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山本先生の心配事

ガンジャ先生。 Spin Off MIA

しばらくといえども我が家に家族がきた。
明るく振る舞わっているが。。最近心配事が。
Jonas Blue - Perfect Strangers ft JP Cooper

夕食の時間に久々に間に合い、家で食べれた。
遅くなったり、飲みに出たり会合などで中々家族と顔合わす時間が少ない。

「どうだ?未亜(みあ)。学校は慣れてきたか?」

「はい。雪ちゃんが勉強教えてくれて。。やっとついていける様になりました」

「そうか。あまり相手できなくてすまんな。何か必要な物があれば美樹に遠慮なく頼んでくれ」

「大丈夫です!お母さんに会えないのは寂しいけど。。なっちゃんいるし。楽しいです♪」
なっちゃんはうちのおチビで4歳になる。。最近はかまってあげれないが、世界で一番かわいいぞ。


「パパー遊んでカー♪」
「を♪今日は久しぶりに遊べるな。未亜姉ちゃんといつも何して遊んでるのかな?」
「タイごっこカー♪」
「・・面白いことしてるな。どんなこと?」
「ものを指してニーニー♪困ったら~アライナ♪」
「なっちゃん。アライニャ!だよ♪」
「ニャーニャー♪アライニャ?」
・・すごく心配なってきた。まだ日本語もまともでないのに。

「コホン。未亜、夏にタイ語はまだ早いかと」
「え、先生。若い頃から勉強しないと語学はプロになりません!」
この子は夏季をどうしたいのだろうか。。
「まぁ。ほどほどにね。。」


 風呂に一緒に入り、リビングに戻っている夏季は未亜と仲良く絵本を読んでいる。
やはり子供はこうでないと。ウンウン。

「美樹、ビールを貰おうか。お前もどうだ?」
「はいはいどうぞ。私はいいですよ。未亜ちゃんがきて明るくなりましたね」
「そうだな。まあ面倒見はいいみたいだ」
「買い物も楽になりました。お迎えも。夏季もべったりですね。今料理も教えて上げてるのよ?」
「女の子はいいもんだ。グビッ」
ふぅ〜風呂上がりの一杯は格別だ。( ✧Д✧) カッ!!

ちょこちょこと夏がよってくる。
「パパーキーマオーキーマオー」
「ん?なんて意味かな?夏?」
「酔っぱらい、カー♪」
「ブッ!」
噴き出そうなった。。どこでそんな知識を。あ。
未亜がさっき読んでた本は。。
「旅の指差し〜バンコク٩(ᗜ)و」おい。


「みあー。。この本は。。?」
「あ、ガンジャ先生から便利だからって。未亜と茜が貰ったの!すごくいいよー♪」
岩屋め。。うぐぐ。。少しパラパラ見ると絵とは裏腹に際どい言葉が。。教育に悪くないか?
「まだ、保育園だから。。難しい事は教えないようにな」
「先生!そんなんでタイに行けないですよ?私がきっちり教育します!」
その教育が不安なんだが。。

でもまぁ。未亜はよくやってくれる。
部活に入ってないけど、普段は夏を風呂に入れてくれたり掃除をしたり。それはそれでいいかな。と思う。たくさん悲しい思いをしたんだから。

□□□
久しぶりに夏休みも取れたので家族旅行へ行く。

ディズニーランドでもいいと思ったけど、子供達の希望で鴨川シーワールドにした。

 私は初めて行ったが、思った以上に大きい水族館は良かった。
ゆっくりと歩きながら。屋内はまだ夏でも涼しい。また水族館は落ち着ける。
メインのシャチのショーは迫力があり、娘も未亜も大興奮していた。子供らしくていい事だ。

「ふぁ〜やっぱお魚はいいな〜♪」
「未亜はダイビング行ったからな。魚は何が好きかい?」「アジ!」
「・・もっと綺羅びやかな魚とかではなく?」
「アジ!最高だった〜」
まあ人それぞれ。。
今度アジの缶詰買っておこう。
アジの開きでもいいか。

「なっちゃん凄かったよ!タイの海はこーばーっと!うんあの水面くらいまで全部アジだった」
「すごいみあーカーみたいカー♪」
最近うちの娘が語尾にカーつけてる案件について。頭を悩ます。。。

「なあ美樹。夏、最近カーってよく言うか?」
「毎日言ってますよ?若い子たちの流行りですか?意味があるのかしらね?」
「うん。タイ語は語尾によくつけるんだ。。」
「あらあら。ではタイ行った時いいわね〜♪」
うちの嫁は結構ボーッとしてる。まあいいか。


熱帯魚コーナやはり人気だな。
夏休みも重なり多くの家族連れが訪れる。迷子は気をつけよう。
未亜も見た魚があるらしく嬉しそうだ。じーっと見てる。そうか。だから来たがってたのかもな。

「んーちょっと色がキレイ過ぎるような。。もっと黒かったイメージが」
未亜の頭に手をのせて話す。
「それは海の中とは違うよ。ここは電灯もあるし。角度によって実際はもう少し色が失われて見える。人間の目ってすごいだろ?」
未亜はぷるぷる震え。。あれ?何か変な事言ったか?

