TABLE FOR TWOの支援先
TABLE FOR TWOでは現在、東アフリカと東南アジアの5カ国(ケニア 、タンザニア、ルワンダ、ウガンダ、フィリピン)を中心に、学校給食の提供、そして菜園・生産性向上プログラムの支援を実施しています。
2007年の設立から今年7月末までの累計支援給食数は9,000万食にのぼります。菜園設置数は昨年末時点で399ヶ所です。
届けている学校給食(ケニアの例)
TFTが届けている給食は、その国によって異なります。
できる限りその土地で採れる食材を用い、 子どもたちがより多くの栄養を摂取できるように配慮しています。
例えば、支援先の一つ、ケニアのルシンガ島・ムファンガノ島はアフリカ最大の湖「ビクトリア湖」に浮かぶ島。
ここでは、その土地柄を活かし、ビクトリア湖のイワシといわれる小魚”オメナ”を学校給食の食材として活用しています。
”オメナの島”と呼ばれるルシンガ島・ムファンガノ島
朝、港にオメナ漁から帰ってきた木船がつくと、オメナを洗って乾燥させるために女性達が集まります。村の至るところに布が広げられ、村中は魚の匂いで包まれます。オメナを乾燥させて、販売するのは女性の仕事です。
この地域で支援している学校にはオメナ漁やそのプロセスに関わる家族の子 どもが多く、オメナ漁の盛期の変動によって転校や転入する生徒がいるため、生徒数が変動するほどです。
その”オメナ”はケニアの国民食でもあります。
支援先では、オメナを数時間煮てからトマトや玉ねぎを加えて調理し、トウモロコシとキャッサバの粉から作るウガリ(東アフリカで一般的な主食)に煮汁ごとかけた食事を週に2回提供しています。
柔らかく煮こまれたオメナから良い出汁が出ていて、日本人にも馴染みやすい味です。
この地域では、上記のメニューに加えて、トウモロコシと豆を煮た栄養満点のギデリを週に2回、そして子どもたちが大好きなお米を週に1回提供しています。
朝食を食べない子どもも多くいる貧困率の高い地域のため、給食を楽しみに登校できるよう、毎日提供しているメニューを工夫しています。
そんな中、待ち遠しいのが週に1回のフルーツの日。
季節に合わせ、オレンジやスイカ、バナナなどを食事に加えて提供しています。支援先の小学校の先生は、給食プログラムのおかげで、子どもによっては名前しか聞いたことがなかったり、本でしか見たことがなかったフルーツを食べる機会が生まれていると話してくれました。
実際に、支援先の子どもたちに「好きなもの」について絵を描いてもらった際にフルーツの絵を描いてくれた子もいました。
学校菜園の取り組み
学校の隣に菜園を設置する取り組みも行っています。
上図左で育てている作物はスクマという葉野菜(ケニアのケール)とバナナです。
学校が風の強い下り斜面にあり、雨が降ると表土が流されてしまうため、それを止める堰が必要といった課題もあります。
また、岩が多く、土も砂状なので乾燥しやすく保水性がない地域のため、ある程度乾燥に強いバナナなどの作物を栽培しています。
学校給食が子どもたちの活力に
家の手伝いや、空腹で授業に集中できないなどの理由による中退は、東アフリカの農村地域ではごく一般的です。給食をきっかけに多くの生徒が学校に戻ってくるため、支援開始前は50-60%程度に留まっている就学率が100%近くに上昇するケースがほとんどです。
1食20円で届けられる学校給食が、子どもたちのお腹を満たすだけでなく、
子どもたちが学校に通うことができるようになり、教育の機会にダイレクトにつながっています。
また、空腹を解消することで学業にもより集中できるようになり、中等教育への進学率も少しずつ上昇し、中には進学校への進学を目指して朝5時や6時に登校して自習する生徒もいます。
学校の休み時間には、なわとびなどをして外で体を動かして遊ぶ子どもたちの姿が見られます。
TABLE FOR TWOでは、月に1回のマンスリーニュース、年に3回の支援先レポート「テーブルの向こう側から」にて、支援先の様子をご紹介しています。
ぜひこちらも合わせてご覧ください。
月500円のご寄付で、子ども1人に1ヵ月分の学校給食を届けることのできる「マンスリーサポートプログラム」もぜひご検討いただけますと嬉しいです。 http://jp.tablefor2.org/donate/ (TABLE FOR TWOは寄付金控除の対象です)