕が住んでいる南信州では南信美術会があって、毎年展示会を開いて賞を決めたりでわちゃわちゃやってます。
ニ紀会の会員の先生もいますが、そんな方が一生懸命に地元に貢献している感じも団体展がなぜ必要なのかと考えさせられるところです。

団体などなくても個人で絵は描けるけど、個人で続けられるくらい強い精神力を持った人は多くはありません。
誰でもウェルカムな懐の深さがアートの本来だと思うのですが、間違ってるでしょうか?


僕らがなぜ絵を描くことや創ることを選んでいるのか。
田舎町のおじさんおばさんの姿勢から学ぶべきことは僕にとっては多くあります。

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