心理学の知見:人恋しい?それは仕事でAIを使うようになったからだった。
最近、人恋しいと思ったことはないでしょうか。
もしかしたら、仕事でChatGPTなどAIを使いはじめたから、かもしれません。
最新のデータによれば、仕事でAIを使えば使うほど、人恋しく感じるようです。
この人恋しさを埋め合わせようと、たとえば、周りの同僚を助けて、なんとか関わりをつくろうとするんですね。
それから、寂しさを感じ、お酒の量が増え、なかなか寝付けなくなる実態が様々な企業で見られています。
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ジョージア大学、テクサスA&M大学などの研究チームは、仕事でAIを使う影響を3つの企業で調べた。
台湾のバイオテック企業
エンジニア166人に、AIをどれくらい仕事で使うかを聞いた。
AIをよく仕事で使っていると答えたエンジニアほど、翌週、人恋しさと孤独感を感じていた。
人恋しさと孤独感を感じているエンジニアほど、さらにその次の週は、同僚をより助けていた一方で、お酒の量が増え、眠りづらくなっていた。
インドネシアの不動産会社
コンサルタント120人を調べても同じ傾向が見られた。
お客さんに合う物件を探すのにAIを使うコンサルタントほど、人恋しさと孤独感を感じていた。
そういうコンサルタントほど、周りの同僚からみても、人助けをしていた。
一方で、そういうコンサルタントほど、家族に聞いても、お酒の飲む量が増え、不眠症の程度が高くなっていた。
マレーシアのテック企業
財務、オペレーション、マーケティングなどに携わる社員316人に次のような指示を出した。
半分の社員には、これからの3日間なるべくAIを使って仕事をするように指示し、残りの半分にはなるべくAIを使わないように指示した。
AIをなるべく使うように指示された社員は、人恋しさと孤独感を感じ、周りに人助けをすると同時に、お酒の量が増え、寝れなくなることが増えた。
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AIという「新しい同僚」と一緒に働くと、便利ではありますが、知らず知らず、生身の人間にはストレスになるようです。
たしかにAIはまだ機械的ですから、ぬくもりがほしくなるのですね。
これが人助けというポジティブな行動も生み出していますが、人恋しさを埋め合わせようとしているわけですから、健全な人助けとは言えないでしょう。
これからますます、この「新しい同僚」と働く機会は増えていきます。どうぞみなさん、ご自愛ください。
#セルフ・コンパッション
Tang, P. M., Koopman, J., Mai, K. M., De Cremer, D., Zhang, J. H., Reynders, P., Ng, C. T. S., & Chen, I-H. (2023). No person is an island: Unpacking the work and after-work consequences of interacting with artificial intelligence. Journal of Applied Psychology.
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