【人道支援パレスチナ】短期間で信頼関係を作るコツ~一週間で何人の名前覚えられますか~

病院での活動を終え、オフィスでのチームミーティングが先程終わって、コーヒーを飲んでいるところです。

今日のミーティングでは、ホワイトボードに意気揚々とペンを走らせたあとに、油性ペンだったことに気づくというありがちなミスを起こし、ショボショボとホワイトボードをこすりながら、何事もなかったかのようにみんなの意見をまとめて話を進めました笑

国際メンバーのミーティングでは、各自が好き放題喋ることが多いです。全部聞いてたら埒が明かないので、途中で話をサマライズし、今回のミーティングで持っていきたいゴールに向かって、アジェンダを作り、時に強引に舵を切ります。それでもたまに収集つかなくなりますが笑

自分のファシリテートのスタイルは、まずは各々に話をふって彼らの一番気になるポイントや思いを話してもらう。そこから、今回話し合って固めるべきところへディスカッションをまとめながらファシリテートしていきます。うまく誘導できる人がいるミーティングは建設的だし、そうでなければ、meeting without solutionになりますね。汗

前置きが長くなりましたが、みなさんは短期間で信頼関係を築く、チームを作る、マネージした経験はあるでしょうか？ほとんどの人はないかもしれません。

人道支援という現場では、（自分の場合は）約3ヶ月という限られた期間でチームを作り、信頼関係を作り、チームを育て、パフォーマンスを発揮、アウトカムへ。この流れを作らなければなりません。いかに短期間でより多くのチームメンバーから信頼される関係性を作れるか、ここが肝だと言ってもいいかもしれません。なぜなら、信頼関係がなければ何事もなし得ないからです。

自分がここで言いたいのは、いわゆる「ボス」というようなリーダーシップではなく、人が自分に集まってくるような、喋りかけたくなるような関係性です。

何より自分が一番最初にすることは、チームメンバーの名前と特徴をとにかくメモして覚えるようにします。毎朝、あなたは〇〇さん！あってる！違う！これをひたすら繰り返しています。傍から見たら変なモーニングルーティンですが、あとになってから名前を聞いたり間違えたりするのって残念な気がするので、「名前はなんですか？」とおもいっきり聞ける最初が勝負だと個人的には思っています。
現地の看護師たちは、例えば、
アハメット
ムハマド
ムハンマド
モハメッド
アスィール
アマル
サラム
etc...
耳慣れない名前で似ている名前が多いため、日本だと、伊藤、佐藤、加藤、内藤、こんな感じでしょうか。
先日もフランス人の同じチームの看護師仲間に「自分が相手の名前を覚えずに、どうやってみんなが自分の名前を覚えてくれるのか？名前も知らない人についていきたいと思うか？」と熱く語ってしまったため、なかなかプレッシャーを自分自身にかけたなと、ちょっと笑ってしまいました。

タイトル画面にした写真は、自分の名前を覚えてもらう工夫です。自分のマスクにアラビア語で「タイ（ニックネーム）」と書き、みんなからいつでも自分の名前がわかるようにしています。
少しでもチームのみんなにとって自分が身近な存在になれるように。

今のチームは、
看護師だけで65人。
プロジェクト全体で約200人。
今回も本当に素敵な新しい人たちとの出会いがあり、
また始まったばかりです。

明日でちょうどパレスチナに来て一週間。
みなさんは一週間で何人の顔と名前を覚えることができますか？

余談ですが、病院スタッフたちは、みんなマスクに防護服なので、目元くらいしか見えません笑
自分のメモには、アイライン強め、凛々しい眉、マスクからあふれるヒゲ、動物の〇〇に似ている、など目元と雰囲気で判断できるように工夫をこらしたメモばかりです。ちなみにユニークなものほど覚えやすいです。

来週までには全員覚えれるように、この人に話しかけたいと思ってもらえるように、みんなのことをもっともっと知っていきたいと思います。

みなさんは信頼関係のコツ持っていますか？
Best,
Tai

2022年4月より

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