マガジンのカバー画像

あじあのおんがく

168
アジアの音楽に関する記事を集めています
運営しているクリエイター

#ベトナム

ボーダーレスなベトナムのギタリスト: グエン・レ (Nguyên Lê)

先週、マダガスカルの音楽への愛を記事にした。そこで思いの30%も書くことはできなかったが、ヴァリハという竹筒のまわりに弦をはった箏のような楽器とその魅力に触れた。 この中で次のように書いた。 実は、インドネシアにヴァリハとよく似た楽器がある。ササンドゥと呼ばれるティモール島にある楽器で、ヴァリハと異なる点としては、竹筒の同様の本体のまわりに椰子の葉でできた音響反射板を持つことだ。少しネットで検索してみたら次のサイトが見つかった。ティモール島まで製作者を訪ねて聴き取り調査と

アジアのポップス3曲紹介。ベトナム、ミャンマー、タイ

わたしが何度も聴いているアジアの音楽を紹介します〜! これらの曲を起点にゴリゴリ掘ろう。 FEVER - K-ICM FT. WREN EVANS (ベトナム) 2020年5月リリース。ベトナムの人気プロデューサーK-ICMが「新しいベトナムポップ」をコンセプトに作った楽曲「FEVER」。 K-ICM @kicmofficial ファンキーなトリッピンでかっこいいのですが、なかなか思ったように届かなかったようで、再生数はそんなに伸びていません。「英語圏以外で英語歌詞の

注目のベトナム音楽!ヒップホップアーティスト10選【2023年版】

こんにちは、MIDI INC.(ミディ)の関(Twitterはこちら)です。 ベトナムの音楽となると、日本ではまだあまり知られていない領域かもしれません。個人的にも気に入っている曲がいくつもあり、シーンとしてとても面白くなってきていると感じてます。ミディでもハノイ拠点のクエック(Quyech)というバンドの音楽をリリースしています。 そこで、日本の音楽ファンの皆さまとベトナムのナウなサウンドをシェアすべく本連載「Wassup Vietnam?」を始めました(長らく更新でき

T'rung(トルン)- ベトナムの伝統的な民謡楽器

 トルン(ベトナム語表記:T'rung)はベトナム中部高原の複数の少数民族グループの生活に密接に関係している伝統的な民謡楽器である。この楽器は異なるサイズの竹管で作られており、片方の端が切り落とされ、もう片方の端は斜角に切られている。長く太い竹管は低音、短く細い竹管は高音を発する。竹管は水平に配置され、2本の紐で取り付けられている(以下の写真参照)。  ベトナムの中部高原では、トルンは農作業の後などに、若者が歌ったり踊ったりする夜の集いでよく演奏される(されていた)ようであ

ベトナムのバンド紹介 vo.1

初めまして、ベトナム語専攻4回生の藤川遥太です。 今日はベトナムのインディーロックについて紹介したいと思います。 そもそもインディーロックって何?という方もいらっしゃると思いますが、実はこれを説明するのは簡単なようで難しいんですよね。まぁ音楽なんてつべこべ言わずに聴いたほうが早いのですが、少しだけ説明します。 簡単に言うと、インディーロックはロックの中でも大手レコード会社などに所属せず、作曲や演奏から宣伝、マネジメントまでを自分たちで行うバンドの音楽を指します。ベトナムのポ

ベトナムのアヴァン・ポップトリオ、Quyechがソンラ省の大自然の中撮影されたMV『CHO』を公開

こんにちは、midizine編集部です。2021年4月18日(日)、ハノイ(ベトナム)を拠点に活動するアヴァンポップ・トリオのQuyech(クエック)が4thシングル『CHO』のMVをリリースしました。 「Cho」とはベトナム語で「待つ」を意味します。歌詞の翻訳がまだなく、アーティストもあまり説明をしないので、ここからは編集部の解釈となります。 作詞作曲を担当しているギタリストのDuc(ドゥック)が川べりで寝そべったままギターをかき鳴らしたり、出演モデルのQuynh Ng