見出し画像

生成AIに転職エージェントをお願いする:ChatGPT編

昨日に続いて生成AIに転職エージェントになってもらい、具体的に転職を希望する候補者がどれくらい詳細にやりたいことや持ってるスキルや経験で向いてそうなポジションに巡り合うのか、AIと対話しながら探索的に進めてみようと思います。


ChatGPTを設定する

ChatGPTを活用する時は、他の生成AIと同様、AIが期待通りの回答をするように環境設定を行うことが望ましいです。今回はプロンプトエンジニアリングとアラインメントに注意ししようと思います。

Customize設定を行う

ChatGPTでは首尾一貫してGPTにどう振舞って欲しいかを釘刺すことができます。画面左下にご自身の名前が表示されているかと思います。その上に「Customize ChatGPT」がありますのでクリックします。

ChatGPT画面左下

「Customize ChatGPT」をクリックすると以下のポップアップが表示されます。上部にはGPTにどういう役割を演じて欲しいかを明記して、下部には回答結果をどう設定したいか定義すればいいです。今回はソフトウェア開発や製品開発に造詣が深い転職エージェントとして振る舞うようお願いしました。さらに、単なる私の希望を聞くだけではなく、突っ込んだ質問をしたりむげに否定するようなことはやめてくださいと伝えました。

設定画面

では、始めてみます。

ChatGPTと対話開始

まず最初にClaude3と同様、GPTの日本語理解力を軽く聞いてみたところ、専門知識であったり解釈が伴う事柄に関しては回答は難しいものの、概ね日本語対応ができると発言しているので結果は類似してます。

GPTの回答

はい、日本語を理解することができます。簡単な日常会話から難しい専門用語を含む文章まで、様々なレベルの日本語に対応可能です。ただし、非常に難解な表現や新しい流行語などには対応が難しい場合があります。簡潔に言えば、ほとんどの一般的な日本語なら問題なく理解できる能力があります。

Claude3の回答結果
https://note.com/taca_kobayashi/n/n779ef720c84a

次に、回答結果の精度を高めるためにどういったところに注意すればいいのか聞いてみました。明確にプロンプト設計、ファインチューニング、アライメント、と分類して質問しましが、全体まとめて注意すべき事柄を列挙してくれました。質問の意図をどう理解したのか別として一般的に納得できる内容だと思います。

回答例

Claude3では親切に考慮すべき項目もリストアップしてくれて非常に助かtたのですが、シンプルに聞かれたことに回答しています。GPTだと言われたことを忠実にこなしてる感じがします。

回答例

単なる対話ではなく転職エージェントが通常どういう視点・視野で候補者の良い点を抜き出してのか参考になります。もっと深掘りして本質的な強みを引き出す方法を整理したいのですが、それは次回に行いたいと思います。

3回Regenerationした結果

 再度アラインメントの一環としてGPTにどう振舞って欲しいのかお願いしてみました。

GPTはClaude3と違って一発でかなり詳細に回答してくれました。些細なことですが注目したいが「箇条書きやアウトラインで事前に質問や考える軸を設定する」と回答の質が高まるんじゃないかと思いますし、私の経験からもそうだろうと感じてます。また、こういうアウトラインで整理してくれるとGPTとのやりとりが比較的簡単になります。

では具体的にPythonエンジニアを目指す上で志望動機をどう整理していけばいいかGPTに聞いてみます。もちろんプロンプトなどの設定にもよりますが、初回の回答はClaude3の方は志望動機の大枠から入りましょうと言われたのに対し、GPTだとよりテクニカルなキーワードも含めて具体性を持たせましょうと提案されました。

志望動機の整理アプローチ例

それでは実際に初稿を上げてもらいましょう。この文章をゼロから作れと言われればおそらく数時間試行錯誤してこのレベルまで持っていくんじゃないでしょうか。そういう意味ではGPTと対話することで自分自身のリアルな志望動機を作成するための指針にはなりますよね(これを採用担当者がどう評価するかは正直内容が足りないなと思われるはず・・・)。

志望動機の書き方例

Claude3でも同様(具体的なプロジェクトや肉声が記述されてないので仕方ないですが)、あまり具体性のない志望動機になってしまってます。GPTもそこはお見通しで、自身でしか表現できない経験談や設定目標などを言及しながら志望動機の信憑性や魅力を出してきましょう、と指摘されました。

ここで、プロジェクトの詳細はGPTに伝えられないものの、志望動機に具体性を持たせるために自身がこれまで経験したプロジェクトの概要・表題を共有してみます。指示内容はこんな感じ:

これだとまだまだ開発をよく理解していないエンジニア初心者が書いた文章に見えます。以下のようなより具体的な実例を交えた文章にUpdateお願いします。
- インバウンド旅行者向けのGPT APIを使った対話型アプリの開発
- 小売業企業のマーケ担当にAutoencoderやRNNを使った売上予測モデルの
   設計・開発
- 数理最適化を使って物流倉庫担当者が使う業務支援アプリの開発

GPTは各プロジェクト概要についてあり得そうな回答をしてくれました。本来はこの文章を真実に合わせるように肉付けや加筆修正しますが、ひとまずそれっぽい内容を用意してくれたのでここまま流します。

ちょっと意地悪をしてみます。AIに対してAIが作った感じを無くしたいのでアドバイスをください、とお願いしてみます。さらにAIっぽくない文章をAIにお願いするのもNGですしね。

アドバイスを欲しいと懇願してみる

そこで、多くの候補者及び求人企業対応をしてきた転職エージェントであれば求人企業の要望を熟知した上でどう候補者を適任者に見立てることができると思い、私がこれまでの経験談を整理しやすいように頭の整理方法を聞いてみました。結果として、

  • 役割

  • 成果

  • 経験値

を軸に整理するといいよとアドバイスしてくれました。僕であればここに

  • プロジェクトサイズ

  • プロジェクト期間

  • 気づいた課題点

  • 対処方法

を追加すると思います。

最初のプロジェクト概要だけお見せします。気づいた点が1つだけだったので物足りなさが残りますが、エージェントが聴きたそうなプロジェクトの概要はまとめられてる気がします。

私だったらこういう情報が欲しいなという視点を網羅した形で私が伝えたそうな内容を作成してもらいました。具体的には本当のプロジェクト内容に沿って作成しますが、志望動機を伝える際、その背景にある経験談や体験談を転職エージェントは必要とするものなので、こういった形で整理できると良いですよね。

最終結果

さいごに

今回は先日のClaude3を使った対話に続き、ChatGPTには同じような流れで擬似転職エージェントになってもらいました。Generative AIなので私自身の経験をゼロから推測することは不可能ですが、対話をすることで頭の中がスッキリしたなと感じました。

一方、やはり転職エージェントが培ったスキルやネットワークなどをどう取り込めばいいのかなと考えさせられました。人材不足が叫ばれる日本を生産性高く魅力的な環境にするにはどうしようかなと日々考えてしまいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?