「うう。頭なでられるとガンジャ先生を思い出します。。」

「そうか。未亜は小さいから撫でやすいな」

「むー。。今だけです。でも、もう少し撫でてください。落ち着きます。。」

「みあーばっかズルいー夏も夏も!」

何か両手で頭を撫でる変な感じだ。
美樹は笑って「アラアラ♪お忙しい事♪」

その日は家族サービスらしい事ができたと思う。
教員とは意外と忙しい。まして学年主任なんてなるもんじゃない。普通のお父さんがそこにいた。

□□□

楽しい夕食も終え。ホテルでゆったり過ごしてると電話がかかってくる。International Callだ。

「サワディーカップ!ようマンゴー送ったから食べてくれ♪心配かけたな山本」
「ちょうどいい。未亜がいるけど変わるか?岩屋」
「ん?あーいいいい。どうせ甘えるだけだし。。うまくいきそうか?」

「未亜の件は一応決着ついた。覚醒剤だから有無を言わさず逮捕だ。だがまだ出てくる可能性もあるので猶予中は家で預かってる。また母親には離婚調停と住む場所を探している所だ。松木は少し大事になったが。無事刑務所行きだ。暴力団もあるので捜査自体はこれからが本番だがな」

「そうか。他の匠達は?」
「学校で仲良くやってるさ。まあ夏休みだが日曜以外毎日補習だ。そのまま間を開けず行けばいい」
「容赦ないな。お前らしい(笑)同じクラスも通ったか」
「もちろん。そのあたりは任せろ。まぁ一部分だが。不登校はまだ学校内でも15人近くはいる」

「マジか。。。今呼ばれても無理だぞ?」

「安心しろ。休みが終われば2,3人のペースで増えるだけだ。中にはもう働いている奴も知っている。一番の問題児が匠達だった。家族の件もあるし、学校としても出にくいのが正直な所だった。あとはこちらで対処できる。岩屋お前は大丈夫か?」
「ああ。お陰様でな。順調に回復しているが酒はしばらく無理だな。はぁ。」

「費用の心配があればいつでも言え。今回の学校に戻った事はかなり評価頂いている。俺は何もしていないしな」
「あのさぁ〜同情はするな。初めに言ったよな?蓄えでなんとでもなると。。匠は笑っているか?」
「悪いな。。つい。匠は変わらず大人ぶってるが。大渡がいれば大丈夫だろ。にやにや笑ってるぞ。。。ところで心配と言えば娘のことだが・・」

「ん?なっちゃんがどうした?」
最近の心配ごと話す。。。

「ブハハハハ!未亜が?マジかwww」

「あのな・・夏季はまだ4歳で超かわいいんだぞ?はぁ。保育園でも心配だ」

「バンコク連れてこい♪大歓迎だぞ、嫁さんも一緒にな?おお、12月にはビアガーデンもできるし新店も。こいこい♪」

「禁酒中だろうが。。まあ未亜も未亜で楽しんでいるからいいが。いい影響与えてくれたな?」

「いい話聞いた♪プイに話してあげるわ。じゃーまたな。マンゴー未亜んはお前んち送っておく」

「・・岩屋。日本には戻らなくていいのか?」
「俺はもうタイ人と一緒だな。戻るにしろ辛くなるだけさ。だからこっちで楽しく生きるわ♪」

「そうか。またな。あ」未亜にバレた。。
「ムー!誰かと電話してると思えば!ガンジャ先生!未亜頑張ってるよ!」
「。。未亜。。声デカイ。いろいろ聞いたぞ。いいお姉ちゃんしてやれよ♪」
「うん!なっちゃんにタイ語覚えさせて行くからね!先生」
それは。。本気でやめて欲しい。
電話越しで岩屋の大笑いが聞こえた。。


ホテルでそんなやり取りしながら。
子供達は寝静まりやっとゆっくりできた。

 家も賑やかになったなと美樹と二人で話す。こういう時、家では普段話せない様な事も。ホテルでは話せるから不思議だ。
美樹も心配しなくても大丈夫よ♪と笑っていた。

夏季の寝顔は世界で一番かわいい。
「ムニャムニャ。。チンチンロ〜?クー」

流石に美樹も「!?」な顔していた。
「ねぇあなた・・」お互い顔を合わせ苦笑する。

タイ語はしばらくうちの流行りなりそうだ。はぁ。

※チンロ〜?はタイ語で「本当に?」とか「マジ?」って意味デス。チンチンロ〜は「本当にホント?」って意味なので変な意味ではないョ!   byプイ‹‹\(´ω` )/››

経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و