見出し画像

「起業するぞ」と言ってから「起業やっぱいいや」となるまでの時間

前回のnote「そうだ、起業しよう」を投稿してから6ヶ月、その間に転職し、環境がガラッと変わりました。
その中で、「現状だったら起業はまだいいや」となった経緯を記します。

まず、「なぜ自分がどうしても起業したかったのか」がわかったので、それについて語らせてください。

「起業したい」と思っていた前職に至る経緯

そもそも僕は以前、パチンコ店の店長をやっていました。
これを言うとみんなに驚かれるのですが、約13年半、不動産系のパチンコ店にお世話になっていたのです。
そしてご存知の方も多いと思いますが、現在のパチンコ業界では、下手な中小は淘汰されていく時代になっています。
僕が勤めていたお店も経営が悪化し、パチンコ事業から撤退することになりました。パチンコ事業の人間は整理解雇です。
僕も無職になりました。

他のパチンコ店への紹介や引き抜きのお話もありましたが、僕は幸いにも妻の協力もあり、ずっと「やりたかったこと」である web制作への転職をこころざします。
しかし未経験だった僕は、まずは職業訓練で web制作学科に通い、就職に備えたのですが・・・結果は惨敗でした。
未経験で40前のおっさんを受け入れてくれるほどこの業界は甘くなかったのです(今の自分ならwebサービスの1つも立ち上げて〜と思うのですが、当時はポートフォリオ1つで応募しまくってました)。

そんな僕を拾ってくれたのが前職のネットショップでした。

荒れてた前職初期

当時、職業訓練でもハローワークでも、制作会社に準ずるのがネットショップという就職先でした。
これ、今となっては間違いとわかりますし、現在では職業訓練校も制作会社とネットショップで違うコースを用意するようになっています。

ネットショップの面接でポートフォリオを見てもらったときに「CSSわかる?」と聞かれた僕は、「さすがプロの現場はすごいんだな。こんなポートフォリオは素人同然なんだな」と妙に感心したのを覚えています。
事実はまったく違ったのですが。

そうこうして働いていくうちに、「これは自分がやりたかったことと全然違うぞ」と思い始めました。

そりゃそうです。ネットショップの仕事は「物を売ること」。
いわゆる小売業です。
そのための手段としてWebを使用しているだけです。
制作会社とはまったく業務内容が違います。
僕はコードが書きたかったんです。

年収を激減させて挑んだ転職、それがやりたいことじゃなかったのなら、意味があったのか…とかなり荒れました。

救いの言葉

それ以降、いく先々で不満を貯めていく毎日でしたがとあるネットショップの組合との出会いで、僕の考えはガラっと変わりました。

その組合で、理事長さんが「ネットショップと制作会社は違う。間違って応募してくる人は多いが、このミスマッチはお互いが不幸になる」というお話をされていました。

当時、僕の周りのネットショップの人たちは「自分たちはWebの専門家だ」と標榜している人が多くいました(それが余計に僕を荒れさせていたのですが)。
でも、大きな団体の偉い人が「違うよ」と言ってくれたんです。
その言葉が大きな救いとなり、「違う業務なんだ、僕は考えを変えてやっていこう」となりました。
そしてネットショップに勤めながら、フリーランスとして制作業務を請け負うことに注力していったのです。

そうすると精神的には落ち着いてきました。
仕事は仕事、ネットショップの業務そのものに不満があるわけではありません。売れると楽しいし、小売業の勉強にもなりました。
やりたかったことはフリーランスでやっているし、何の問題もない…と。

起業しようと思った時期

サラリーマンを続けながら起業=法人を建てようと思った経緯は、株式会社という名前が持つ社会的信用です。

それを手に入れることによって、受注できる仕事が大きくなるという思いがありました。
ただ、「どうしても」起業したかったのは、どちらかというと前職での職場環境へのアンチテーゼである部分が大きいです。

そこについて詳しくは触れませんが、業務内容・人間関係以外にも合う合わないはあるんだなという感じです。

それが膨らんでいき、前回のnoteに至ったわけです。

思わぬ転職

ところが、2019年2月に思わぬ転機が訪れます。
兼ねてより顧問契約を結んでいただいていたクライアント様から、僕のフリーランスとしてのリソースを年間で買い上げたいという言葉をいただきました。

そんなありがたい言葉をいただいた僕は、前のめりで「だったら普通に雇ってください」と言いました。

これが・・・転職・・・!!

そこからはとんとん拍子で話が進み、4月に転職して今に至ります。

なぜ起業しなくていいとなったのか

さて、やっと本題です。
本題がこんなところにあるといろんな人から文章の構成が悪いと怒られそうですが、そこは大目に見てください。

新しい会社でやることになったのはシステム作りです。
でも、デザイン周りも構築も外注しています。
僕は打ち合わせしてるだけ。

というわけで、僕自身の業務としてWeb制作事業をやることにしました。
会社内で自分で事業を決め、自分で業務を行い、自分で完結します。
やりたいことができたら、一応社長に「これがやりたい」と言ってやります。
欲しいものがあったら経費で買ってもらいます。

あ、これ、起業しなくていいやつでは?

となりました。

僕はたまたま運がよかった

こんな転職があるのか…という結果に落ち着いたのは幸せですが、僕は本当に運が良かっただけだと思います。

前職では特に、従業員として求められているスタンスが合わなかったので、今は非常に満足しています。
これは前職を悪く言いたいのではなく、単なるミスマッチでした。
合う人には非常に魅力的な職場だと思います(逆に僕が引っ掻き回してしまった部分もあって、申し訳なく思っています)。

そんなこんなで、今は楽しくやっています。

すぐ「フリーランスになればいい」とか「起業しよう」とか言う人もいますが、サラリーマンも千差万別です。
まずはあなたに合う環境を探してみてください。

なんかオチが変な方向にいきましたが、僕の身の上話はこの辺で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?