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【カンボジア発】にほんの学校の先生達を元気に!#熱血先生応援プロジェク (空回りしない)

■ このプロジェクトで目指すこと

途上国での教員支援の仕事に携わりつつ、
途上国の先生たちの活躍を紹介することで、
日本の先生たちを元気になってもらい、
教育現場を活性化させるお手伝いをします。
すなわち、日本と途上国、双方に裨益のある活動を目指しています。

■ 途上国の先生は日本よりも元気⁉︎

ふだんはカンボジアの教員支援を軸に国際協力活動の現場で働いています。時折、日本へカンボジアの教育関係者の短期研修に同行したりするのですが、そんな時、強く印象を受けるのは、一昔前に自分が学生だった頃には、驚異でもあり、尊敬の対象であった「先生」方が、通常の激務に励まれているにも関わらず、ちょっとした事でもネット炎上なんて事もあり得るご時世のせいでしょうね、随分周囲の目を過剰に気を遣りながら仕事をされている様子でした。その時代時代で問題はあるとは思いますが、ずいぶん萎縮せざるを得ない時代なんだと感じさせられました。

途上国の教育環境は、日本に比べれば当然劣悪ですし、思うようには改善出来ませんが、我々の国際協力事業の現場では、地方の教育課題を克服しようと、田舎の若手の先生たちが、チャレンジ精神満載の活動に取り組んでいます。

■ 40半ばの転職

わたし自身は、もともと教育の専門家ではなく、東洋医学の臨床の場に身をおいていて、治療家としての専門は、ハリや足つぼといった診察と治療で、”個人”の痛みや訴えを治め、心身のバランスを整えるという仕事でした。初めて国際協力で教育支援の世界に入ったのは40代も半ばになってからです。初めは、教育という畑違いの仕事に随分戸惑いもしたのですが、現地のスタッフと頻繁に田舎にある学校現場に通い、教師や保護者たちの本音の不平を聞いているうちに、やるべき仕事は、これまでやってきた治療の仕事に似通ったものがあって、更には、治療は1人ずつの患者さんを対象とするのに対し、1つの地域、国中の学校をも対象とすることに、楽しみを覚えるようになっていきました

■ で、いま 私にできることを考える

一般に海外で行われている国際協力活動が、日本で紹介される機会というのもそんな多くないと思います。ましてや途上国の学校現場の体験や裏話なんて、特に長い休みのとれない学校の先生方には、聴いていただける機会は本当に少ないと思います。

私もちょうどご縁があって、カンボジアの首都プノンペンで刊行されている日系情報誌『Phnom』に毎月カンボジアの地方の先生方の活動を在住日本人の方向けに紹介させていただいております。この度、Phnom誌を発行しているカナサン工房様に特別に許可を頂き、その寄稿内容に尾鰭をつけてnoteにて日本の先生方にも紹介していこうと考えた次第です。

■ キッカケは新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの流行によって、カンボジアでは3月から全ての教育機関で休校が始まり、公立学校については今年中の再開も難しいとされています。政府ではオンライン教材の普及を奨励しています。オンライン教材の普及は、コロナ後の社会においても、地方格差を埋める手段として期待されています。

また、未だ国外との行き来は制限されている中で、海外研修などの機会は全てキャンセルとなりましたが、オンラインでの表現が普及した結果、手軽にオンラインでやれる事も増えています。

本来であれば、この企画は、毎年行うカンボジアの先生方を対象とした日本研修に同行しながら、少しずつ温めて行ければと思っていたものでした。コロナで日本への研修機会が停止している今、今だからこそ出来ることをやっていこうと、先ずは、カンボジアの先生達の活動を、日本の先生方に見て頂きながら、物理的には遮断されている日本と途上国の教育現場を「むすぶ」役割を担えないものかと。。。

■ どんな人に見てもらい、つながっていきたいか

このnoteのタイトルどおり、教職やPTA関連の学校関係者の方々。もちろん途上国の国際開発やボランティアの分野、東南アジアに興味のある方も大歓迎です。

このタイトルをつけた背景ですが、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊にボランティア教師として現職参加され、途上国の厳しい環境の中、ボランティア活動で教師としての誇りと初心を取り戻し、途上国で”熱血教師”に生まれ変わり、意気揚々と日本の学校に帰任した男性教師Aさん。復帰から間もなく、上司からは「ここは日本だから。空回りしないで。。」と注意をうけ失意の中、派遣前の姿に戻ってしまった、という笑えない話が頭からはなれません。例えばカンボジアの場合、90年代初頭まで内戦が続いていて、ようやく国の復興を遂げ壊滅的だった教育環境が整いつつあるところですから、日本で言えば1960年代の背景に似ています。カンボジアで得たエネルギーを、そのまま日本の教育現場にマッチする筈がありません。

しかしながらです

もし彼が、海外の体験で得た”熱血”エネルギーを、帰国後、現代の学校をとりまく問題にマッチした所に「正しく」使うことが出来たのであれば、きっと空回りすることなく「令和版・熱血先生」として周囲からも暖かく受け入れられるのではないか、と思うのです。例えば、学校と保護者間の冷え切った関係は、一昔前には考えられなかった事です。ファシリテェーションのスキルを磨き、両者間の仲介者を担えることは出来ないものでしょうか。

もちろん私が、日本の教育現場に居合わせませんので、実情を正しく把握していくことも、わたし自身の大きな課題でもあります。

今月、誕生日を迎え50歳台が目の前に感じられるようになりました区切りとして【熱血先生応援プロジェク ((空回りしない))】を開始いたします。本稿では日本財団の助成で実施している教育支援センターキズナの活動を紹介してまいりますが、本プロジェクトは団体と関係なく、著者タダノリタカダのつぶやきプロジェクトとして発進いたします。

令和2年 盛夏


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